杉井光 先生の『生徒会探偵キリカS1』にて“ひかげ”が教示を求めた「民主主義を潰す」
という真意を“天王子狐徹”とのやり取りを通じてつまびらかにしていく政治入門書です。
(イラスト:ぽんかんG 先生)
【 http://lanove.kodansha.co.jp/books/2019/12/#bk9784065178751 】
冒頭で選書された『聖書』で「信仰」と「快不快基準の書き換え」により人の行動原理が
形成されてきた経緯を説き、『統治二論』で王権神授説を打破した社会契約の考え方から
人権や憲法の成り立ちと民主主義との関わり合いを説く、刺激的で興味深い導入の第一部。
民主主義の唯一の利点と様々な欠点、民主主義の本質である「多数決」の欠陥を突きつつ
シンガポールを例にして「国を出る自由」の必要性と、民主主義の不要性に言及していく
第二部、第三部の繋がりがまた考えさせられる内容で、時間を掛けて咀嚼しておりました。
途中、ティータイムを挟んで“ひかげ”と“狐徹”がやりとりする内容も踏まえ、彼女が
「民主主義のぶっ壊したい」という結論に至った経緯を知ることでその背景により深みが
増したと言えます。「国と企業の差がなくなる」という考え、意識しておくこととします。