2019年08月12日

『精霊幻想記 14.復讐の叙情詩』

北山結莉 先生が贈る異世界転生譚。ドラマCD付き特装版が同時発売となる第14巻は親の仇
“ルシウス”との決着を望むはずの“リオ”が、その感情に対して自問自答していきます。
(イラスト/Riv 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/852.html


5人目の勇者“蓮司”も、奸計でいとも簡単に手駒にしてしまう“レイス”が相変わらず
憎たらしい。そんな彼も“ルシウス”の思惑には気づけず、想定外の状況に出くわします。
“アイシア”に追い立てられて実にいい気味、な状況でも軽くあしらう姿に憎さ百倍です。

そんな思惑に乗せられて森の中に放り出された“クリスティーナ”と“フローラ”。共に
サバイバル経験もなく改めて“リオ”の凄さ、存在の大きさを実感する2人の受難が続く
展開には同情を禁じ得ません。仇敵と戦う彼の足手纏いになる場面など強くそう感じます。

復讐に身を焦がしていた“リオ”に帰る場所があることを明示してくれた女性陣の意図を
しっかりと受け止めて“ルシウス”の悪意と特殊能力に立ち向かうその姿は熱く、苛烈で。
彼の通過点、その裏で「あの人物」が見せる邪な思惑も次巻で叩き折ってほしいものです。

posted by 秋野ソラ at 00:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル