2018年04月30日

『キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦4』

okama 先生によるコミカライズと、書き下ろしシナリオでのオーディオドラマ化が決定した
細音啓 先生が贈る王道ファンタジー。第4巻は“イスカ”と“シスベル”の再会が軸です。
(イラスト:猫鍋蒼 先生)

http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321707001015


突如もたらされた強制休暇を利用しオアシスで長く羽を伸ばすことになる“イスカ”たち。
ただ“ミスミス”が魔女だとバレないように策を図る時間は限られており焦りは募ります。
そんな事を知る由もない“アリス”が女王補佐の仕事に追われる姿は対照的で微笑ましい。

“イスカ”が呆れるほどの因果でもって再会を果たす“シスベル”。彼女だけが知る怪物
への対抗策として彼を味方に求める願望と、それを知ってもなお1年前と何ら変わらない
決意で彼女を突き放す“イスカ”の理想。“アリス”とはまた違う縁の結び方が絶妙です。

その2人に割って入る皇庁内の暗い野望の牙。“イスカ”もとことんツキがなくて苦笑い。
“ミスミス”も思わぬ形で目をつけられますし、“アリス”にもライバル登場で見所満載。
“シスベル”が、そして“イリーティア”がどう手持ちのカードを切るか実に楽しみです。

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2018年04月27日

『信長の妹が俺の嫁 5 戦国時代の裏に在るもの』

井の中の井守 先生が贈る歴史ファンタジー。第5巻は「魔物」と「座敷童」のことを理解
しようと苦心する“長政”が思いがけない人物との邂逅と異世界の真相に迫っていきます。
(イラスト:山田の性活が第一 先生)

http://nox-novels.jp/bibliography/20180226-2/


帯の煽りに迫る前に、今巻は“長政”を目の仇にする“久政”、更にその想いを利用する
朝倉家の野心に翻弄される“政之”の悲哀にご注目。不毛な戦いを経て味わう彼の孤独感、
その暗い淵から救い上げてくれた“唯姫”が流す涙に運命の物悲しさを強く感じる所です。

“政之”の行軍に同行する“長繁”がこれまた曲者で、彼の立ち位置からも魔物や座敷童
の立場の複雑さが見て取れます。その“長繁”がなぜか“帝釈月毛”に執心する様子には
唖然とするばかり。その“帝釈月毛”の秘密については口絵や帯に書いてある通りです。

異常な性欲に対して葛藤する“長政”をある場所へと導く“帝釈月毛”。その先に存在する
何かが示す世界の片鱗に“長政”が驚くのも同感というもので。“治姫”負傷の際に見せた
彼の残忍さが示す意味を踏まえ、どちらの“長政”として生きるか。彼の真意に注目です。

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2018年04月26日

『青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない』

2018年10月からTVアニメの放送が決まった 鴨志田一 先生が贈る青春ストーリー。第8巻は
中学三年の三学期、進学の時期を迎える“花楓”の大切な選択と繊細な胸の内を描きます。
(イラスト/溝口ケージ 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-893585-2/


県立高校、しかも“咲太”たちが通う峰ヶ原高校へ進学したいと思いを告げる“花楓”に
カウンセラーの“美和子”が厳しい言葉を投げかけるのも無理はなく。彼女の想いを尊重
しつつもその先を見据えて人知れず動く兄の妹思いぶりには頭が下がる、と言う他になく。

外へ出るのも人一倍の勇気が必要な“花楓”が進学しようと決めたその思いに影を落とす
“かえで”の存在。どうしても今の自分と比較してしまう“花楓”に対して、“咲太”が
考えている気持ちをどう伝えるか。ここでも彼だからこそできる説得術が冴え渡ります。

それにしても「ア・テスト」とは懐かしい。神奈川県が舞台という「ならでは」な話題で。
今巻では思春期症候群が息をひそめる展開ではございましたが、“翔子”が指摘するある
事実と“咲太”が見たあの夢を契機に首をもたげてきます。どうなるか続きが楽しみです。

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2018年04月25日

『魔法科高校の劣等生(25) エスケープ編〈下〉』

佐島勤 先生が贈る大人気シリーズ。第25巻は身を挺して“達也”たちを守った“水波”を
気遣うあまり禁断の力に手を出す“光宣”に対して、彼が本気で対峙する決意を固めます。
(イラスト/石田可奈 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-893792-4/


“光宣”の異常性に気付くのが遅れた、ただその一点だけで“達也”にとって思いがけない
強敵を生み出すことになるとは。“水波”に懸想するあたりの“光宣”を見た頃には想像も
しない展開を迎えたことにまず驚きです。対する“達也”の「強い否定」が印象に残ります。

“達也”の人並み外れた決意が如何に人とかけ離れているかを示すかのように差し込まれた
“十三束”とのやり取りも注目しておきたい場面。理解されないが故に頼れる味方が少ない
規格外たる魔法師の悲哀を滲ませます。“水波”の存在が大きくなるのも納得というもので。

「パラサイト」の存在が脅威となる今巻。冒頭にあるUSNAでの一幕が更に伏線として意外な
繋がりを見せてきます。あとがきにもある通り、いろいろな意味での「エスケープ」である
と知らしめた引きがどう作用するか。「インベージョン編」の刊行が待ち遠しい限りです。

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2018年04月24日

『ぼくたちの青春は覇権を取れない。 -昇陽高校アニメーション研究部・活動録-』

有象利路 先生の「第24回電撃大賞」最終選考作品。いまは3人だけど伝統のあるアニ研。
生徒会に目をつけられ廃部が危ぶまれる部を舞台に繰り広げられる様々な青春を描きます。
(イラスト/うまくち醤油 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-893786-3/


「わたしが観たいアニメが何なのかを、わたしに、教えて欲しいの」校内で有名な美少女
“岩根”からお願いされるアニ研の“坂井”。教室内の誰とも滅多に喋らない彼女の話を
早速、部長の“阿仁田”に相談してみると話は思いがけない方向へ動いていくことに──。

まずは研究部の存続を目的として新入部員の獲得に臨む“坂井”が、アニメをきっかけに
女生徒を引き入れる展開で時に面白く、時にシリアスに魅せてきます。“岩根”の不器用
すぎるコミュニケーション能力に共感できる所はありますが、付き合う彼は大変そうです。

後半はアニメを目の仇にする生徒会長から問答無用で廃部を言い渡されるアニ研部員らが
起死回生の一手として探す「伝説の自主制作アニメ」が思いがけない人間模様を描きだす
意外性あふれる結末は必見。アニメを観ることに特化した学生らしい青春をぜひご覧あれ。

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2018年04月23日

『数字で救う! 弱小国家2 電卓で友だちを作る方法を求めよ。ただし最強の騎兵隊が迫っているものとする。』

長田信織 先生が贈る異色の数学ファンタジー。第2巻は財政再建を目指す“ナオキ”らが
巨額の出費が続く西方戦線に目をつけ、終結に乗り出す所で新たな騒動に巻き込まれます。
(イラスト/紅緒 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-893796-2/


西方戦線を預かる“ソアラ”の従兄“ライアス”。「王家とはかくあるべき」と感情論で
彼女に相対する彼の相性の悪さに思わず同情。彼に仕組まれて彼女とは別に多忙な日々を
送る“ナオキ”が急遽雇った助手“テレンティア”が今巻の物語で鍵を握る形になります。

西方戦線の終結には程遠い“ライアス”の施策に業を煮やした“ソアラ”が理詰めで彼を
問い詰めていく様子は胸をすく思いがするものの、彼にも思う所があると知ってしまうと
憎めない気がするのが不思議。コミュニケーション・エラーが為せる関係、ということで。

それにしても、溜めに溜めての153ページからのアレは今回のハイライトと言っても良い。
“テレンティア”との「絡み」も要所でコミカルな場面もシリアスな展開も魅せてくれて
面白い。CHARTMAN氏の協力を受けて進化した「あの関数」も注目。続刊に期待してます。

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2018年04月20日

『グランクレスト戦記10 始祖皇帝テオ』

水野良 先生が贈る大戦記ファンタジー。第10巻は皇帝に即位しまとまりつつある“テオ”
たちに揺さぶりをかけてくる魔法師協会。皇帝聖印は為せるのか、最後の戦いを描きます。
(イラスト:深遊 先生)

http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321711001090


エーラムでの攻城戦にて“アレクシス”と“マリーネ”が共同戦線を張る展開は胸を熱く
させるものが。他にも“ラシック”や“ペトル”のエピソードで脇を固めてくるあたりも
見所と言えましょう。そして聖女と呼ばれた“プリシラ”が見せた信念には心から敬服を。

「混沌の時代を終わらせてはならない」とする“パンドラ”、そして魔法師協会の理念。
“フベルトス”が示したその本質には“テオ”や“シルーカ”と同様、驚きを隠せません。
その理念も今や世界中の現在と未来を思う彼らの信条を覆せる訳がないのはお察しの通り。

“ディミトリエ”の出番、そして彼が辿る意外な末路も時代の流れを象徴するかのようで。
大講堂の奇跡を成し遂げてから7年、エピローグで思いを馳せる“テオ”や“シルーカ”
2人の姿に、そして壮大な戦記を無事に完結させた 水野 先生には感謝の念が絶えません。

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2018年04月19日

『美少女作家と目指すミリオンセラアアアアアアアアッ!!3』

春日部タケル 先生が贈るクリエイターたちの熱血ラブコメ。第3巻は新作も発売前重版を
決める“天花”に身バレの危機、更には“清純”との恋愛が噂され2人共に窮地を迎えます。
(イラスト:Mika Pikazo 先生)

https://sneakerbunko.jp/product/million-seller/321709000479.html


告白シーンと誤解した“天花”へのフォローもないまま、“清純”への想いを膨らませる
“ソレイユ”のツンデレが止まらない。作家として報われつつある“ひよこ”も遅ればせ
ながら胸の内に気付いてしまったり、恋の勝負では足踏みする“天花”が中々に不遇です。

ネット生放送「なますに!」・・・もとい「なまさん!」に“ソレイユ”が出演する展開を
活用して内情を披露するあたりからも 春日部 先生らしい攻めの姿勢が見受けられます。
そしてこの展開が意外にも“天花”と“清純”の危機を救うことになるのがまた面白い。

“天花”らに降りかかる危機と時を同じくして、彼女を潰そうと息まく“文子”に出会う
“清純”。彼女の作家としての可能性も感じる点に戸惑う彼を更に上回る驚きの事実にも
ご注目。エピローグで見せる引きが色々と不穏で次巻は特に目が離せない予感がします。

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2018年04月18日

『ジャナ研の憂鬱な事件簿3』

酒井田寛太郎 先生が贈る日常系ミステリー。第3巻は“真冬”の曾祖父が残した遺言の謎、
“啓介”が手伝う祭で起こる事件、そして学校行事を通して認識する彼の怖さに触れます。
(イラスト:白身魚 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094517262


「自画像・メロス」。「メロスを捨ててくれ」という言葉に託された曾祖父の切なる思い。
人格者として認識され、そして利用されてきた曾祖父の過去を推し量る“啓介”の慧眼に
相変わらず驚き、そして感謝の気持ちを示す“真冬”の複雑な胸の内はまだ朧げなままで。

「鬼の貌」。伯父の寺院で行われる「女子隠し」の逸話に倣うかのように山中で女の子が
行方をくらます報告が挙がり、調査に乗り出す“啓介”たち。彼が役として務めた鬼とは
異なり今の世にも鬼が出る、という事実に怒りを示す“絵里”の姿が強く印象に残ります。

「怖いもの」。高校の「文化部発表会」で手品を披露することになった“ユリ”が窮地に
陥る様子を見て過去の事件を思い出し、そして自身の「怖さ」に気付いた“啓介”。更に
彼への想いを認識した“真冬”の胸中に気付けるか。大いなる課題の解決が待たれます。

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2018年04月17日

『異世界薬局 6』

高山理図 先生が贈る薬局ファンタジー。第6巻は度重なる干渉に決着をつけるべく神聖国
に赴く“ファルマ”たちが、あるいは不在を預る“エレン”たちが異世界の謎に迫ります。
(イラスト:keepout 先生)

http://mfbooks.jp/5878/
https://ncode.syosetu.com/n8541cr/
https://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_MF00000031010000_68/


“ゾエ”から思わぬ質問攻めにあったり、“ロッテ”と少々イイ雰囲気になってみたりと
役得もある“ファルマ”ですが、ある場所から「出入り禁止」をくらうなど相変わらずな
ところも見せております。そんな中で“ブランシュ”が進路に迷う逸話に惹かれました。

“クララ”の不穏な予測に注意を払いつつ、女帝と共に神聖国を訪問した“ファルマ”が
目にした「鎹の歯車」。その異様さを更に上回る、異世界の根幹に関わる話に驚かされる
ことしきり。アレが繋がったこととか、ソレを求められることなど興味深い話ばかりです。

一方で“エレン”が直面する、帝国そのものを揺るがしかねない「悪霊」が跳梁跋扈する
異常事態。神殿やド・メディシス家の秘密など衝撃の事実が次々と明白になり、こちらも
予断を許さない状況が続きます。女帝に課せられた選択の重さを噛みしめ物語は続きます。

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2018年04月16日

『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のホントの話』

映画『リズと青い鳥』が4/21に公開目前となる、武田綾乃 先生が贈る青春エンタメ小説。
在校生たちのありふれた日々や卒業生したOGの新たな日常を、短編12編と中編で綴ります。
(イラスト:アサダニッキ 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/779.html


「フィーネ」と「ダ・カーポ」の音楽記号に込められた情景にまず気付かされる読了感が
心に残ります。手紙で本音を伝えようとして悶える感じとかキュンとくるものがあります。
“晴香”と“葵”が偶然出会って、部活とは違う心境で音楽に触れていく挿話とかまさに。

短編の中に差し込まれる中編「アンサンブルコンテスト」では初めて出場を決めた小編成
でのコンサートに向けて北宇治の面々がどんな仲間と組むのか、楽しくも悩ましい瞬間が
描かれます。ここでも“久美子”の観察眼が目を見張る形になるところはまず見所かと。

次々と決まっていく組合せの中、楽器の特性上どうしてもあぶれてしまうメンバーが出る
事態にどう対応するのか。北宇治高校吹奏楽部の絆がいかに強いかが垣間見える顛末にも
ご期待ください。“麗奈”が見せた素直じゃないあの言動が今巻一番のハイライトでした。

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2018年04月13日

『異世界居酒屋「のぶ」五杯目』

アニメが満を持して世界同時配信を迎える、蝉川夏哉 先生が贈る大人気異色グルメ小説。
第5巻は「のぶ」で料理人の修業を続ける“ハンス”の成長に注目する人物が登場します。
(イラスト:転 先生)

http://tkj.jp/book/?cd=02590301
http://www.cg-con.com/novel/publication/05_treasure/99_nobu/
https://r.gnavi.co.jp/nobu/


「何か、古都らしい料理を」店に訪れた老人の要望に応えられなかった“信之”が意外な
精神衛生法を見せて驚かせる一幕。その人こそ話の鍵を握る“大リュービク”。一流宿の
味を支える彼の一家が“ハンス”の将来に関わってくる数奇な展開が見どころの一つです。

