2020年12月29日

『ソードアート・オンライン25 ユナイタル・リングIV』

川原礫 先生が贈る大人気シリーズ。第25巻は《ユナイタル・リング》で窮地に立ち向かう
“キリト”たちを描きつつ、《アンダーワールド》で驚きの邂逅を果たす顛末に触れます。
(イラスト:abec 先生)

https://dengekibunko.jp/product/sao/322008000007.html


《忌まわしき者の絞輪》を楯に大集団を仕向けてくる「仮想研究会」の“ムタシーナ”。
憎たらしい上に、二重三重の策を弄する相手でも“キリト”なら何とかしてくれるという
安心感が凄い。“ユイ”の着眼点、“アルゴ”の情報、“アスナ”の力など見所も満載で。

それでも「仮想研究会」にまだ及ばない何かがある、というもどかしさが尾を引くものの
町の発展にこぎ着けたこと、《極光の指し示す地》を目指す算段が整ったことが救いです。
《アンダーワールド》に視点を切り替えると、こちらは宇宙を目指す展開に驚かされます。

“エオライン”から語られる「星王」に纏わるエピソードの数々に興味を覚えつつ、次々
見えてくる二百年後の世界、“キリト”と共にその変遷がもつ可能性へ想いを馳せる次第。
思い出と現実が交錯するその時、物語がどう動き、繋がっていくのかを見守りたい所です。

posted by 秋野ソラ at 00:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル