2017年10月20日

『異世界釣り暮らし』

三上康明 先生の「小説家になろう」投稿作が書籍化。魚を釣ることが大好きな青年が突如
魚が釣れる人が重宝される異世界に転移することで始まる無双劇を描くファンタジーです。
(イラスト:七原冬雪 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/bookDetail/index/978-4-08-704011-1
http://ncode.syosetu.com/n5698du/


フゥム村という聞きなれない村の名前を気にするよりも、そこで行われていた釣り大会へ
真っ先に乱入する“隼人”。他の参加者よりも大物のマアジを釣り上げる彼を見て村人は
大慌て。それは同じ体積の金塊と交換できるほどの価値を持つ「魔アジ」だと言われ──。

圧倒的な価値観の違いから次々に注目を集めていく“隼人”。忙しかった社会人生活から
解き放たれて好き放題に釣りを堪能する彼の生き様がすごく楽しそうで、実に羨ましい。
釣りをやったこともなく、また細かいことは知らなくてもその楽しさが伝わってきます。

釣った後に振る舞う漁師めしを題材にしたグルメものとしての要素も取り入れ、“カルア”
や“リィン”など女性陣の心もつかんでいく“隼人”のどこまでも自然体な言動にも注目。
異世界での生き方を確立した彼の今後が見てみたい。読みやすい文章も含めてお薦めです。

posted by 秋野ソラ at 00:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル