2017年12月20日

『皇女の騎士 壊れた世界と姫君の楽園』

やのゆい 先生が贈る新作は、叩き上げで王国の竜騎士まで身を立てた男が突如飛来した
皇国の巨大船団に国を追われ、復讐を誓う中で数奇の運命に巻き込まれる顛末を描きます。
(イラスト:mmu 先生)

http://ebten.jp/eb-store/p/9784047349032/


今や賞金首の身な“アルス”は皇国軍の魔法使いらしき少女が盗賊に襲われる所を助ける。
名は“サファイア”と言い、文官でおっちょこちょい。盗賊が拐かした少女“リョウ”を
ひとまず預かるため彼女のガイド役として雇われるがなぜか旅館経営を手伝うことに──。

ひもじい日々から、一転して旅館の忙しさにてんてこ舞いな日常に身を置く“アルス”。
あの惨劇が嘘のような微笑ましい生活を送るものの、復讐の心は忘れることなく。そして
その気持ちが“サファイア”を追ってやってきた“セラノ”の登場で大きく揺るがされます。

最初に「魔法」と言及されているのでファンタジーかと思えば少し捻った方向に話が進み
“サファイア”の置かれている辛い境遇を“アルス”がどう汲み取るかで魅せてくる本作。
出会った際に彼女が追っていた蝶が示すという幸先の良さが続くことを願いたくなります。

posted by 秋野ソラ at 01:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル