松山剛 先生が贈る、宇宙と夢をテーマにした感動巨編。第5巻は“星乃”が宇宙飛行士を
目指す姿を見守る“大地”の前に“ガニメデ”が現れ、思いも寄らぬ対決を強いられます。
(イラスト:珈琲貴族 先生)
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“伊万里”留学の思い出として、クラスメイト全員の夢を書いた色紙を残すことが決まり、
様々な夢を語るみんなを前に“大地”が「宇宙飛行士になんて…」と悩むのは相変わらず。
対して“星乃”が微々たる歩みながら目指す未来に向けて努力する姿が何とも微笑ましく。
“大地”を要監視対象として興味を示した“ガニメデ”が彼に仕組む「オーディション」。
時折、彼に届く「かえせ」と書かれたメールがここで牙を剥くことになるとは驚きの展開。
その過程において夢や進路に迷える「幸せ」を認識した、彼の成長が見られたのが大きい。
“伊万里”や“宇野”など「夢」に対する考え方には考えさせられるものがありましたし、
冒頭での宇宙飛行士“弥彦流一”にまつわる逸話が鍵となる構成には目を見張りましたし、
一番印象に残る巻でした。一枚岩ではない相手と対峙し続ける“大地”たちに要注目です。