竹町 先生が贈る痛快スパイファンタジー。第3巻は前巻で居残ることとなった“ティア”
たちに何が起こったのか、捜しに向かう“リリィ”たちと時系列を分けて描いていきます。
(イラスト:トマリ 先生)
【 https://fantasiabunko.jp/product/202001spy/322003001189.html 】
“屍”を斃す立場に選ばれた“ティア”たちを試す“クラウス”の意図が後々効いてくる
ワケですが、このほんわかした導入部分であの結末に影響するとは中々予想がつきません。
彼女たちなりの「連携」を活かせるか、“ティア”が背負う気苦労には同情するばかりで。
任務達成後の骨休み中に“ティア”たちの前へ突如現れた“アネット”の母を名乗る女性。
“マティルダ”の真偽を確認する術もなく、“ティア”の甘さにつけ入られる展開に俄然
緊張感が高まります。前もって“クラウス”は気づいていただけに、えげつない演出です。
仲の悪い陸軍情報部とのやっかみもあり、まさに内憂外患の状況で当事者“アネット”が
出した結論が、心を読んだ“ティア”と同様にただ驚かされるばかり。因果応報の結末に
胸をなでおろしつつ、遂に全員で「蛇」の正体を掴みに行く次巻の刊行が待ち遠しいです。
2020年09月02日
2020年09月01日
『クラスメイトが使い魔になりまして4』
鶴城東 先生が贈る険悪主従ラブコメ。第4巻は“美砂”として過ごした神様の改変により
“千景”との接点も力も無くした世界で“想太”は賭けに勝てるか、その行方を描きます。
(イラスト:なたーしゃ 先生)
【 http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094518610 】
平然と彼女として振る舞う“美砂”に、それを平然と受け入れる“想太”に、もどかしさ
だけが募る展開。この状況をどう打破するのか、と言えばやはり「あの人」しかいません。
名助演ぶりが光るだけに、思わず惚れそうになります。ここで終わってもいいくらいです。
妙に嫉妬深い“美砂”を躱しつつ、記憶を操作されたであろう“千景”の説得に試みるも
勘づいているはずなのに“想太”を避ける、という謎を解くパートに突入。期限が迫る中
気がはやる彼の気持ちが痛いほど分かるだけに、“美砂”へのストレスがたまる一方です。
逃げ切りを図る“美砂”、“想太”への悔恨をあらわにする“千景”、強い想いを正直に
示す“想太”、三者三様の実に面倒な機微を経て掴んだ未来はひとまず一件落着な感じで
ひと安心。変な女にばかり好かれる“想太”に幸あれ、ということで無事完結を祝います。
“千景”との接点も力も無くした世界で“想太”は賭けに勝てるか、その行方を描きます。
(イラスト:なたーしゃ 先生)
【 http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094518610 】
平然と彼女として振る舞う“美砂”に、それを平然と受け入れる“想太”に、もどかしさ
だけが募る展開。この状況をどう打破するのか、と言えばやはり「あの人」しかいません。
名助演ぶりが光るだけに、思わず惚れそうになります。ここで終わってもいいくらいです。
妙に嫉妬深い“美砂”を躱しつつ、記憶を操作されたであろう“千景”の説得に試みるも
勘づいているはずなのに“想太”を避ける、という謎を解くパートに突入。期限が迫る中
気がはやる彼の気持ちが痛いほど分かるだけに、“美砂”へのストレスがたまる一方です。
逃げ切りを図る“美砂”、“想太”への悔恨をあらわにする“千景”、強い想いを正直に
示す“想太”、三者三様の実に面倒な機微を経て掴んだ未来はひとまず一件落着な感じで
ひと安心。変な女にばかり好かれる“想太”に幸あれ、ということで無事完結を祝います。