2021年01月21日

『川上稔 短編集 パワーワードの尊い話が、ハッピーエンドで五本入り(1)』

川上稔 先生がWeb限定で贈るラブコメ短編集・第3弾は「尊い」編。『君が手を離さない』
『化け物のはなし』『最後に見るもの』『ひめたるもの』『空と海を結ぶもの』他を収録。
(イラスト:さとやす 先生(TENKY))

https://bookwalker.jp/de21852be9-3ec6-4e1a-ad19-058ed92aa26e/


記憶をなくしたワケあり男女が目覚めた時に自分の、そして相手の握った手に込められた
力の強さを信じる『君が手を離さない』。ハッピーエンドな安心感が味わえる滑り出しで。
『化け物のはなし』では化け物と呼ばれた少年の「嘘を吐かない」有言実行ぶりが尊くて。

『最後に見るもの』はゴーストが見える傭兵との掛け合いに見えるノリの良さ、全裸とか
スケベな要素がちりばめられていて 川上稔 先生作品だということを強く滲ませる内容で。
『ひめたるもの』では記憶ではなく記録でつながる主従関係の謎を探る顛末が興味深くて。

短編集を締め括る『空と海を結ぶもの』は厭戦気分の中で戦争を続ける2つの国、そして
相対する男女が諍いの果てに愛を紡いでいく・・・のかと思ったらその2人がまさかのアレ。
様々なくびきを外れて娯楽を楽しむその様子にオトナの恋愛を感じられて心温まりました。

posted by 秋野ソラ at 00:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル