2018年03月05日

『ミニチュア緒花は毒がある。』

岩田洋季 先生が贈る新作は、学校内で悪目立ちする「協調性獲得部」に所属することに
なった少年が毒舌美少女に一目惚れし、罵詈雑言をものともせず突き進む勇姿を描きます。
(イラスト/鈴城敦 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-893669-9/


協調性を学ばせる部、しかし実態は変わり者たちを集め隔離する場所。中でも言葉だけで
不良を殺すと噂の“緒花”を目にした“薫”は仮入部初日にまさかの告白。照れる少女に
挑む少年。これは、全身全霊で劇物の女の子を照れさせていく戦いの記録なのである──。

罵詈雑言も何のその。強くしなやかに“緒花”を照れさせるため手を尽くす“薫”は近年
稀に見るヒロインに対して強気なキャラなのがまず新鮮に感じました。二人のやり取りを
微笑ましく見守れる話運びが絶妙。彼が一目惚れした理由も考えられていて興味深い点で。

二人の関係が満更でもない所まで来たところで“緒花”を貶める事件が発生。犯人よりも
彼女を好きだという想いを信じて、「本物の絆」を作るべく理不尽に対して行動を起こす
“薫”。彼のむき出しの感情を受け止めてあげてください。お薦めするに足る作品です。

posted by 秋野ソラ at 00:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル