三上康明 先生が贈るファンタジー作品。第2巻はダンジョンからあふれ出たモンスターに
巻き込まれた村を見捨てようとする者、助けようとする者、各々の思惑と葛藤を描きます。
(イラスト:八城惺架 先生)
【 https://herobunko.com/books/hero59/8647/ 】
【 https://ncode.syosetu.com/n5475dz/ 】
“ラヴィア”の魔法がどれほどのものか調べつつ、彼女を助けた際の「アリバイ工作」が
有効に機能しているか探りを入れたり、入れられたりする“ヒカル”駆け引きが面白い。
今回の件に首を突っ込む“ポーラ”を気にかける彼にヤキモチを焼く彼女がまた可愛い。
皇国との戦争を優先するあまりギルドも高ランクの冒険者たちを村の対応に割けない中、
“ポーラ”たちが死地とも言える現場へ駆けつける様子を見て“ヒカル”が事態打開を
狙って単独でのダンジョンアタックに臨むあたりはいかにも彼らしくて思わず苦笑い。
黒と白の竜に“ヒカル”や“ラヴィア”が苦戦を強いられる中、“ポーラ”がある重要な
選択肢を迫られるのが今巻一番のポイント。ダンジョンの最奥で示されたアレももちろん
話の軸を握る鍵ではあります。“ポーラ”の選んだ道に過ちがなかったことに一安心です。