水野良 先生が贈る大戦記ファンタジー。第10巻は皇帝に即位しまとまりつつある“テオ”
たちに揺さぶりをかけてくる魔法師協会。皇帝聖印は為せるのか、最後の戦いを描きます。
(イラスト:深遊 先生)
【 http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321711001090 】
エーラムでの攻城戦にて“アレクシス”と“マリーネ”が共同戦線を張る展開は胸を熱く
させるものが。他にも“ラシック”や“ペトル”のエピソードで脇を固めてくるあたりも
見所と言えましょう。そして聖女と呼ばれた“プリシラ”が見せた信念には心から敬服を。
「混沌の時代を終わらせてはならない」とする“パンドラ”、そして魔法師協会の理念。
“フベルトス”が示したその本質には“テオ”や“シルーカ”と同様、驚きを隠せません。
その理念も今や世界中の現在と未来を思う彼らの信条を覆せる訳がないのはお察しの通り。
“ディミトリエ”の出番、そして彼が辿る意外な末路も時代の流れを象徴するかのようで。
大講堂の奇跡を成し遂げてから7年、エピローグで思いを馳せる“テオ”や“シルーカ”
2人の姿に、そして壮大な戦記を無事に完結させた 水野 先生には感謝の念が絶えません。