「昔勇者で今は骨」シリーズの 佐伯庸介 先生が贈る新作は、とある図書館の地下深くに
広がる迷宮に眠る奇書や希覯本、魔書を求めて挑む図書委員たちの非日常生活を描きます。
(イラスト:花ヶ田 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/321911000035.html 】
宇伊豆学園附属図書館。地上4階、地下二階と破格の大きさを誇るこの図書館にある秘密。
そこで図書委員を務める“尊”はファイルを「エントランス」へ持って行ってと頼まれる。
地下にあるその扉を開けると広がるのは無数の本棚。更に突如脳裏に地図が浮かんで──。
予備知識ゼロで迷宮という非日常へ踏み込んだにもかかわらず何故か適性を見せる“尊”。
ワケありな経歴を持つ彼、図書探索委員として人手を求める“御高”たちの思惑が見事に
合致して迷宮探索に新たな流れを呼び起こしていく展開にいつしかワクワク感を覚えます。
“尊”が仲間と行動を共にする「真の理由」も興味深い人間性ですし、そんな彼に対する
愛が深い“三火”の言動がいじらしくて恐ろしくて。迷宮独特のルールを活かしたバトル
にも見どころがありますし、素直に楽しめる物語かと思います。続きが読みたい一作です。