三門鉄狼 先生が「LINE文庫エッジ」から贈る新作は、異世界に突如転移した男子高校生が
与えられた「動物の言葉が分かる」という能力を活かして窮地を脱していく顛末を描きます。
(イラスト:マニャ子 先生)
【 http://novel-blog.line.me/archives/19691542.html 】
飼育係としてウサギ小屋を掃除していた“睦樹”を襲った地震。気がつけば繁る森の中で
モンスターに襲われる彼は生き物の声が聞こえるようになっていた。やがて級友に救われ
そのスキルのことを伝えた彼は「使えない人材」と見なされ、無慈悲に突き放される──。
“睦樹”のことを放っておけない、と一緒について来てくれる“いやし”が持つスキルは
「治癒」。戦う術もなく打つ手なしという他にない状況を打破できるのか。緊張感のある
モンスターからの逃避行が彼のある機転を境に好転していく様子に思わず胸を躍らせます。
彼らが放り出された異世界の理不尽さ、“睦樹”を不要扱いした“勇見”たちの心の歪さ、
手に手を取り合うのが正解か否かを問いかける話運びは考えさせられるものがあります。
編集K氏と三門先生の蜜月ぶりも気にしつつ、“睦樹”らが挑む第二ステージに注目です。