2020年06月12日

『本山らの文庫公式アンソロジー「本山らのが○○になったら?」』

本山らの さんが「エアコミケ(コミックマーケット98)」で頒布した小説アンソロジー。
「女子大生狐巫女ではなかったら」というテーマで人気作家たちが思いの丈を綴ります。
(イラスト:名取さな さん)

https://motoyama-rano.booth.pm/items/1979489
https://www.youtube.com/watch?v=IKg5j70jyqU


掲載順に神田夏生、古宮九時、八目迷、海津ゆたか、あまさきみりと、羽場楽人、涼暮皐、
藤井論理、モノカキ・アエル、岬鷺宮、以上敬称略が寄稿する豪華な一冊。様々な作風を
同時に味わえるアンソロジーが商業にも流れを築けないかとまず思わずにはいられません。

物語と出会ったり、物語に囲まれたり、物語でつまずいたり、物語を嫌いになったり──。
ふとした瞬間に“本山らの”という「概念」が登場する人物たちにどう影響を及ぼすのか。
読み進める度に「そう演出してくるか!」と驚かされるばかりでまさに十人十色の短編集。

苦い思い出の夏、朽ちた都市、禁じられた世界、輝かしい舞台、公園の隅、継がれる宇宙、
まぼろしの感情、絶望と希望、解禁された酒の席、あらまほしき先達。どの小編にも必ず
ライトノベルを愛し、推していく心が感じられるのがまた素晴らしい、素敵な一冊でした。

posted by 秋野ソラ at 00:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | 同人誌