五十嵐雄策 先生が贈る次世代シークレット・ラブコメ。第3巻は“明日夏”と夏の思い出
を作るべく逢瀬を重ねる“善人”に、いよいよあの2人がお目見えする波乱必至の話です。
(イラスト:しゃあ 先生)
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かき氷を作って、夏祭りに行って、そして海を満喫して。夏休みをこれでもかと堪能した
“明日夏”と“善人”。休みを明けて合唱コンクールでは更にその距離を縮める出来事に
遭遇する2人、特に彼女の彼に対する好感度が鰻登りになる様子が愛でたくて目出度い。
しかしながら“明日夏”に仕込まれていた予兆が白日の下に晒された時、彼女が劣等感を
抱いて育ってきたことに改めて気付かされるその様子を「アキバ系」という単語とそれに
対する考え方をもって示すあたりが実に本作らしい。見事なものだと感心することしきり。
長き時を経て様変わりした“裕人”に驚かされつつ、相変わらずな“春香”やメイド隊の
面々を見て懐かしさがこみ上げてくるのも、読み手として年を取った証左かと思うと実に
感慨深いものが。覚悟完了まで秒読みな2人がどこまで秘密を共有できるか、楽しみです。