大森藤ノ 先生が贈る、一端の冒険者である少年と矮小なる女神が織り成す眷族の物語。
第16巻は“シル”からのデートのお誘いに“ベル”と周囲の女性陣が騒然となります。
(イラスト:ヤスダスズヒト 先生)
【 http://www.sbcr.jp/products/4815607562.html 】
「私、ベルさんのことが好き」一途な心を直接“リュー”に、へに恋文で届ける“シル”。
感情がせめぎ合う“リュー”、応援に回る酒場の面々、騒ぎ立てる“ヘスティア”たちと
ラブコメ全開な流れを予感させる導線がまず楽しい。“シル”の覚悟、その真意を除けば。
思いがけないサポートを受け“シル”をエスコートする“ベル”の格好良さを堪能しつつ。
2人を護衛する《フレイヤ・ファミリア》の面々によぎる感情は何だったのかを探りつつ。
ラブコメっぽい雰囲気が深刻な様相を呈していく度、読み進める手に嫌な汗が浮かびます。
“ベル”の胸を占めるのは誰か。改めて想いを伝える“シル”に、彼は誠実に答えました。
女神を妄信する人々もいれば、徹底的に抗う者もいる。喜劇が招いた決定的な悲劇を前に
ついに「彼女」が本気を見せました。「怖いもの見たさ」が募る次巻から目が離せません。