ぶんころり先生が贈る王道異世界ファンタジー。第11巻は「チェリー王国」の学園に通う
貧乏貴族に召喚獣として召喚された“田中”が、思わぬ国際問題に巻き込まれていきます。
(イラスト:МだSたろう 先生)
【 https://gcnovels.jp/book/b641.html 】
“クリス”たちがあてどなく“田中”捜索の旅を続ける中、渦中の彼は訳あって男装する
少女“メイスフィールド”に何度も裸を晒し、諦めの果てに従者として認められる顛末は
実に滑稽で。その彼女が召喚魔法にこだわる理由は悲壮さを印象づけてこれまた愛らしい。
“メイスフィールド”の祖国も巻き込まれる南部諸国の統一への動向。弱気を挫く流れに
抗うも及ばぬ彼女の虚しさに同情しつつ、暗躍する者たちの存在認めた“田中”がそれを
引っくり返していく展開がまた爽快で。彼への印象を反転させていく彼女の機微も面白い。
“田中”が呼び寄せた鳥さんや、“クリスティーナ”の街づくりに対する愛情に助けられ
“メイスフィールド”も大団円を迎えた・・・かと思えばいよいよ牙を剥いてきたあの大国。
今巻で辱めを受けた「彼女」の報復とも言える悪意に勝てるか、彼の振舞いに注目です。