その“ハンス”が「のぶ」の味を守ろうと苦心する実直な様子を見て、さらにあの呟きを
聞いて“しのぶ”が一考するのも致し方ない。晩餐会のエピソードが進む中でさりげなく
女性に眼鏡を掛けさせる準備が整ったのは抜け目ない。転 先生の画力が問われそうです。

また、冒頭で馬鈴薯を使った料理での金策を図る“アルヌ”や“イーサク”の話など含め
秋を感じさせる内容で胃袋を刺激させられました。迫る冬ではどんな物語が生まれるか、
アニメの成功を心よりお祈り申し上げつつ、次巻刊行への期待を雪のように積もらせます。

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2018年04月12日

『魔王学院の不適合者 〜史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う〜』

一年足らずで4000万PVを叩き出した、秋 先生による「小説家になろう」投稿作が書籍化。
2000年後に転生した魔王が魔法技術の後退した世界で力を振るいつつその原因に迫ります。
(イラスト/しずまよしのり 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-893681-1/
https://ncode.syosetu.com/n1578dx/


人と魔族。終わりなき憎しみの連鎖を断つべく世界を分け怨恨を忘却の彼方へ誘う大魔法
を発動する魔王“アノス”。代償として命を使い、約束通り遥か未来で人として転生した
彼はその大魔法はおろか、魔王の名すら忘れられていることが想像の埒外なようで──。

350ページほどの紙幅ですが、“アノス”の無双ぶりが面白くて軽妙に読み進められます。
かやはるか先生によるコミカライズ企画が刊行早々に進行しているのも納得というもの。
しずま先生の挿絵も見事に合致。最後に見せた“ミーシャ”の笑顔とか実に素晴らしい。

魔王学院で出会う“サーシャ”と“ミーシャ”の双子が抱える根源的な悩みすら、魔王の
圧倒的な力で“アノス”ねじ伏せていく展開には惹き込まれるものがあります。その彼に
なり替わる“アヴォス”なる存在が仕掛けてくる策謀の数々も打ち破れるか、見ものです。

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2018年04月11日

『魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい? 5』

手島史詞 先生が贈る、不愛想魔王と箱入りエルフによるラブコメファンタジー。第5巻は
“ネフィ”とのデートに悩む“ザガン”の下に逃げ込む“ネフテロス”が話を動かします。
(イラスト/COMTA 先生)

https://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/777.html
https://hobbyjapan.co.jp/comic/series/madoai/


逃げる様子を弄ぶのも魔王“ビフロンス”の資質。戯れに“ネフテロス”を引き戻そうと
する彼が“ザガン”に仕掛けた罠の重ね掛けは相変わらずえげつない。だがその上を行く
“ザガン”の「お仕置き」の意味に“ビフロンス”が気付くその時を見てみたいものです。

街をも脅かす“ビフロンス”の罠に挑んだ“シャスティル”が、“ビフロンス”を助ける
過程で精神的な成長を色々と見せてくれた所が嬉しくもあり、切なくもあり。「信頼」の
意味を様々な登場人物から示してもらったような、そんな気がする展開に心が温まります。

“ネフテロス”がつらい目に遭っている間、“ネフィ”に変則的な膝枕を仕掛けてみたり
手編みのマフラーをもらったり、笑顔の練習に付き合ったり、とこそばゆい信頼の築き方
を“ザガン”が今巻も魅せてくれます。下見も万全? で初デートに臨めるか注目です。

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2018年04月10日

『魅了スキルでいきなり世界最強 神騎士を継ぐ者』

北山結莉 先生が「MF文庫J」から贈る新作は「カクヨム」の人気連載ファンタジー作品。
神剣に召喚された少年が魅了スキルで注目を浴びつつ、異世界の危機に立ち向かいます。
(イラスト:にの子 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1639
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885219317


漫画やライトノベルが好きな男子高校生“太陽”。気付けば神々しい剣を持ち祭壇の上に
立つ彼は、ファンタジーな装いの美少女たちに囲まれて役得、と目を合わせれば彼女らが
次々に顔を上気させ、喘ぎ声を上げ、見悶える始末。どうやら剣に秘密があるらしく──。

開始早々「美少女文庫」さんも目を見張るかのようなえちぃ情景と挿絵で攻めてくる本作。
神話を元にした設定が所々で効いてくる中で、魅了スキルにもただエロい描写をさせる為
だけじゃない要素が組み込まれています。“太陽”の立ち位置がまさに鍵を握る展開です。

なし崩し的に女の園の只中で過ごすことになる“太陽”。彼らがいる浮遊都市に突如出現
した魔物たちを前に彼の真価が発揮される場面に、いろいろな意味でご注目。彼を呼んだ
“ルゥ”が彼と出会ったことで変化していく機微も見所。滑り出しは順調なシリーズです。

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2018年04月09日

『精霊幻想記 10.輪廻の勿忘草』

北山結莉 先生が贈る異世界転生譚。第10巻は“リオ”が示した決意を前に動揺を隠せない
周囲の人々、その中でも“美春”たちや“沙月”、そして“貴久”の反応に触れていきます。
(イラスト/Riv 先生)

https://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/776.html
https://ncode.syosetu.com/n1094bz/
https://hobbyjapan.co.jp/comic/series/seireigensouki/


怪しさを増す“貴久”の執着ぶりが遂に発露。“美春”が選ぶ道など明白なのに、心情を
心情を量りもしない彼が招く結果も自明というもの。乗組員たちと分かち合いたいほどに
スッキリした結末でした。“亜紀”も狂気を抱きそうな傾向を見せており、注視が必要か。

「春人ではない」と頑なに距離を置こうとする“リオ”に対し“沙月”がいろいろと手を
回してみたり、あるいは体当たりで語ってみたりと、先の“貴久”の件も含めて話の鍵を
握る振舞いで魅せてくれました。その辺を利用しようとする強かな人もいるようですけど。

もう一人、道を選んだ“雅人”も男を上げる態度を示しました。“貴久”が見習うべき点
とも言えるでしょう。ますます「人たらし」な面を見せる“リオ”が今巻でも意味深長な
発言を、今度は幸せそうな笑顔と共に示す場面は必見。次はどう話が動くか楽しみです。

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2018年04月06日

『貴方がわたしを好きになる自信はありませんが、わたしが貴方を好きになる自信はあります2』

早々にコミカライズ化が決定! 鈴木大輔 先生が贈る狩る者と狩られる者の危険な恋物語。
第2巻は重要参考人で学生時代の後輩を匿うことになる“誠一郎”たちの顛末を描きます。
(イラスト:タイキ 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/bookDetail/index/978-4-08-631234-9


“誠一郎”の用意した隠れ処に潜む“春香”。置かれた状況は絶望的、起死回生の一手も
“真”頼みの「毒を以て毒を制す」な綱渡り。それでも彼との信頼関係を踏まえ諦めない
不屈の姿勢を見せる彼女のしたたかさにまずご注目。それにしても彼の経歴は凄いの一言。

“真”が“誠一郎”の意図を汲み、あまつさえデートまで組み込むあたりは実にしたたか。
その上、鋭い洞察力で次々にひけらかしていく“春香”の秘密に緊張感の高まりを覚えます。
更にその裏で彼が直面する衝撃の事実、意外な人物。この引きは先が気になりすぎてつらい。

高々175ページ程度の紙幅にも関わらず、ここまで惹き込まれる物語を魅せてくるとは流石
大明神と言うしかありません。こんなに内容が盛りだくさんなのに、と驚かされるばかり。
先行公開された らげ 先生のネーム第1話も問題なさそうですし、先々が楽しみな作品です。

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2018年04月05日

『出会ってひと突きで絶頂除霊!2』

赤城大空 先生が贈るアツくて淫らな退魔活劇。第2巻は幼馴染が監視役として現れ、より
騒がしくなる“晴久”の周囲をロリコンスレイヤーなる者の連続襲撃事件が揺るがします。
(イラスト:魔太郎 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094517255


不遇な“美咲”、欲望に忠実な“葵”、そして“南雲”の暴走と平常運転な様子に思わず
安堵する出だし。そして登場する“楓”にも強気にあたる少女“桜”。幼なじみキャラは
報われないジンクスはどこまでつきまとうのか。物語とは別に少し悲哀を感じるところで。

ロリコンスレイヤーを追う“晴久”が突然ロリコンになる。その裏に潜む、想像を超える
怪異の存在に協会も唖然、騒然の展開。その上“桜”も怪異の脅威に晒される瞬間、彼が
思いがけない方法で更なる力を得ることになります。中々しまらない格好ではありますが。

ムダに熱い戦いを制した“晴久”を待ち受ける女性陣の新たな対立構造を温かく見守ると
ともに、エピローグで見える外野での腹の探り合い、更には「正義の悪巧み」が話をどう
動かしていくか。“芽衣”も気苦労が絶えないな、と思いつつ次巻も楽しみに待ちます。

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2018年04月04日

『GENESISシリーズ 境界線上のホライゾンX<下>』

川上稔 先生が贈る戦国学園ファンタジー。10話下巻は昇天した“トーリ”を呼び戻すため、
また羽柴との直接対決2回戦を前に“浅間”たちがアレやコレやに大忙しの局面を迎えます。
(イラスト/さとやす 先生(TENKY))

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-893683-5/


1501回、その気概を“浅間”と“ネイト”が挿絵を含め見届けさせてもらいました。何やら
溢れたようで思わず苦笑い。実況されていた件も含めて。そこへ横槍を入れる存在に対して
“喜美”が本気を、本音をあらわにした場面は弟想いな気持ちが伝わって胸が熱くなります。

“正純”あるいは“東”が抱いた違和感。それがやがて運命に対応した大人たちの気持ちに
触れる展開にも驚かされます。「オリオトライ」の逸話に触れる所とか特に。それにしても
三征西班牙の見事な介入の仕方は、これまでに経緯を見ても「やり手」なのが見て取れます。

そして再び相対する親子たち。前回とは違う結果を示す武蔵勢の面々、中でも“マルガ”と
“ナイト”の戦いぶりが強く印象に残りました。改めて力を手にした武蔵が、高らかに宣言
するヴェストファーレンの地でどう運命を決するのか。大詰めに向けて続く物語に注目です。

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2018年04月03日

『大洗おもてなし会議(ミーティング) 四十七位の港町にて』

矢御あやせ 先生が「マイナビ出版ファン文庫」から贈る新作は地域密着型のお仕事小説。
変わりゆく町を舞台に、変わりたい女性と東京から赴任してきた医師が夢を追い求めます。
(イラスト:toi8 先生)

https://book.mynavi.jp/ec/products/detail/id=88621


祖母が営む民宿を手伝う“涼子”。後を継ぎたいと考えるが高校生の頃から笑えなくなった
彼女はその話を切り出せずにいる。ある時、大洗に赴任してきた医師“加賀”がいつも笑う
様子を見てあらぬ怒りをぶつけてしまう。彼女の願いを受け止めた彼はある提案をする──。

魅力度ランキング最下位、茨城県。その港町、大洗がアニメ人気を伴い活気を取り戻そうと
変わりゆく描写と、町に、そして自分自身に閉塞感を抱く“涼子”の機微。最初は対比する
関係がやがて同調していくかのように成長を見せていく話運びには心温まるものを感じます。

“加賀”が大洗に関心を抱くのにも実は理由があって、細かな設定の妙でも魅せてきます。
“涼子”が二人で、更には町の人たちとで「おもてなし」の要件をどうこなしていくかが
楽しみですし、祖母が課した3つの課題を彼女が見事にクリアできるかも見ものなお話です。

posted by 秋野ソラ at 01:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル