2017年12月19日

『魔弾の王と戦姫<ヴァナディース>18』

川口士 先生が贈る美少女ファンタジー戦記。片桐雛太 先生の画集と同時刊行の第18巻は
“ヴァレンティナ”との決戦に臨む“ティグル”の決意と決定的な瞬間を描く最終巻です。
(イラスト:片桐雛太 先生、キャラクター原案:よし☆ヲ 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1599
http://bc.mediafactory.jp/bunkoj/madan/


道を急ぐにあたり多勢の蛮族とやり合わなければならなかったりと“ティグル”や竜具の
使えない戦姫たちが不利な状況が続く中で魅せる気概が気高い。“ヴァレンティナ”側は
優位に余裕を感じさせつつ場内に不穏な動きも垣間見えて油断ならない緊張感が漂います。

王都に迫るにつれ、戦姫たちとの関係も色々としっかりさせないといけない“ティグル”
が決死の思いで“ユージェン”救出に動き、そして託されたものを考え抜いて受け止めた
最後の葛藤が印象に残ります。その傍らに伴侶としての“エレン”がいたことも含めて。

“ヴァレンティナ”と対峙することを公にした“ティグル”たちの結束力に彼女が思わぬ
形で屈することになる結末は読み手としても意外な所ですが、ついに魔弾の王が誕生かと
思うとその雄姿には感慨深いものが。彼と戦記たちの未来に幸あれ。完結に心から御礼を。

posted by 秋野ソラ at 01:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『魔弾の王と戦姫<ヴァナディース>17』

川口士 先生が贈る美少女ファンタジー戦記。第17巻は“ティル=ナ=ファ”の地上降臨、
“ヴァレンティナ”の王宮掌握を目前に“ティグル”と“エレン”各々の激闘を描きます。
(イラスト:片桐雛太 先生 キャラクター原案:よし☆ヲ 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1554


“ソフィー”の口から遂に言及された、魔弾の王に関する伝承と“ティグル”との関係性。
クライマックスが近いことを如実に示す導入なだけに、終わる終わる詐欺的な話の膨らみ
も致し方ないかと。今巻での激闘とその決着は熱い局面への差し掛かりを示してくれます。

“フィグネリア”に圧倒される“エレン”。ギリギリの場面で“ヴィッサリオン”の夢を
叶えるため立ち上がる踏ん張りどころがまず熱い。“ヴィッサリオン”の潔さが印象的で、
只々圧倒されるばかりの闘いぶりでした。今回も“エレン”が頑張りすぎていて大変です。

“ガヌロン”の圧倒的な強さ、周到な根回し。こちらも“ティグル”大苦戦ですが冒頭の
逸話や、戦姫たちの協力、そして新たな戦姫の参戦で大いに映える熱い闘いを繰り広げて
くれます。代償はとても大きく“ヴァレンティナ”が止められるか、最終巻に大注目です。

posted by 秋野ソラ at 01:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル