2018年03月22日

『裏方キャラの青木くんがラブコメを制すまで。』

『死にたがりビバップ -Take The Curry Train !-』でデビューした うさぎやすぽん 先生。
最新作は、演劇部のヒロインに恋愛指南する少年Web小説家の機微を描く青春ラブコメです。
(イラスト:前屋進 先生)

http://sneakerbunko.jp/bookdetails/?pcd=321712000636


あこがれの女優を目指す“綾瀬”は恋愛経験がないことに悩む演劇部のエース。そんな折、
文学部の雑誌に収録された作品に惹かれ、執筆した“青木”にラブコメの脚本を、そして
恋を教えてほしいと依頼する。物語を書くだけで同じく恋愛経験のない彼は戸惑うが──。

順当に文芸部のイケメン“高良”と“綾瀬”が結ばれる脚本を描く“青木”に対し、強く
ダメ出しするオタク仲間の“目黒”や演劇部の“古河”。彼女に思慕を抱いていると知る
二人の思惑に対し「分不相応」と裏方に徹する“青木”の姿が共感できるだけに切ない。

表舞台に上がることなどない、と達観する“青木”が如何にしてラブコメを書く立場から
その主人公としてアクセル全開で立ち回るか。不器用で精一杯な彼の熱さには思わず応援
したくなる何かが感じられます。挿絵の演出なども含め、ラブコメの意欲作と言えるかと。

posted by 秋野ソラ at 00:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル