2019年05月28日

『七つの魔剣が支配するIII』

宇野朴人 先生が贈る大人気学園ダークファンタジー。第3巻は上級生“オフィーリア”の
使い魔に友を奪われた“オリバー”たちが全てをかなぐり捨てて迷宮の深みに向かいます。
(イラスト:ミユキルリア 先生)

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上級生たちが救出に向かうまでの期日にしびれを切らした“オリバー”たちを、迷宮の深部
へと導くために鍛え上げる手助けに回る“ミリガン”。裏がありすぎでも藁をも縋る思いで
頼らざるを得ない彼らの非力さは、これまでの活躍をもってしても補えないのが実に切ない。

“ミリガン”が示す“オフィーリア”の操る合成獣への対応策。それらを着実に吸収、いや
それ以上に活用する“オリバー”たちに舌を巻くのも納得。その一方で“オフィーリア”の
昔話として語られる彼女を取り巻く事情の数々が穏やかでいて不穏なのも気を惹く展開です。

“ゴッドフレイ”と“オフィーリア”は共にどんな想いで対峙するのか。“ナナオ”が刃を
彼女に向けた瞬間に抱いた想いとは。決死の覚悟で彼女に想いを告げるべく臨んだのは誰か。
終わりゆく者たちと続く道を行く者たちの機微を噛みしめつつ、二年生編の開幕を待ちます。

posted by 秋野ソラ at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル