2019年12月11日

『神童勇者とメイドおねえさん3』

上杉響士郎 先生によるコミック連載が始まった、望公太 先生が贈るファンタジー小説。
第3巻は“ノイン”の正体を追う“シオン”が自身の呪いと聖剣との関係を調査します。
(イラスト:ぴょん吉 先生)

https://mfbunkoj.jp/product/shindouyusha/321907000783.html


聖剣を吸収すれば呪いが和らぐ。しかし他人のを奪ってまで成し遂げたいとは思わない。
“ノイン”の狙いに食いつかない“シオン”の人の良さは奥ゆかしく、一方では歯痒く。
一方的な駆け引きに対して“シオン”が食いついてしまうかどうかの揺さぶりが絶妙で。

そんな中、王国内で広まりを見せる奴隷解放運動。貴族側の立場である騎士団の部隊長
“カミール”が主導するとあってどうもきな臭いのと、突如現れた奴隷商人“ドムル”
からのハーフエルフ売買が持ち掛けられたとあって“シオン”も黙ってはいられない。

酒の席でもあった通り“イブリス”の生き様、信条が見て取れる話が胸を熱くさせます。
奴隷の件が意外な形で物語を動かしていく鍵になっているのも見所。あのモンスターに
対する地位向上を図る点も興味深い。“ナギ”を始めとした可愛い素顔も見逃せません。

posted by 秋野ソラ at 00:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル