望公太 先生が「電撃文庫」から贈る新作は年の差ラブコメ。シングルマザーが娘の幼馴染
である男性から好意を示されることで始まる困惑と機微の変化を描く純愛ストーリーです。
(イラスト:ぎうにう 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/mamasuki/321903000173.html 】
娘“美羽”の家庭教師を務めてくれるお隣さんの大学生“巧”とは10年来のお付き合い。
姉夫婦の死後、残された彼女の将来を思うと母“綾子”は2人が一緒になってくれたらと
淡い期待を寄せる。その気はない、という彼女に対し彼の想いを酒の席で確認すると──。
“巧”が一途に恋心を抱いていたのは“綾子”だった、ということで「そんなの無理無理」
と世間体や将来のことを考えて等、何かと理由をつけて「気の迷い」が如く諭しに掛かる
彼女を「一人の女性として告白されてどう思ったのか」と問い詰めていく展開が興味深い。
10年も想い続ける“巧”の純愛を裏付ける描写も ぎうにう 先生の挿絵共々お見事ですし
サバサバしている“美羽”の親思いな気遣いや、彼の友人“聡也”のあのファインプレー
など脇を固める配役と言動も見どころ満載。大重版の門出を祝いつつ、次巻も期待します。