道草よもぎ 先生が贈る青春ラブコメ。第2巻は再び現れた“小春”と青春ミッションを
目にする“灯里”と“喜一郎”が今度はとある文学少女を巡る物語に関与していきます。
(イラスト:かにビーム 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/yamabukisan/321810000110.html 】
「文学少女が望む理想の出会いを果たし、彼女の物語を完結させろ」ボードに書かれた
一文で“喜一郎”が思い出すのは、文芸部の文集に寄稿されていた“成実一木”の物語。
今回標的となる先輩の“瀬尾”に聞くと「“成実一木”は卒業した」と言うのだが──。
“瀬尾”しかいない文芸部。その部室を狙う創作研究部の“立河”と「少年少女の青春」
を描いた互いの作品を賭けて勝負することになる“瀬尾”は実体験がないと話が書けない。
よってあれこれと交際の真似事をする“喜一郎”とやっかむ“灯里”の様子が微笑ましい。
“瀬尾”と“立河”が対立する構図、その裏側にある真意。“瀬尾”がひた隠しにする
真実と青春ミッションが重なったとき、こそばゆい気持ちと切ない気持ちがこみ上げる
何とも小憎い“小春”の演出が深い余韻を残します。続きが出てほしいと切に願います。