鶴城東 先生の「第13回小学館ライトノベル大賞」ガガガ賞&と査員特別賞、W受賞作品。
落ちこぼれ魔術師が才色兼備の美少女を使い魔にする所から始まる魔法学園ラブコメです。
(イラスト:なたーしゃ 先生)
【 http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094517910 】
国際魔術師協会付属の学園で行われる進級試験。そこで魔人召喚を成し遂げた“千景”が
持つ魔導書が突如燃える異常事態が発生。制御不能の魔人から非力な“想太”に庇われた
彼女がそれを使い魔にする秘策に挑んだ結果、融合して彼の使い魔になってしまい──。
だらしない“想太”に悪態をつく“千景”の思わしげな態度ですとか“旭”の報われない
努力などでラブコメぶりを魅せつつ、使い魔とするはずだった魔人“ソフィア”の思惑や
野心家な“凉華”とのやり取りから学園に巣食う負の感情にも触れる緊張感も味わえます。
使い魔にしてしまった“千景”の関係、何より“ソフィア”とどう折り合いをつけるのか。
“想太”自身が知る由もない秘密も交えつつ向き合っていく彼の姿勢には好感が持てます。
流石はW受賞、と言及するに足る面白さと可能性のある作品です。オススメしておきます。