2021年01月19日

『ひきこまり吸血姫の悶々4』

小林湖底 先生が贈るコミカルファンタジー。第4巻は天照楽土で行われるパーティに招待
された“コマリ”が“カルラ”の直面する後継者争い、裏で渦巻く陰謀に巻き込まれます。
(イラスト:りいちゅ 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4815608903.html


“カルラ”と“カリン”、2人の継承者争いに六国の将軍が助っ人として加わる「天舞祭」。
積極的にアピールしてネガティブキャンペーンを繰り返す“カリン”に対して、消極的で
和菓子屋になると言ってきかない上に勝負事も“コマリ”頼りとネガティブな“カルラ”。

“カルラ”と“コマリ”、互いに相手を強いと誤解しているのがいつバレるのか。一方で
“カリン”を大神に推す者たちの思惑が錯綜していく迷走ぶりと相まって“コマリ”らが
本当に勝てるのか。緊張感を誘う流れで、どう落としにかかるのかを想像するのが楽しい。

“カルラ”が夢をあきらめない、と決めてから見せるその力強さ。“コマリ”の唆し方も
見事でやり手の片鱗も窺えます。りいちゅ 先生の吸血描写の挿絵も良い仕事をしてます。
今回、黒幕を担ったあの人物が“コマリ”に牙を剥くと思われる次巻も見逃せない所です。

posted by 秋野ソラ at 00:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル