白鳥士郎 先生が贈る熱血将棋コメディ。第13巻は“銀子”が史上初の女性プロ棋士になる
その裏側で“あい”がJS研のあるメンバーとの別れを経て、更なる成長の兆しを見せます。
(イラスト:しらび 先生)
【 http://www.sbcr.jp/products/4815606442.html 】
プロローグで「ずっと考えている女の子」に対し「おぼえててほしい」と沢山書いた手紙。
ドラマCDの脚本をリライトしてこれまでの思い出を振り返る「最後のJS研」を挟みながら
エピローグで「手紙を書いた人」からの熱い想いを胸に刻む“あい”の流す涙が愛おしい。
それにしても“シャル”に対してロリコン疑惑を誘発する言動を繰り返す“八一”を見て
“銀子”と恋人同士になれたのが不思議に思えてくるのがアレですね。“あい”も含めて
制裁を加えてたくなるのも致し方ないというか。JS研メンバーも思う所があるのは納得で。
巻末の短編「白雪姫と魔王の休日」で狸寝入りをきめこむ“銀子”が魅せる、ますますの
可愛らしさといったらもう。“八一”さんやりましたね、って話で。病室に乱入してくる
“月夜見坂”と“供御飯”が示す言動と想いにも注目しながら、次巻の刊行を待ちます。
2020年08月24日
2020年08月21日
『悪役令嬢になったウチのお嬢様がヤクザ令嬢だった件。』
翅田大介 先生の「カクヨム」投稿作。異世界の悪役令嬢に転生した女組長が、持ち前の
気風の良さを発揮して数々の破滅フラグを痛快に砕いていく「悪役令嬢もの」となります。
(イラスト: 珠梨やすゆき 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/322005000028.html 】
【 https://kakuyomu.jp/works/1177354054898680000 】
日本の極道界を纏め上げた女組長“霧羽”は引退の間際、賊に襲われ命を落としたはずが
いわゆる「乙女ゲー」を下敷きとしたファンタジー世界で、“キリハレーネ”として転生。
早速、婚約者から“ユリアナ”に対する嫌がらせで断罪されるイベントに直面するが──。
本来、主人公枠の“ユリアナ”が、他人を陥れるのが好きという人物に転生されたことで
世界観が壊れると危惧した管理者。“霧羽”や彼女の周囲にかかる火の粉を彼の思惑から
外れて、気風よくあしらっていく流れが実に爽快。小編の連続で小気味よく進むのも好感。
力も頭も、「女」としての武器も使いながら“霧羽”が破滅フラグどころか死の運命すら
回避していく様子に憤慨する“ユリアナ”が更にどんな悪意を向けてくるのか、もしくは
異世界に転生して“霧羽”にふさわしい男性は現れるのか、続く展開を楽しみにしてます。
気風の良さを発揮して数々の破滅フラグを痛快に砕いていく「悪役令嬢もの」となります。
(イラスト: 珠梨やすゆき 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/322005000028.html 】
【 https://kakuyomu.jp/works/1177354054898680000 】
日本の極道界を纏め上げた女組長“霧羽”は引退の間際、賊に襲われ命を落としたはずが
いわゆる「乙女ゲー」を下敷きとしたファンタジー世界で、“キリハレーネ”として転生。
早速、婚約者から“ユリアナ”に対する嫌がらせで断罪されるイベントに直面するが──。
本来、主人公枠の“ユリアナ”が、他人を陥れるのが好きという人物に転生されたことで
世界観が壊れると危惧した管理者。“霧羽”や彼女の周囲にかかる火の粉を彼の思惑から
外れて、気風よくあしらっていく流れが実に爽快。小編の連続で小気味よく進むのも好感。
力も頭も、「女」としての武器も使いながら“霧羽”が破滅フラグどころか死の運命すら
回避していく様子に憤慨する“ユリアナ”が更にどんな悪意を向けてくるのか、もしくは
異世界に転生して“霧羽”にふさわしい男性は現れるのか、続く展開を楽しみにしてます。
2020年08月20日
『メイデーア転生物語 3 扉の向こうの魔法使い(上)』
友麻碧 先生が贈る本格ファンタジー作品。 第3巻は前世の自分を殺した相手との遭遇に
戸惑いが隠せない“マキア”と、過去と血筋に悩まされる“フレア”の機微を描きます。
(イラスト:雨壱絵穹 先生)
【 https://lbunko.kadokawa.co.jp/product/maydare/322001000668.html 】
【 https://ncode.syosetu.com/n3862be/ 】
フレジール皇国の女王陛下“シャトマ”にも驚かされつつ“カノン”将軍の今は殺さない
発言や何かと匂わせる言動に“マキア”と同じく気が気でない状況が続くのがもどかしい。
彼女の不安を感じとった“トール”が必死に守ってあげようとする姿は何とも愛おしくて。
魔法学校での第一学年最後の班課題を進める中で“フレア”の報われない過去を、何より
大切な人たちからの想いを誤解していると気づいた“マキア”が何とかしようと尽力する
様子がいじらしい。肩入れするその姿にヤキモチを焼く“トール”がまた可愛いの何の。
世界を救う意欲を失う“アイリ”のいじける言動は見ていて虚しさが募るばかりですけど
思いがけないところから転生前の人間関係と今が結びついてしまった、となっては一大事。
メイデーアの命運を握るのは誰なのか。“マキア”も驚く事の行方を下巻と共に待ちます。
戸惑いが隠せない“マキア”と、過去と血筋に悩まされる“フレア”の機微を描きます。
(イラスト:雨壱絵穹 先生)
【 https://lbunko.kadokawa.co.jp/product/maydare/322001000668.html 】
【 https://ncode.syosetu.com/n3862be/ 】
フレジール皇国の女王陛下“シャトマ”にも驚かされつつ“カノン”将軍の今は殺さない
発言や何かと匂わせる言動に“マキア”と同じく気が気でない状況が続くのがもどかしい。
彼女の不安を感じとった“トール”が必死に守ってあげようとする姿は何とも愛おしくて。
魔法学校での第一学年最後の班課題を進める中で“フレア”の報われない過去を、何より
大切な人たちからの想いを誤解していると気づいた“マキア”が何とかしようと尽力する
様子がいじらしい。肩入れするその姿にヤキモチを焼く“トール”がまた可愛いの何の。
世界を救う意欲を失う“アイリ”のいじける言動は見ていて虚しさが募るばかりですけど
思いがけないところから転生前の人間関係と今が結びついてしまった、となっては一大事。
メイデーアの命運を握るのは誰なのか。“マキア”も驚く事の行方を下巻と共に待ちます。
2020年08月19日
『豚のレバーは加熱しろ(2回目)』
逆井卓馬 先生の「第26回電撃小説大賞・金賞」受賞作。第2巻はメステリアでの生活が
忘れられない主人公が同じ境遇の仲間と共に再び転移と“ジェス”との再会を試みます。
(イラスト:遠坂あさぎ 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/butaliver/322002000186.html 】
黒豚姿のハンドルネーム“サノン”と共に“セレス”の元へ転生した豚の“ロリポーク”。
今回は“ジェス”とは別れ“セレス”の想い人、解放軍のリーダーとなった“ノット”を
救う旅に出るワケですが、相変わらずなトークを繰り広げる豚には安心感すら覚えます。
“ヴィース”から魔法を教わり、“イーヴィス”に記憶を封じられ、“シュラヴィス”の
許嫁として王都で過ごす“ジェス”。なぜこんなことをするのか、と悲憤慷慨する中で
打ち明けられる真実には“ジェス”に対する思い遣りが感じられて胸が熱くなりました。
その真実を汲んで“ジェス”とは赤の他人として振舞う“ロリポーク”の覚悟、中々に
真似のできることではないと感心させられます。“ノット”との繋がりも無視できない
様子ですし、今回も冴え渡った“ロリポーク”の推理は次も活かせるか、興味津々です。
忘れられない主人公が同じ境遇の仲間と共に再び転移と“ジェス”との再会を試みます。
(イラスト:遠坂あさぎ 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/butaliver/322002000186.html 】
黒豚姿のハンドルネーム“サノン”と共に“セレス”の元へ転生した豚の“ロリポーク”。
今回は“ジェス”とは別れ“セレス”の想い人、解放軍のリーダーとなった“ノット”を
救う旅に出るワケですが、相変わらずなトークを繰り広げる豚には安心感すら覚えます。
“ヴィース”から魔法を教わり、“イーヴィス”に記憶を封じられ、“シュラヴィス”の
許嫁として王都で過ごす“ジェス”。なぜこんなことをするのか、と悲憤慷慨する中で
打ち明けられる真実には“ジェス”に対する思い遣りが感じられて胸が熱くなりました。
その真実を汲んで“ジェス”とは赤の他人として振舞う“ロリポーク”の覚悟、中々に
真似のできることではないと感心させられます。“ノット”との繋がりも無視できない
様子ですし、今回も冴え渡った“ロリポーク”の推理は次も活かせるか、興味津々です。
2020年08月18日
『ダークエルフの森となれ -現代転生戦争-』
水瀬葉月 先生が贈る新作は、輝獣という自然脅威に脅かされる日本に転移した、滅んだ
異世界種族代表たちが種族統合を果たすべく争う中に巻き込まれた少年の命運を描きます。
(イラスト:コダマ メカデザイン:黒銀 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/322003000323.html 】
自分の嗜好が世間と違うことを認識し、ひた隠すために優等生という嘘の姿を日々演じる
“練介”。その日常に限界を感じたある日、見た目が明らかに人間ではない、彼が好きな
ダークエルフの少女“シーナ”と遭遇する。興味を抱いた彼女は彼にある提案をして──。
剣と魔法のファンタジー世界からやってきた“シーナ”。彼女の相棒を務める“練介”は
新たなエネルギー「EF」を動力とする駆動鉄騎リボルヴ(RV)を操る優秀なパイロット。
異なる世界観が融合し、織りなす物語の中心となる彼女に振り回されていく展開が楽しい。
“シーナ”との出会いから変わった日常、変わってしまった自分に戸惑う“練介”がその
葛藤を乗り越え、共に生きる覚悟を決めるか。この流れには魅せられるものがあります。
彼女がこの世界で生き残るとは何を意味するのか、それを考えつつ次巻を待ちたい所です。
異世界種族代表たちが種族統合を果たすべく争う中に巻き込まれた少年の命運を描きます。
(イラスト:コダマ メカデザイン:黒銀 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/322003000323.html 】
自分の嗜好が世間と違うことを認識し、ひた隠すために優等生という嘘の姿を日々演じる
“練介”。その日常に限界を感じたある日、見た目が明らかに人間ではない、彼が好きな
ダークエルフの少女“シーナ”と遭遇する。興味を抱いた彼女は彼にある提案をして──。
剣と魔法のファンタジー世界からやってきた“シーナ”。彼女の相棒を務める“練介”は
新たなエネルギー「EF」を動力とする駆動鉄騎リボルヴ(RV)を操る優秀なパイロット。
異なる世界観が融合し、織りなす物語の中心となる彼女に振り回されていく展開が楽しい。
“シーナ”との出会いから変わった日常、変わってしまった自分に戸惑う“練介”がその
葛藤を乗り越え、共に生きる覚悟を決めるか。この流れには魅せられるものがあります。
彼女がこの世界で生き残るとは何を意味するのか、それを考えつつ次巻を待ちたい所です。