2020年12月14日

『〆切前には百合が捗る』

平坂読 先生が「GA文庫」にて上梓する新作は日常系ガールズラブコメ。ずぼらな美人作家
とその世話役を務める家出少女、2人の目を通じて普通に生きることの難しさを描きます。
(イラスト:U35 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4815608088.html


レズビアンだと自覚し、高校2年を迎えてクラスメイトにカミングアウトした“愛結”は
友人に偏見や忌避の目に晒され、親にも理解されず、怒りに身をまかせて単身で上京する。
出版社に勤める従姉妹の“京”に助けられ、ある作家の世話係兼監視役を依頼されて──。

「ガガガ文庫」から刊行された『妹さえいればいい。』シリーズの世界観を受け継ぎつつ
新たな登場人物“優佳理”の自由奔放ぶりと、彼女に振り回される“愛結”という構図で
突如はじまった2人の縁が段々と深まっていく様子がコミカルに描かれていて実に楽しい。

そんな中、“優佳理”がどんな意志を持って作家で在り続けているのか、暗い影を落とす
機微が垣間見えたその瞬間、ガルコメとして大きく舵を切った展開に続きが気になること
うけあい。“優佳理”が“愛結”との関係をどう整理するのかを含め注目したい作品です。

posted by 秋野ソラ at 00:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル