2020年01月09日

『お前ら、おひとり様の俺のこと好きすぎだろ。4』

凪木エコ 先生が贈る青春ラブコメ。第4巻は文化祭に向けてクラスの出し物への協力度
を競う強制イベントに巻き込まれてもおひとり様を貫き通す“春一”の生き様を描きます。
(イラスト:あゆま紗由 先生)

https://fantasiabunko.jp/product/201808ohitorisama/321812000011.html


“春一”に勝ちたいとムキになって勝負を挑み続ける“美咲”。無理をしてでも勝ちに
こだわる彼女が体を壊す前に、おひとり様としてのエゴを貫く形でドクターストップを
かける場面は実に素直じゃない彼らしくて素敵。これは彼女じゃなくても惚れますわ。

勇み足で気持ちの整理がつかず気を遣いすぎる“羽鳥”も文化祭でのやり取りを通じて
“春一”のらしさに触れ、改めて想いが溢れ出す様子がこそばゆいほどに愛くるしい。
あと、彼女が「好きなものには自信を持つべき」とたしなめるあの場面も印象的です。

“美咲”が考える「勝ち」とは何だったのか。言わずもがな、と言える彼女の気持ちを
ギリギリまで気付いてやれない“春一”だからこそ「おひとり様」なのだと思える結末。
今巻が最終巻というのは惜しい気もしますが、凪木 先生の次回作に期待したい所です。

posted by 秋野ソラ at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル