2017年10月04日

『やがて恋するヴィヴィ・レイン 4』

犬村小六 先生が贈る、恋と会戦の物語。第4巻は反体制勢力の下で本格的な活動を始めた
“ルカ”と、“ジェミニ”から求婚された“ファニア”の対称的な運命の行方を描きます。
(イラスト:岩崎美奈子 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094517019


“ルカ”に対する嫌がらせのためだけに“ジェミニ”と結婚することになる、その運命を
回避する術を持たない“ファニア”の悲痛な面持ちと心情。“ルカ”との約束を諦めよう
とする現実と、その約束にすがりたくなる僅かな理想に挟まれた彼女の様子が痛々しい。

一方、荒ぶる民衆を抑えながら反抗時期を見計る“ルカ”。私情を挟まない“ファニア”
からの嘘も見抜けずいじける彼を支える“アステル”の言葉。自身も持て余すやるせない
彼女の想いが一体どこに向かうのかも気になるところで。期限も迫っていることですし。

革命の歌に後押しされ、窮地を迎えつつも何とか“ファニア”の元に迫る“ルカ”たち。
“ヴィヴィ・レイン”に関する情報も入手し、幸せなひと時を味わえたかと思った矢先に
あの仕打ち。これはしんどい。運命の残酷さに打ちひしがれながら次巻の刊行を待ちます。

posted by 秋野ソラ at 23:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル