和ヶ原聡司 先生が贈る魔王と勇者の庶民派ファンタジー。第20巻は迫る「頂点会議」前に
“アラス・ラムス”のためとは言え“真奥”と“恵美”が共同生活を営むことになります。
(イラスト:029 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/maousama/321808000008.html 】
とばっちりを受けた“サリエル”が乗り込んでくるだけでなく主導権を握られっぱなしの
展開が続く“真奥”。それは“恵美”との共同生活でも変わらず、仕舞いには「敗北」を
あんな形で突きつけられることになるとは。“芦屋”の挿絵が印象的で、思わず苦笑い。
口さがない“天祢”の発言で“鈴乃”や“エメラダ”が慌てふためくのに対し“千穂”の
分かりきってる感が対称的でまた面白い。その“千穂”も本件に対し達観している訳では
なくて前のめりに頑張ってます。“古谷”さん共々、応援していきたいと思える展開です。
「頂点会議」でも立派に議長を務めた“千穂”は「もう頑張りません!」と力説しますが
世界がそれを認めない感じなので踏ん張って頂きたい。一方で動揺を隠せない“真奥”が
恋愛に対して宙ぶらりんな背景は理解したので、そこを続きで乗り越えてもらいたいです。
2018年12月25日
2018年12月24日
『ソードアート・オンライン21 ユナイタル・リングI』
川原礫 先生が贈る大人気シリーズ。未知の領域へ突入していく完全書き下ろしの第21巻は
これまでの世界観が融合したサバイバルMMOに、“キリト”たちがレベル1から挑戦します。
(イラスト:abec 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/sao/321808000015.html 】
意味深長なログの書き出しから始まったと思ったらアインクラッドが、あのログハウスが
突然落下して。更には一部の装備品、スキルを除きステータスや所持品がリセットされる
という未知の世界に落とされる不安感を“キリト”側と“リズ”側の視点で煽ってきます。
とは言いながら、生産系スキルを伸ばしつつのサバイバル生活に勤しむ“キリト”たちの
前向きな姿勢や、“リズ”たちが窮地の中から思いがけないチャンスを見い出すあたりに
少しずつ活路が思い描けるようになってくると色々な可能性も想像できて興味深い展開に。
ログハウス再建を目指してスローライフというワケにはいかないバトルの描写、緊張感も
しっかり織り込みつつ、「SAO」時代とは異なり現実世界とも密接に関係をアピールする
引きの仕込みもバッチリ。新章の滑り出しとして手応え十分、続きも期待できる内容です。
これまでの世界観が融合したサバイバルMMOに、“キリト”たちがレベル1から挑戦します。
(イラスト:abec 先生)
【 https://dengekibunko.jp/product/sao/321808000015.html 】
意味深長なログの書き出しから始まったと思ったらアインクラッドが、あのログハウスが
突然落下して。更には一部の装備品、スキルを除きステータスや所持品がリセットされる
という未知の世界に落とされる不安感を“キリト”側と“リズ”側の視点で煽ってきます。
とは言いながら、生産系スキルを伸ばしつつのサバイバル生活に勤しむ“キリト”たちの
前向きな姿勢や、“リズ”たちが窮地の中から思いがけないチャンスを見い出すあたりに
少しずつ活路が思い描けるようになってくると色々な可能性も想像できて興味深い展開に。
ログハウス再建を目指してスローライフというワケにはいかないバトルの描写、緊張感も
しっかり織り込みつつ、「SAO」時代とは異なり現実世界とも密接に関係をアピールする
引きの仕込みもバッチリ。新章の滑り出しとして手応え十分、続きも期待できる内容です。
2018年12月21日
『転生! 竹中半兵衛 マイナー武将に転生した仲間たちと戦国乱世を生き抜く 2』
青山有 先生が贈る戦国ファンタジー。『竹中半兵衛の生存戦略』から続く待望の第2巻は
「茶室」の成果をいよいよ“信長”にぶつけていく“半兵衛”らの大活躍ぶりを描きます。
(イラスト:長浜めぐみ 先生)
【 https://www.futabasha.co.jp/booksdb/book/bookview/978-4-575-24135-8.html 】
【 https://ncode.syosetu.com/n0681de/ 】
言わずと知れた桶狭間の戦いで“織田信長”が“今川義元”を討つ、その史実すら茶室の
8人の未来、そして自分自身の益とするために積極介入していく“竹中半兵衛”の狙い。
それが次々に嵌まって歴史の「もしも」を構築していく展開は思わず熱が入るというもの。
破竹の勢いで進む“竹中半兵衛”の影で“松平元康”の猛攻を受け窮地に陥る“今川氏真”。
その頼りない姿には家臣と同じく落胆を覚えますが、“北条氏規”の思いがけない奇襲を
糧に奮戦していく様子は実に爽快。番外編で捕捉される機微の描写も見所の一つでしょう。
“織田信長”との会談もこなし「今孔明」などと絶賛される“竹中半兵衛”らが茶室にて
次々と打ち出していく内政施策。文明が進みだし、史実とは異なる主君に遣える武将らも
増えてきたことで更に不利な状況に陥る“信長”を追い込みきれるか、続きに注目です。
「茶室」の成果をいよいよ“信長”にぶつけていく“半兵衛”らの大活躍ぶりを描きます。
(イラスト:長浜めぐみ 先生)
【 https://www.futabasha.co.jp/booksdb/book/bookview/978-4-575-24135-8.html 】
【 https://ncode.syosetu.com/n0681de/ 】
言わずと知れた桶狭間の戦いで“織田信長”が“今川義元”を討つ、その史実すら茶室の
8人の未来、そして自分自身の益とするために積極介入していく“竹中半兵衛”の狙い。
それが次々に嵌まって歴史の「もしも」を構築していく展開は思わず熱が入るというもの。
破竹の勢いで進む“竹中半兵衛”の影で“松平元康”の猛攻を受け窮地に陥る“今川氏真”。
その頼りない姿には家臣と同じく落胆を覚えますが、“北条氏規”の思いがけない奇襲を
糧に奮戦していく様子は実に爽快。番外編で捕捉される機微の描写も見所の一つでしょう。
“織田信長”との会談もこなし「今孔明」などと絶賛される“竹中半兵衛”らが茶室にて
次々と打ち出していく内政施策。文明が進みだし、史実とは異なる主君に遣える武将らも
増えてきたことで更に不利な状況に陥る“信長”を追い込みきれるか、続きに注目です。
2018年12月20日
『十歳の最強魔導師5』
天乃聖樹 先生が贈る、十歳少女と仲間たちの魔法学校ライフ。第5巻は“黒雨の魔女”と
対峙する“フェリス”が、鍵を握る魔道具を巡り新たな出会いと意外な真実を目にします。
(イラスト : フカヒレ 先生)
【 https://herobunko.com/books/hero45/9072/ 】
友だち思いな、ごく普通の女の子。プロローグから察せられる“黒雨の魔女”本来の姿と
それを証明する魔道具「アルタマキア」の真実に気付けるか。それが魔女を討とうとする
勢力の流れと、何より目的を果たそうとする魔女の策が成功するまでに間に合うかが勝負。
そんな緊張感も知らぬ間、魔道具を求めて訪れた王都でビクビクする“フェリス”の様子
ですとか、彼女が出くわした“エリーゼ”の思わぬぞっこんぶりですとか、見ていて実に
心が和やかにさせてくれます。押し負けちゃう“ミランダ”のあの顔ったらもう最高です。
王都を襲撃する“黒雨の魔女”と向き合う“フェリス”が魔女の悪意を受け止め、本来の
気持ちに昇華することができるか。その期待にしっかり応えてくれるからこそ「女王」に
相応しいと言えましょう。その魔女からの助言が意味する所は何か。続きが気になります。
対峙する“フェリス”が、鍵を握る魔道具を巡り新たな出会いと意外な真実を目にします。
(イラスト : フカヒレ 先生)
【 https://herobunko.com/books/hero45/9072/ 】
友だち思いな、ごく普通の女の子。プロローグから察せられる“黒雨の魔女”本来の姿と
それを証明する魔道具「アルタマキア」の真実に気付けるか。それが魔女を討とうとする
勢力の流れと、何より目的を果たそうとする魔女の策が成功するまでに間に合うかが勝負。
そんな緊張感も知らぬ間、魔道具を求めて訪れた王都でビクビクする“フェリス”の様子
ですとか、彼女が出くわした“エリーゼ”の思わぬぞっこんぶりですとか、見ていて実に
心が和やかにさせてくれます。押し負けちゃう“ミランダ”のあの顔ったらもう最高です。
王都を襲撃する“黒雨の魔女”と向き合う“フェリス”が魔女の悪意を受け止め、本来の
気持ちに昇華することができるか。その期待にしっかり応えてくれるからこそ「女王」に
相応しいと言えましょう。その魔女からの助言が意味する所は何か。続きが気になります。
2018年12月19日
『継母の連れ子が元カノだった 昔の恋が終わってくれない』
紙城境介 先生の「第3回カクヨムWeb小説コンテスト(ラブコメ部門)・大賞」受賞作。
高校生になり親の再婚から同居することになった元恋人2人が意識し合う様子を描きます。
(イラスト:たかやKi 先生)
【 https://sneakerbunko.jp/product/motokano/321808000429.html 】
【 https://kakuyomu.jp/works/1177354054883783581 】
読書という共通項を契機にデートを重ね、キスもした“水斗”と“結女”。そんな2人も
ふとしたことで憎ましく思う間柄になってしまうのが男女の仲の難しさ。それすら上回る
神のいたずらで同じ屋根の下qで暮らすことになる両者の前途は色々と多難なワケで──。
“水斗”と“結女”、それぞれの視点で語られる互いに向けた感情の矛盾がもどかしさと
こそばゆさを「これでもか!」と突きつけてくる展開はまさにラブコメにふさわしいノリ。
案外とポンコツな“結女”がいろいろと油断しちゃう言動の数々が何とも好ましい限りで。
そんなゆるふわ空間を意外な刺客が崩していこうとする、これまた運命的な縁を目の当たり
にした“水斗”と“結女”がどう対応するか。その顛末を含めた「きょうだいルール」の
行方をぜひご堪能いただきたい。たかやKi 先生の挿絵も雰囲気バッチリでオススメです。
高校生になり親の再婚から同居することになった元恋人2人が意識し合う様子を描きます。
(イラスト:たかやKi 先生)
【 https://sneakerbunko.jp/product/motokano/321808000429.html 】
【 https://kakuyomu.jp/works/1177354054883783581 】
読書という共通項を契機にデートを重ね、キスもした“水斗”と“結女”。そんな2人も
ふとしたことで憎ましく思う間柄になってしまうのが男女の仲の難しさ。それすら上回る
神のいたずらで同じ屋根の下qで暮らすことになる両者の前途は色々と多難なワケで──。
“水斗”と“結女”、それぞれの視点で語られる互いに向けた感情の矛盾がもどかしさと
こそばゆさを「これでもか!」と突きつけてくる展開はまさにラブコメにふさわしいノリ。
案外とポンコツな“結女”がいろいろと油断しちゃう言動の数々が何とも好ましい限りで。
そんなゆるふわ空間を意外な刺客が崩していこうとする、これまた運命的な縁を目の当たり
にした“水斗”と“結女”がどう対応するか。その顛末を含めた「きょうだいルール」の
行方をぜひご堪能いただきたい。たかやKi 先生の挿絵も雰囲気バッチリでオススメです。