内田弘樹 先生が贈る異世界軍事ファンタジー。第3巻は長耳種(エルフ)が“宗也”らに
同盟という名の隷属を強いてきたことを機に人類存亡を賭けた戦いに至る顛末を描きます。
(イラスト:野崎つばた 先生)
【 http://www.sbcr.jp/products/4797398069.html 】
エルフガルド王国との穏やかな同盟交渉から始まったと思えば矢面に立つ“フロリナ”が
手を染めた「負の感情で威力を高める禁忌の魔法」の真実を知って憤慨する“宗也”たち。
衛星軌道からの攻撃もできる、という最大最悪の敵を前にしても心折れないあたりは流石。
とは言え決め手には欠けるということで敵の敵は味方、竜人種の“ラズ”たちと手を組む
“宗也”の鮮やかな戦略見直しや根回しも絶妙で、彼と彼女との相性も中々。“みぐ”の
悩みの種も増える、というものです。その彼女に目をつけた“フロリナ”の反撃が見所。
“みぐ”が抱える自身の、兄への想いに関する潜在的な悩みにつけこんだ“フロリナ”の
秘策に対して示した、戦争を憎しみながら戦争を愛する「めんどくさいミリオタの心境」
これをぜひ見届けてほしい。今巻で一区切りというのは惜しいですが完結お疲れ様でした。