藤木わしろ 先生が贈る痛快転生ファンタジー。第2巻は王家主催の立食会へ出席し、更なる
野心を抱く“タクミ”が大司教の少女を見て「お人好しの奴隷商人」としての力を振るいます。
(イラスト/柚夏 先生)
【 http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/755.html 】
立食会で貴族のお歴々に対し早速「挨拶」に回る“タクミ”を女王陛下のもとへと強制連行
する人物こそ、今回の話の軸を担う大司教“リーゼ”。魔法の専門家にして研究者でもある
彼女の愛らしさに思わずからかいたくなるのも分かります。彼女が抱える闇を知らなければ。
“ミルト”にちょっかいを掛けてきた魔法士団をまとめる“キアッド”の登場、そして決闘
へと進展していく事態に“エルス”の胃痛が強まるのも無理はなく。そして彼が“リーゼ”
に対して暴力を振るえる立場に居る、という腹立たしさを“タクミ”が晴らしてくれます。
魔法の上であぐらをかく魔法士に一泡吹かせる展開は実に爽快。“リーゼ”の悩み、苦しみ
を理解し、背負える“タクミ”のそつのなさには相変わらず言葉もありません。更なる大敵
に目をつけられた彼に対し“エルス”が告げた言葉は話をどう動かすか。続きに注目です。
2017年11月23日
2017年11月22日
『グランクレスト戦記 9 決戦の刻』
水野良 先生が贈る大戦記ファンタジー。第9巻は“アレクシス”の「連合」、“マリーネ”
の「同盟」、そして“テオ”の「条約」が一堂に会する迎えるは講和か、それとも戦争か。
(イラスト:深遊 先生)
【 http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321601000514 】
“テオ”に触発され、これまで海上では敵なしとされるノルドの海洋王“エーリク”をも
退けてしまった“アレクシス”の姿に“マリーネ”への愛情の深さを示してくれました。
“シルーカ”から間接的にその想いを語られてもまだ信じきれない彼女の心も頑なですが。
「連合」と「同盟」がかつて争った地に再び兵を進める“マリーネ”を“テオ”たち「条約」
は食い止めきれるか、そして同じ卓に着かせられるか。張り詰める空気と粘り強さに思わず
文章を読み進める手にも力が入ります。だからこそあの挿絵と彼女の言葉が印象に残ります。
穏やかな気持ちにさせてくれた余韻に浸る間もなくついに牙をむいたエーラムの魔法師協会。
動揺が走る魔法師たちを目にする“シルーカ”にも向けられるその牙を、身を挺して防いだ
「彼女」の思いやる気持ちが今巻の見所でもあります。協会の真意を問う最終巻に注目です。
の「同盟」、そして“テオ”の「条約」が一堂に会する迎えるは講和か、それとも戦争か。
(イラスト:深遊 先生)
【 http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321601000514 】
“テオ”に触発され、これまで海上では敵なしとされるノルドの海洋王“エーリク”をも
退けてしまった“アレクシス”の姿に“マリーネ”への愛情の深さを示してくれました。
“シルーカ”から間接的にその想いを語られてもまだ信じきれない彼女の心も頑なですが。
「連合」と「同盟」がかつて争った地に再び兵を進める“マリーネ”を“テオ”たち「条約」
は食い止めきれるか、そして同じ卓に着かせられるか。張り詰める空気と粘り強さに思わず
文章を読み進める手にも力が入ります。だからこそあの挿絵と彼女の言葉が印象に残ります。
穏やかな気持ちにさせてくれた余韻に浸る間もなくついに牙をむいたエーラムの魔法師協会。
動揺が走る魔法師たちを目にする“シルーカ”にも向けられるその牙を、身を挺して防いだ
「彼女」の思いやる気持ちが今巻の見所でもあります。協会の真意を問う最終巻に注目です。
2017年11月21日
『六畳間の侵略者!? 27』
健速 先生が贈る人気シリーズ。通算29冊目は「読める!HJ文庫」に掲載の「へらくれす」
短編3編と書き下ろしの中編「愛と勇気の学力試験!?」を収録した一冊となっております。
(イラスト/ポコ 先生)
【 http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/752.html 】
「意外と身近にある危機」は“美春”の女の子らしさを羨む“クラン”らが持ちつ持たれつ
の関係を見せる小編。“ナナ”の独白も微笑ましい。温泉に興味を持った“アルゥナイア”
に苦労させられる“静香”に思わず苦笑いな「帰るまでに行っておきたいいくつかの場所」。
「ご町内大食い選手権」では高額な商品券を狙って色々な人たちが商店街主催の大食いに
挑む小編。。その中で描かれる“ティア”と“早苗”の独特な関係性が描かれます。何と
言いますか、この譲り合える繋がりは本作ならではで“ティア”の呟きが印象に残ります。
書き下ろしの中編ではフォルトーゼへの悪影響を考慮して早々に地球に戻った“孝太郎”
たちを待ち構える学力到達度試験に向けてのやり取りを通じて、特に“ティア”の複雑な
胸中を描く顛末は安心感すら覚えます。最終エピソードにどう繋がるのか気になります。
短編3編と書き下ろしの中編「愛と勇気の学力試験!?」を収録した一冊となっております。
(イラスト/ポコ 先生)
【 http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/752.html 】
「意外と身近にある危機」は“美春”の女の子らしさを羨む“クラン”らが持ちつ持たれつ
の関係を見せる小編。“ナナ”の独白も微笑ましい。温泉に興味を持った“アルゥナイア”
に苦労させられる“静香”に思わず苦笑いな「帰るまでに行っておきたいいくつかの場所」。
「ご町内大食い選手権」では高額な商品券を狙って色々な人たちが商店街主催の大食いに
挑む小編。。その中で描かれる“ティア”と“早苗”の独特な関係性が描かれます。何と
言いますか、この譲り合える繋がりは本作ならではで“ティア”の呟きが印象に残ります。
書き下ろしの中編ではフォルトーゼへの悪影響を考慮して早々に地球に戻った“孝太郎”
たちを待ち構える学力到達度試験に向けてのやり取りを通じて、特に“ティア”の複雑な
胸中を描く顛末は安心感すら覚えます。最終エピソードにどう繋がるのか気になります。
2017年11月20日
『美少女作家と目指すミリオンセラアアアアアアアアッ!!2』
春日部タケル 先生が贈るクリエイターたちの熱血ラブコメ。第2巻は“天花”の新作に
あてがうイラストレーター選びから“清純”の周囲がリアルでラブコメ状態に陥ります。
(イラスト:MikaPikazo 先生)
【 http://sneakerbunko.jp/bookdetails/?pcd=321704000389 】
容姿端麗で売れっ子な“ソレイユ”、傍若無人で実績もない“歪凶魔”。イラストレーター
2人によるコンペが突如として始まる展開の中で絵を描いて生業にすることの矜持や苦労を
垣間見せるところから今巻も飛ばしてきます。“天花”の「選ぶセンス」にも驚かされます。
自分が書く物語に足りない何かを求め試行錯誤、東奔西走する“ひよこ”。付き添う“清純”
が引き合わせた同業者にして専業作家の“暇本”が見せる変態ぶりに一歩引きながら彼女が
示した覚悟に感化された“ひよこ”がまた一歩成長したと感じられる描写が実に微笑ましい。
そんな“ひよこ”の成長を後押しすべく“清純”が打った一手。「彼女」が抱え続けてきた
悩みに真正面から向き合うことで救いの手を差し伸べる結果に繋がったことは褒められても
いいけど怒られても仕方ないですね。更なる誤解の種を生む彼が刺されないことを祈ります。
あてがうイラストレーター選びから“清純”の周囲がリアルでラブコメ状態に陥ります。
(イラスト:MikaPikazo 先生)
【 http://sneakerbunko.jp/bookdetails/?pcd=321704000389 】
容姿端麗で売れっ子な“ソレイユ”、傍若無人で実績もない“歪凶魔”。イラストレーター
2人によるコンペが突如として始まる展開の中で絵を描いて生業にすることの矜持や苦労を
垣間見せるところから今巻も飛ばしてきます。“天花”の「選ぶセンス」にも驚かされます。
自分が書く物語に足りない何かを求め試行錯誤、東奔西走する“ひよこ”。付き添う“清純”
が引き合わせた同業者にして専業作家の“暇本”が見せる変態ぶりに一歩引きながら彼女が
示した覚悟に感化された“ひよこ”がまた一歩成長したと感じられる描写が実に微笑ましい。
そんな“ひよこ”の成長を後押しすべく“清純”が打った一手。「彼女」が抱え続けてきた
悩みに真正面から向き合うことで救いの手を差し伸べる結果に繋がったことは褒められても
いいけど怒られても仕方ないですね。更なる誤解の種を生む彼が刺されないことを祈ります。
2017年11月17日
『大国チートなら異世界征服も楽勝ですよ? 3 豊富な嫁の力があれば神の試練も余裕です。』
櫂末高彰 先生が贈る異世界召喚ファンタジー。第3巻は“常信”と慈愛の女神との婚姻を
阻止する最高神とのやり取りから始まる「結婚」をテーマとしたドタバタぶりを描きます。
(イラスト:三上ミカ 先生)
【 http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1595 】
「七勇神姫」の面々も加わり、ますます騒がしい“常信”周辺の女性陣。そこへ女の敵と
彼を追及する女神“クオーレ”が降臨し、世の女性たちが苦しむくらいならいっそ自分と
結婚しなさいと迫る不条理な言動に女性陣がざわめく、安定した流れから話は始まります。
“常信”を試すべく女神の親であり最高神の“ゼーバ”による数々の試練を難なくクリア
していく彼が結婚に王手を掛けるのを何とかしたいと提示された案が「皇帝正室総選挙」。
そこで 三上 先生に候補者全員分のポスターを描いてもらう贅沢ぶりにまず圧倒されます。
お遊び感ハンパないイベントがやがて内乱の種にまで陥る破目になり、ついに“常信”も
キレました。納得のキレ具合。とは言え正室を決めなければいけないこの事態をどう収拾
つけるのか。落とし所も本作らしさが出ていて面白く、どこまで彼が強がれるか注目です。
阻止する最高神とのやり取りから始まる「結婚」をテーマとしたドタバタぶりを描きます。
(イラスト:三上ミカ 先生)
【 http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1595 】
「七勇神姫」の面々も加わり、ますます騒がしい“常信”周辺の女性陣。そこへ女の敵と
彼を追及する女神“クオーレ”が降臨し、世の女性たちが苦しむくらいならいっそ自分と
結婚しなさいと迫る不条理な言動に女性陣がざわめく、安定した流れから話は始まります。
“常信”を試すべく女神の親であり最高神の“ゼーバ”による数々の試練を難なくクリア
していく彼が結婚に王手を掛けるのを何とかしたいと提示された案が「皇帝正室総選挙」。
そこで 三上 先生に候補者全員分のポスターを描いてもらう贅沢ぶりにまず圧倒されます。
お遊び感ハンパないイベントがやがて内乱の種にまで陥る破目になり、ついに“常信”も
キレました。納得のキレ具合。とは言え正室を決めなければいけないこの事態をどう収拾
つけるのか。落とし所も本作らしさが出ていて面白く、どこまで彼が強がれるか注目です。