2019年02月28日

『可愛い女の子に攻略されるのは好きですか?4』

天乃聖樹 先生が贈る、惚れたら破滅の甘々恋愛ゲーム。第4巻は“凛花”と2人きりで
プレハネムーンに臨む“帝”と、それを追いかける“姫沙”たちの揺れる想いを描きます。
(イラスト:kakao 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4815600129.html


始まる前から前のめりな“凛花”もアレですが、出かける前の“帝”に「秘儀」を薦める
当主も相当です。彼の周囲には本当にまともな人物がいなくてお気の毒ですが見ている分
には楽しいです。もちろん、2人が接近する機会を“姫沙”が黙って見ているワケがなく。

さりげなく“木影”も“帝”を狙う立ち位置にあり、あたふたする場面に遭遇する様子が
今のところお気に入りだったり。トラブルメーカーの“美月”も参戦して、相変わらずの
ドタバタぶりを繰り広げる中でそれが面白くない“姫沙”が強硬策に出る展開が今回の山。

水着姿や下着姿、様々なシチュエーションで“帝”に迫る“凛花”に彼は抗いきれるのか。
あくまで誰にも邪魔されず2人きりの「恋愛ゲーム」にこだわる“姫沙”に打ち勝てるか。
そんなことを言ってる場合じゃないエピローグの引きは続きが気になって待ちきれません。

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2019年02月27日

『はじらいサキュバスがドヤ顔かわいい。(3) 〜あの、私も本気になっちゃいますからね……?』

旭蓑雄 先生が贈る恋に悶えるサキュバスラブコメ。第3巻は“夜美”たちの世界で指折りの
力を持つ「色欲五覇星」から査定を受ける、ということで“康史”が温泉旅行へ出かけます。
(イラスト:なたーしゃ 先生)

https://dengekibunko.jp/product/hajirai/321811000371.html


“夜美”の友人でギャル系なサキュバス“グリム”からの提案もあり、五覇星候補になる
ための査定として“康史”と恋仲であることを示す温泉旅行に繰り出す2人。“夜美”に
対する感情が揺れ動いている彼だけに旅行中の出来事で動揺しまくりな様子が微笑ましい。

そんな恋仲ぶる2人の雰囲気をぶち壊すかのように現れるのが“グリム”の姉“オトギ”。
姉の口から告げられる真相に“康史”も驚きを隠せない中“グリム”が狙う意中の彼との
関係を崩そうと協力されられる展開がまたダメなサキュバスたちを印象づけてきて面白い。

諸々の事情を考慮し立案した“康史”の「デス・キューピッド作戦」がどんな結末を招き
入れるのか、そのドタバタぶりも含めご注目いただきたい。様々な意味でサキュバスたち
から注目を集める“康史”もいよいよ追い詰められてきた感があって、続きが楽しみです。

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2019年02月26日

『りゅうおうのおしごと!10』

小冊子付き限定版が同時発売となる、白鳥士郎 先生が贈る熱血将棋コメディ。第10巻は
JS研が挑む「なにわ王将戦」でそれぞれの想いが、そして“あい”の才能が開花します。
(イラスト:しらび 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4815601010.html


人生を賭けた「三段リーグ」での激戦、連戦の過程で不安が拭えない“銀子”。彼女の
心境に気付いた“桂香”の願い、その重さを認識しきれないまま、アマチュア小学生の
将棋大会に挑むJS研を後押しする“八一”ですが、JS研崩壊の危機に突如見舞われます。

そのきっかけとなる“あい”もまた序盤に弱いと周囲に見抜かれ焦りを抱く身。彼女が
対戦する“翼”の深海魚を思わせる棋風を前に“八一”が彼女に持たせた秘策は、彼の
驚異的な先見の明を指し示すもので、その顛末は必見。“天衣”のいじらしさもご注目。

歩夢の妹“馬莉愛”が立ちはだかる「なにわ王将戦」では“シャル”や“綾乃”そして
“澪”がそれぞれ強くなった姿を見せつけてくれました。思わず胸が熱くなる思いです。
輝かしい彼女らの影で姉弟子が陥る最大の窮地を“八一”が救ってくれると信じてます。

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2019年02月25日

『リベリオ・マキナ ―《白檀式》水無月の再起動―』

ミサキナギ先生の「第25回電撃小説大賞・銀賞」受賞作。吸血鬼の支配に抗うため作られた
あるゼンマイ仕掛けの機械人形を巡り心を砕く少女の機微を描くバトル・ファンタジーです。
(イラスト:れい亜 先生)

https://dengekibunko.jp/product/machina/321810000107.html


天才技師に作られた5体のオートマタ「白檀式」の暴走による大量虐殺の悲劇を救ったのは
奇しくも人間を支配下に置こうとした吸血鬼たち。講和した両者が共生する世界で6体目の
白檀式“水無月”を人間らしく過ごせるよう色々教える“カノン”にはある想いがあり──。

白檀式を狂わせたとされる部品「波動歯車」で新たなオートマタを作り、白檀式は悪くない
ことを示したい“カノン”。その想いを知らずオートマタとして振る舞い続ける“水無月”。
そんな彼の尋常ではない強さに人間として惚れ込んだ“リタ”。三者三葉の振舞いが面白い。

そんな中で巻き起こる、再び人間を支配しようと画策する吸血鬼たちの暴走、明らかになる
大量虐殺の悲劇に秘められた真実。人間、吸血鬼、そしてオートマタそれぞれの立場でどう
真実を受け止めるのか、その描写が興味深くて素直にその後の顛末が見たいと思う作品です。

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2019年02月22日

『推理作家(僕)が探偵と暮らすわけ』

久住四季 先生が贈る新作はミステリー作品。駆け出しの推理作家が執筆する実話に基づく
探偵物語、その契機となる自由奔放な探偵との出会いと遭遇する難事件の顛末を描きます。
(イラスト/中森 先生)

http://mwbunko.com/978-4-04-912279-4/


原稿は没になり、マンションの階下で発生した火事で家を追われる不幸まみれの“月瀬”。
先輩の伝手で同居人を探す男が住むビルへ身を寄せた彼は、物件も人物も訳アリだと知る。
殺人事件が起きた部屋に住む彼の名は“凜堂”。難事件の依頼しか受けない探偵で──。

“月瀬”の巻き込まれた火事が実は事故ではなく事件で、かつ容疑者として警察から目を
つけられる泣きっ面に蜂な同居人を助けた“凜堂”の名推理。助けられた“月瀬”が驚き、
助けた“凜堂”もまた日常を退屈させない逸材を前に関心を高めていく様子が微笑ましい。

“凜堂”が抱える特殊な家族関係によって引き寄せられたある代議士の死を解明する依頼。
彼が抱いたある違和感、その意味に気がついてから急転直下に解決を迎える事件の真相が
これまた驚きで興味深い。これは続きが読んでみたいミステリー作品です。オススメです。

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2019年02月21日

『最強夢装少女の俺がヒロインに正体バレた結果』

神秋昌史 先生が贈る新作は、なぜか戦うヒロインとして活躍することになった少年が本来
ヒロインとして戦う少女たちに正体を知られたどうなるか、を描くバトル・ラブコメです。
(イラスト:伊藤宗一 先生)

https://sneakerbunko.jp/product/orebare/321807000411.html


尖った夢を奪い強くなる魔王たちに唯一対抗できるのが夢で変身する夢装少女の少女たち。
夢を叶えると変身できなくなる彼女らの夢のケアを頼まれたのが優秀な生徒会長の“水人”。
彼こそ戦う“優羽”に惚れ、助けたい一心で夢装少女となりなぜか戦える稀有な少年で──。

何でもできるからこそ「夢がない」と自負する“水人”が黄昏騎士として活躍できる理由、
それは読み進めれば自ずとご理解いただけるかと思いますが、よりにもよって彼の秘密を
知ることになった“優羽”の反応がまた興味深く、まさにラブコメ要素につなげてきます。

“優羽”と一緒に戦う“九暮”や“楓子”が大事に抱える夢にも彼女たちらしさが窺えて
面白いですし、黄昏騎士との距離感も見所と言えましょう。最後に彼女たちを襲う強敵を
前にしてのバトルも熱く、安心して読める作品となっていると感じました。オススメです。

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2019年02月20日

『クトゥルフ神話TRPG ノベル オレの正気度が低すぎる』

内山靖二郎 先生とアーカム・メンバーズが贈る「クトゥルフ神話TRPG」を舞台とする物語。
作ったネタキャラでゲーム世界の探索者として過ごす主人公の崖っぷちプレイを描きます。
(イラスト:ttl 先生)

https://www.kadokawa.co.jp/product/321811000753/


自室でオンラインプレイに興じていたはずが突然、森の中に居て空から男性が落ちてくる
という境遇に見舞われる。聞きなれたダイスの音がしたと思えば、まさかの正気度ロール。
昔作った正気度35のネタキャラ“カケル”になっていると気付いた彼は愕然とするが──。

ダイスの判定によって言動すら操られる恐怖感と、その埒外で打開策を模索できる爽快感。
クトゥルフ神話TRPGリプレイを書き続けてきたから先生だからこそ描ける場面描写の数々。
ゲームを知らなくてもその世界観に振り回される“カケル”の様子は楽しめると思います。

同じ境遇の“ナビキ”と手を組みつつキャンペーンに巻き込まれた“カケル”の正気度が
限界を迎えるのが先か、この世界の謎を探索しきるのが先か。手に汗を握りつつ、意外な
方向へ進んでいくシナリオをぜひご堪能あれ。TRPGの醍醐味が詰まったお薦めの一作です。

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2019年02月19日

『魔王を倒した俺に待っていたのは、世話好きなヨメとのイチャイチャ錬金生活だった。 3』

かじいたかし 先生が贈るスイート錬金生活ストーリー。第3巻は錬金術アカデミーにて
“ヨメ”と一緒に先生を務めることになった“イザヤ”がある優等生に目を付けられます。
(イラスト/ふーみ 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/824.html

マリー、ロゼ、エリカそれぞれに「悪い男」と和やかに断言される“イザヤ”との距離感。
その親密さに嫉妬する“ヨメ”が示す独占欲の高まり具合、そこから生まれる謎フレーズ。
可愛らしいし、微笑ましいし。それにしても彼女の言う通り脇が甘い彼には思わず苦笑い。

そんな“イザヤ”たちに食って掛かる“ノエル”の孤高ぶりが気になる彼が偶然目にした
彼女の素顔。彼女と結んだ密約を境に少しずつ距離感が変わっていく2人を前に危機感を
あらわにする“ヨメ”の予感が最悪な形で顕在化します。いやぁ、実に強かなものですな。

選択を迫られる“イザヤ”の心がどこを向いているかは推して知るべしですがその回答を
受けた“ノエル”に救いの道はあるのか。その行方にご注目いただきたいです。友情って
本当にいいものですね。賢者の石が示す意味そのものを見せつけた先が気になる所です。

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2019年02月18日

『フラレた後のファンタジー 1』

マルチューン 先生の「カクヨム」投稿作が書籍化。恋敵に幼馴染の彼女を奪われ、故郷に
に帰ると決めた青年冒険者が信じるものを見つめ直す邂逅を得て再起するまでを描きます。
(イラスト:ox 先生)

https://www.kadokawa.co.jp/product/321811000087/
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885391346


「村に帰ろう」ずっと守ると決めた“ユーリ”に別れを告げられた“ロジオン”が失意を
胸に村へ帰る道すがら、最期を看取った老人から託されたお嬢様が全てを失い自暴自棄と
なっている姿を見て「生きる目的を見つけてほしい」とあれこれ世話をすることに──。

やんごとなき立場の“シェストリア”を襲う窮地に単身立ち向かう“ロジオン”の真摯で
紳士な好青年ぶりに、彼を振った“ユーリ”を問い詰めたくなる今日この頃。次第に心を
許していく“シェストリア”のいじらしさたるや。思わず成長を見守りたくなる存在です。

今は傍にいない恋人との思い出が後を引くこともあるけど友人の“ガエウス”“ナシト”
に助けられ、“シェストリア”のために訪れた魔導都市を襲う脅威に対して力を発揮する
“ロジオン”が魅せる気概にご注目。“ルシャ”の意味深な発言も含め続刊が楽しみです。

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2019年02月15日

『竜魔神姫ヴァルアリスの敗北 〜魔界最強の姫が人類のグルメに負けるはずがない〜』

仁木克人 先生の「カクヨム」投稿作が書籍化。魔界の王族と姿が似ているだけで人類を
滅ぼそうとする姫が、彼らが築き上げてきたグルメという文化に負け続ける様を描きます。
(イラスト:茨乃 先生)

https://dengekibunko.jp/product/valalice/321809000031.html
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885049300


滅亡させる世界が存在した証としてその文化の成果を1つ残すこと。人類を滅ぼすための
儀式に定められたルールに則り人の世に降り立つ“ヴァルアリス”があてどなく彷徨うと
ある精肉店から鼻腔をくすぐるメンチカツの匂いに誘われ、足を向けたのが運の尽き──。

竜魔神姫に「トンデモナイゼ」とルビをふる、という可読性への追求の一手と言える英断。
固有名詞を覚えずても言わんとする所が伝わる煩わしさの無さは話に集中できる感じです。
口にする料理の数々に屈服していく“ヴァルアリス”の可愛らしさを存分に堪能できます。

“ヴァルアリス”に何かと突っかかる姿もどこか憎めない“インフェリス”とのやりとり
ですとか、姫の意識変革に繋がるきっかけとなる“サチュラ”の並々ならぬ愛の深さとか
脇を固める人物も気になる点です。面白かった。ぜひ腹を空かせてからお読みください。

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2019年02月14日

-インフィニット・デンドログラム- 9.双姫乱舞』

満を持してTVアニメ化が決定した、海道左近 先生が贈る激熱VRMMOファンタジー。第9巻は
古の決戦兵器の起動で騒乱の場となるカルチェラタンで“レイ”たちが奮戦を繰り広げます。
(イラスト/タイキ 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/821.html


魔将軍たる“ローガン”の当て馬ぶりが半端ない。今巻の表紙が指し示す意味にも繋がる
ある意味キーパーソンと言えます。“フランクリン”もまたえげつないですけど、今回は
許せる感じがします。“レイ”もどんどん強くなっていって、もうどこまでいくのやら。

そんな“レイ”たちの前に現れた「アクラ・ヴァスター」の凶悪な設定には、流石の彼も
立ち向かうには力が足りないか・・・という場面で“アズライト”が遂に決意を固めてきて
神々しいほどの強さを魅せつけてくれます。あの姿を見ても変わらないのが実に彼らしい。

敵として現れた「アクラ・ヴァスター」も、その生まれた経緯を説明してくれたことで
ラストの描写が映えるというもので。“フラグマン”の存在が気になる引き具合を示して
きたのも踏まえつつ、王国が変わりゆくきっかけをどう活かせるか。次巻以降も注目です。

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2019年02月13日

『ダーウィン先生、ケモノ娘たちが学園でお待ちです!』

「第3回集英社ライトノベル新人賞・特別賞」受賞者、野々上大三郎 先生が贈る新作は
ケモノの身体的特徴を持つ少女たちをケアしていく、ちょっと変わった先生の物語です。
(イラスト:きしべ 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/bookDetail/index/978-4-08-631292-9


獣的特徴発現者、通称「ケモノ落ち」と世間から卑下される子たちが集まるビーグル学園。
その学園長から推薦された動物学者“ダーウィン”のスカウトに向かう犬娘“テリア”は
尻尾を調べようとする彼にパンツを脱がされかけてしまう。任せていいのか不安だが──。

とある事情により「人間音痴」と揶揄される“ダーウィン”だからこそ、ケモノ娘な少女
を前にしても平等に接することができる。周囲に理解されず悩みを抱えてきた“テリア”
たちが彼を前にして次第に心ほだされていく顛末が微笑ましく、癒されるものがあります。

羊娘の“メリィ”や烏娘“クロオ”といった少女たちも含め、動物固有の特徴を踏まえた
悩みや機微に繋げている設定の絶妙さも評価に値するところがあります。きしべ 先生が
描くケモ娘たちも作風に合致していて文句なし。ケモナーでなくとも安心して読めます。

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2019年02月12日

『ようこそ実力至上主義の教室へ10』

衣笠彰梧 先生が贈る新たな学園黙示録。第10巻は1年生最後の特別授業が行われる前に
設けられた、クラスから1名が必ず退学となる「クラス内投票」に皆が頭を悩ませます。
(イラスト:トモセシュンサク 先生)

https://mfbunkoj.jp/product/youzitsu/321810000370.html


クラス内から誰一人も退学させたくない。その想いをアレからポイントを借りてでも実現
させようとする“一之瀬”とは異なり、“鈴音”から発せられるそれは夢物語でしかない。
分かっていて静観する“綾小路”にも“坂柳”からの揺さぶりが襲いかかるという難局面。

それでも何もしない“綾小路”が“坂柳”以上に暗躍するその思惑がかつてないほど高度。
さらに“鈴音”をもう一段階成長させるために一手打つあたり打算の目線が幅広くて驚き。
なぜ退学者が出なければならないのか、そこに込められた悪意の仕込みも注目すべき点で。

“平田”が独白した意図、“龍園”の退学待ったなしな状況など様々な想いが込められた
投票の行方がこれまたどんでん返しの連続で心が痺れるのなんの。続々と目を付けられる
“綾小路”がいよいよ鉈を振るうことになるのか。「彼女」との決戦から目が離せません。

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2019年02月11日

『子守り男子の日向くんは帰宅が早い。』

双葉三葉 先生の「小説家になろう」投稿作が書籍化。忙しい両親に代わり妹(5歳)の世話
専念する男子高校生を放ってはおかない級友たちが織り成すハートフルラブコメディです。
(イラスト:なたーしゃ 先生)

https://sneakerbunko.jp/product/komoridanshi/321810000383.html
https://ncode.syosetu.com/n0637ew/


日中は学業に専念し、放課後は残ることなく妹“蕾”を迎えに行き共に過ごす。それが兄
である“日向”の日常。ある日、級友の“悠里”は2人仲良く買い物をする場面に遭遇し
彼が普段見せない楽しそうな表情を見て学校生活を楽しめていないのでは、と感じて──。

こんな可愛い妹がいたら、という夢を叶えるかのような“蕾”に気に入られた“悠里”が
3人で居る幸せなひと時と別れる寂寥感にかられて逢瀬を重ねることになり仄かな想いを
抱いていく過程が実にこそばゆい。人見知りしない“蕾”の一挙手一投足は確かに可愛い。

妹のことに注力しようとする“日向”の姿勢、それにもしっかりと裏付けがあって、その
心の牙城を“悠里”を始めとする女性陣が崩していけるか、という展開も見所があります。
家族ものとしてもラブコメとしても秀逸な作品だと感じました。続きが非常に楽しみです。

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2019年02月08日

『ヒトよ、最弱なる牙を以て世界を灯す剣となれ2 グラファリア叙事詩』

上総朋大 先生が贈る戦記ファンタジー。第2巻は“ライバー”の犠牲を乗り越え躍進を
続ける“ヘネシー”たちを前に“ワーテイス”が要塞兵器を持ち出して蹂躙を図ります。
(イラスト:細居美恵子 先生)

http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321803001765


「浮遊城」という反則技を持ち出されても慌てずに“ジノ”が提示した秘策「秋風の陣」。
その鼻を明かす“カルウラ”の猛威に彼らがどう対応するかは見所の一つと言えましょう。
“ワーテイス”との決戦を経て成長を見せる“ターシャ”の変化にもご注目いただきたい。

また、戦乱の鍵を握る“グレン”伯爵との展開の読み合い、そして彼が掴んでいた“ジノ”
ですら知らない情報の数々。それらから彼の姉かもしれないという漆黒の魔女“イーラ”の
立ち位置がますます意味深長な色合いを見せてきます。彼を上回るスペックが気になる所。

軍師としての役割を十二分に果たしてきた“ジノ”を「人間だから」と軽んじる者もなく
まとまっていく“ヘネシー”たち。彼女も軍師に驚かされるだけの存在ではない食わせ者
として見せ場を示してきましたし、魔女とどう対抗していくのか期待したい話の流れです。

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2019年02月07日

『理想の娘なら世界最強でも可愛がってくれますか?2』

マッハダイ 先生によるマンガ連載が始まる、三河ごーすと 先生の終末学園ファンタジー。
第2巻は若くして戦争を体験する“雪奈”が自立する心を仕組まれていく顛末を描きます。
(イラスト:茨乃 先生)

https://mfbunkoj.jp/product/risounomusume/321810000371.html


“グラン・マリア”が率いる騎士団「ヘブンリー・ロウズ」への入隊を決意する“雪奈”。
父たる“冬真”との絆、その隙間をも突いて娘の心をも魅了していく「人たらし」ぶりに
危機感を覚える彼の危惧がついぞ間に合わない、そのもどかしさが読み手をも捕らえます。

“雪奈”や“冬真”を敵視する“ソーニャ”が“グラン・マリア”を心酔する様子からも
彼女の怪しさ炸裂で、さらに偶像として祭り上げていく“雪奈”を目にして叫び、涙する
“アレイナ”の気持ちが痛いほど分かります。周囲の鬱屈とした気持ちは募るばかりです。

「EOC」という言葉の意味が分かった時点でもう手遅れ。「第13区画動乱」すら利用する
“グラン・マリア”に誑かされた“雪奈”との望まぬ親子喧嘩に臨む“冬真”の心情は
察するに余りあるものが。次巻でスッキリさせてくれないと何ともつらい引き具合です。

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2019年02月06日

『ハニトラは効かない。英雄だからね、俺』

夏目坂一家 先生の「第31回ファンタジア大賞・金賞」受賞作。世界を魔物たちの脅威から
救った勇者の少年がその力を取り込もうとする各国の思惑と少女たちに抗うラブコメです。
(イラスト:のりパチ 先生)

http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321809000765


「貴官に恋人はできません」上官たる“マキナ”が英雄“雄介”に告げるのも無理はなく。
戦争が終わり魔法学園へ入学し日常を謳歌せんとする彼が異性と恋仲にでもなればそれを
盾に取られるのは必至。ハニートラップから彼を警護するべく日本政府は手を打つが──。

アメリカからは“エリーナ”、イギリスからは“キャス”、中国からは“レン”と属性も
個性も豊かな女性陣が“雄介”をあの手この手で誘惑するもあっさり躱されていく顛末が
コミカルで、そこに警護するはずの“木葉”が輪をかけて怪しい言動で魅せるから面白い。

英雄として“雄介”が抱く悩み、葛藤。そういう負の想いを英雄譚としてはねのけていく
姿は格好良いです。必殺技の名前はなかなかにアレで思わず苦笑いしてしまいましたけど。
総理の強かな狙いは功を奏するか否か。彼の安息とは何かを問いながら注目したい所です。

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2019年02月05日

『スコップ無双 「スコップ波動砲!」( `・ω・´)♂〓〓〓〓★(゜Д ゜ ;;;).:∴ドゴォォ』

つちせ八十八 先生が贈る新作は、地上最強の鉱夫が世界中で困った女性をスコップ一本で
快刀乱麻を断つかのように救っていく荒唐無稽で、縦横無尽な痛快冒険ファンタジーです。
(イラスト:憂姫はぐれ 先生)

https://mfbunkoj.jp/product/scoop/321807000811.html


宰相に化けた悪魔“ゼルベルグ”に国を奪われ、逃亡した“リティシア”姫。7つ揃えば
願いが叶うオーブを求めて旅する彼女の危機を救うのがスコップを自在に操る“アラン”。
彼とスコップの出会いに人生を狂わされる彼女は幸せか否か、それは神のみぞ知る話──。

スコップ片手に色々しでかしてくれる“アラン”を温かく見守れるか。それが本作を無事
最後まで読める鍵となるでしょう。「これ言いたいだけでしょ」とか馬鹿馬鹿しく思える
中に言葉遊びの妙も感じ取ることができて楽しかったです。出オチと油断することなかれ。

“リティシア”以外にも“アラン”が助けていく女性陣の心情を、「スコップする」とか
謎の動詞まで生み出す彼女が汚染させていくのがヤバくて面白い。全ては“カチュア”が
止められるかに懸かってます。頭を空にして読める作品の存在は大切だと再認識しました。

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2019年02月04日

『撃ち抜かれた戦場は、そこで消えていろ ─弾丸魔法とゴースト・プログラム─』

上川景 先生の「第31回ファンタジア大賞・大賞」受賞作。偶然手にした弾丸を使う少年が
引き起こす世界改変と、その弾丸を作った少女が示す世界の秘密について触れていきます。
(イラスト:TEDDY 先生 メカデザイン:鷲尾直広 先生)

http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321809000755


弾丸魔法。東西の国が争う世界で殺戮の手段として効率化させた魔法を弾丸に込める技術。
士官候補生の“レイン”が直面した仲間の死。仇を討つため握るライフルに使うは銀の弾。
難しい距離から敵を仕留めたと思った瞬間、仲間が生きている日常に突如戻っていて──。

再編成(リプログラム)。撃った相手の全てを世界から消す、という悪魔の弾丸について
語る少女“エア”。彼女の思惑に従って敵国の要人らを抹消しようと決めた“レイン”の
内に秘める激情がまず印象に残ります。貧乏くじを引かされる“アスリー”が少々可哀想。

“エア”たちが世界を夢想していくのか、と思えばそうは問屋が卸さない。悪魔の弾丸と
同じく特別な弾丸を用意できる“エア”のような存在が他にもいて、長い歴史の中で暗躍
し続けているというのだからさあ大変。“レイン”と2人、戦い続けられるのか注目です。

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2019年02月01日

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア11』

劇場映画の2/15公開が迫る、大森藤ノ 先生の大人気シリーズ「ダンまち」スピンオフ作品。
第11巻は武装したモンスター「異端児」の真実を前に揺れる“アイズ”の葛藤を描きます。
(イラスト:はいむらきよたか 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4815600266.html


異端児たちとの結託を決断した“フィン”を前に動揺が走る「ロキ・ファミリア」の面々。
その発端となる“ベル”のあの勇姿を目にした“アイズ”もモンスターと今も変わらずに
戦えるのか不安に陥るのも納得。それを払拭する「あの人」の忌憚ない指摘が印象深い所。

何度もしてやられた人造迷宮での反省点を活かして“タナトス”の予想をはるかに超えて
攻略していく“フィン”たちの快進撃が熱い。中でも“アミッド”がその実力を如何なく
発揮する場面は必見です。“タナトス”と対峙する“ロキ”の言動にも注目が集まります。

追い詰められた“タナトス”が口にする意外な発言。最悪の見逃しに“ロキ”が気付くも
時すでに遅し。読み手という部外者でも胸が痛むほどの甚大な被害、至らしめた未だ謎の
神“エニュオ”を巡る壮大なミステリーと陰謀劇の幕開けに、期待と不安が駆け巡ります。

posted by 秋野ソラ at 00:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル