みかみてれん さんのサークル「てれたにあ」が贈る百合小説「百日百合」シリーズ第3巻。
“絢”が勤めるバーでクリスマスイブにパーティーをする話から始まる人間模様を描きます。
(イラスト:雪子 さん)
【 http://unnamed.main.jp/teretania/ 】
冒頭から“絢”からの罰ゲームに屈するあたり懲りないな、と言わざるを得ない“鞠佳”の
あられもない様子に気恥ずかしさを感じつつ、“絢”にとってクリスマスイブとは何ぞや、
という意味を知った時の“鞠佳”の言動がまさにお付き合いしている感丸出しで好きです。
そんな特別な日に合コンをセッティングし、“鞠佳”にお誘いをかけてきた“玲奈”が今回
“鞠佳”が抱く心境の変化を描くにあたって重要な役割を担うことになります。学生生活で
築いてきた人間関係が永遠に続くワケない、なんて「ありえない」と知った彼女のためにも。
“絢”と“鞠佳”の肉体関係に関する描写もだいぶ深みが増して、紙幅の割合も高くなって
おります。また“鞠佳”が“絢”に対して攻めの姿勢を見せる場面もあって、その“絢”が
また可愛かったりするのがズルいです。エピローグで示した“鞠佳”の決意もお見逃しなく。