2020年02月18日

『異世界迷宮の最深部を目指そう 13』

左藤圭右 先生のコミックスと同時刊行する 割内タリサ 先生の異世界迷宮ファンタジー。
第13巻は聖人“ティアラ”の血を巡って“ラスティアラ”が深く、強い想いを滲ませます。
(イラスト/鵜飼沙樹 先生)

https://over-lap.co.jp/Form/Product/ProductDetail.aspx?pid=9784865546026


体を借りて復活した“ティアラ”の残留思念から“ライナー”に告げられた様々な事実。
彼が逐一見せる反応を堪能しつつ、彼女が言う“ラスティアラ”の抱く誤解を彼がどう
捉えて行動していくかが見どころ。絶望的な登場の仕方をする“ジーク”にもご注目で。

そんな“ティアラ”の「再誕」と、彼女が“カナミ”に未練を残していると信じる余り
狂気の言動を見せる“ラスティアラ”。ある意味、本領発揮という“ラスティアラ”を
“ティアラ”が食い止める秘策が滑稽で、彼にとって実に容赦ないのが同情を誘います。

今巻の口絵ではそんな四者の心境が汲み取られていて、見事な演出を魅せてくれました。
実に面倒臭い“カナミ”と“ラスティアラ”の関係にもようやく区切りがついた場面で
“ライナー”は“ティアラ”から託された願いを叶えることができるのか、楽しみです。

posted by 秋野ソラ at 00:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル