酒井田寛太郎 先生が贈る日常系ミステリー。第2巻は“真冬”をジャーナリズム研究会の
一員に加えた“啓介”が過去に解決したはずの騒動への悔恨と隠れた真実に向き合います。
(イラスト:白身魚 先生)
【 http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094517033 】
“良太郎”の所属する軽音部内で発生したある揉め事を経て入った女性ボーカル“由香子”。
彼女につきまとうストーカーへの対策に乗り出した“啓介”。“真冬”が読書会で選んだ
一冊の本に対する解釈が思わぬ鍵となる「耳なし芳一の夜」からジャナ研ぶりを魅せます。
続く「手紙」では“ユリ”の姉が持つ手紙に込められた意味を知る手助けをする“啓介”。
彼女は不倫を示すのでは、と疑うが解釈は人それぞれ。そこから自分に足りないところは
誰かに頼ることを意識する彼の精神的な成長が見受けられます。真相も中々に興味深い。
そして幕間も挟んで“啓介”が昔、断罪したある事件が実は過ちだったと突きつけられる
「キマイラの短い夢」。“真冬”と共に許されざる過去と向き合う“啓介”の潔さに加え
思わぬ真相と真犯人に迫る彼の分析能力に脱帽させられます。エピローグに救われました。
2017年10月31日
2017年10月30日
『冴えない彼女の育てかた13』
丸戸史明 先生が贈るメインヒロイン育成コメディ。第13巻は“巡璃”が、そして“恵”が
「あなたの望む、メインヒロインに、なれたかな?」と問うた結果を受け止める最終巻です。
(イラスト:深崎暮人 先生)
【 http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321702000733 】
ヘタレながらも迫る“倫也”に対して焦らす“恵”。ここまで来て・・・と思わせつつ、あの
見開きイラストは見せつけてくれますね。フラットでいたい、としながらも徹底できない
彼女の思わせぶりな言動が悶えるほどに可愛らしく、思わずニヨニヨしたくなる所です。
サークル活動を経て成長する“美智留”と“出海”、そして気持ちに一つの区切りをつける
“英梨々”と“詩羽”の複雑な胸中の描写が何とも切なくて、もどかしくて、晴れやかで。
深崎 先生の挿絵がまたその印象的な一面を絶妙に切り出して、描き切ってくれています。
すっかり強欲になった“恵”を見ながら、これで完結なのだと思うと寂しさがひとしお。
エピローグでは因果応報な結果を招いた“倫也”ですが、これから先の話とか別の話とか
まだまだやりようはあるでしょうし、更なる展開を見せてほしいです。期待しております。
「あなたの望む、メインヒロインに、なれたかな?」と問うた結果を受け止める最終巻です。
(イラスト:深崎暮人 先生)
【 http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321702000733 】
ヘタレながらも迫る“倫也”に対して焦らす“恵”。ここまで来て・・・と思わせつつ、あの
見開きイラストは見せつけてくれますね。フラットでいたい、としながらも徹底できない
彼女の思わせぶりな言動が悶えるほどに可愛らしく、思わずニヨニヨしたくなる所です。
サークル活動を経て成長する“美智留”と“出海”、そして気持ちに一つの区切りをつける
“英梨々”と“詩羽”の複雑な胸中の描写が何とも切なくて、もどかしくて、晴れやかで。
深崎 先生の挿絵がまたその印象的な一面を絶妙に切り出して、描き切ってくれています。
すっかり強欲になった“恵”を見ながら、これで完結なのだと思うと寂しさがひとしお。
エピローグでは因果応報な結果を招いた“倫也”ですが、これから先の話とか別の話とか
まだまだやりようはあるでしょうし、更なる展開を見せてほしいです。期待しております。
2017年10月27日
『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました4』
ドラマCD付き限定特装版の刊行が決定した、森田季節 先生の異世界アットホームコメディ。
第4巻は子供になり、里帰りに同行し、謎の会議に招待され、と“アズサ”は大忙しです。
(イラスト:紅緒 先生)
【 http://www.sbcr.jp/products/4797392968.html 】
【 http://www.ganganonline.com/contents/slime/ 】
【 http://ncode.syosetu.com/n4483dj/ 】
“ファルファ”と“シャルシャ”に、どころか二人を引き取る気満々の“ベルゼブブ”にも
子供扱いされる“アズサ”がまた可愛い。“ペコラ”もナイス・アシスト。ブルードラゴン
の集落で“ライカ”が見せた珍しいワガママな気持ちが次へと報われることを期待したい所。
吟遊詩人の件はV系バンドにも思い入れのある先生ならではのお話。自分のやりたいことを
貫くのか、それとも妥協して折れるのか。“スキファノイア”の生き様は胸を打つというか
抉るものがあるかも。魔界で“ハルカラ”にもライバル登場で、こちらにも一波乱ありそう。
「高原の魔女」とはまた違った二つ名を得てしまった“アズサ”の商魂たくましさとともに
「世界精霊会議」で聖人のような精霊に出会った彼女が味わうひとときの堕落に思わず苦笑。
最近、母性を求める世の流れが来てますか!? ということで次巻はどんな話が飛び出すやら。
第4巻は子供になり、里帰りに同行し、謎の会議に招待され、と“アズサ”は大忙しです。
(イラスト:紅緒 先生)
【 http://www.sbcr.jp/products/4797392968.html 】
【 http://www.ganganonline.com/contents/slime/ 】
【 http://ncode.syosetu.com/n4483dj/ 】
“ファルファ”と“シャルシャ”に、どころか二人を引き取る気満々の“ベルゼブブ”にも
子供扱いされる“アズサ”がまた可愛い。“ペコラ”もナイス・アシスト。ブルードラゴン
の集落で“ライカ”が見せた珍しいワガママな気持ちが次へと報われることを期待したい所。
吟遊詩人の件はV系バンドにも思い入れのある先生ならではのお話。自分のやりたいことを
貫くのか、それとも妥協して折れるのか。“スキファノイア”の生き様は胸を打つというか
抉るものがあるかも。魔界で“ハルカラ”にもライバル登場で、こちらにも一波乱ありそう。
「高原の魔女」とはまた違った二つ名を得てしまった“アズサ”の商魂たくましさとともに
「世界精霊会議」で聖人のような精霊に出会った彼女が味わうひとときの堕落に思わず苦笑。
最近、母性を求める世の流れが来てますか!? ということで次巻はどんな話が飛び出すやら。
2017年10月26日
『出会ってひと突きで絶頂除霊!』
『二度めの夏、二度と会えない君』の 赤城大空 先生が贈る新作は、秘孔を突き絶頂と昇天
を相手に与える呪いの力を授けられた少年の苦悩を描く、ちょっぴりエッチな退魔活劇です。
(イラスト:魔太郎 先生)
【 http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094516548 】
都立退魔学園で成績最下位を突き進む“晴久”には秘密がある。ある日“美咲”の式神が
暴れている所を快楽眉孔を突いてイカせて鎮めてしまう。秘密を知られた彼は、彼女にも
意外すぎる秘密があることを打ち明けられ、チームを組むことを提案されるのだが──。
“美咲”の表紙絵が示す意味も分かり、同じくチームを組むことになる“葵”の退魔能力
もアレなことが分かって三者三葉の際どさで印象付けてきます。呪いの力を克服するため
出世を目指す彼女も案外ポンコツで可愛いけどホントに大丈夫か? とハラハラさせます。
乳避け女の噂を探る退魔師の仕事に携わることで、これまた想定外の真犯人と強力な怪異、
そして絶頂除霊の思いがけない可能性を見せてくる話運びがふざけているかのようで絶妙。
“晴久”の幼馴染“楓”が示す厳しさの裏も上手く魅せており侮れない面白さがあります。
を相手に与える呪いの力を授けられた少年の苦悩を描く、ちょっぴりエッチな退魔活劇です。
(イラスト:魔太郎 先生)
【 http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094516548 】
都立退魔学園で成績最下位を突き進む“晴久”には秘密がある。ある日“美咲”の式神が
暴れている所を快楽眉孔を突いてイカせて鎮めてしまう。秘密を知られた彼は、彼女にも
意外すぎる秘密があることを打ち明けられ、チームを組むことを提案されるのだが──。
“美咲”の表紙絵が示す意味も分かり、同じくチームを組むことになる“葵”の退魔能力
もアレなことが分かって三者三葉の際どさで印象付けてきます。呪いの力を克服するため
出世を目指す彼女も案外ポンコツで可愛いけどホントに大丈夫か? とハラハラさせます。
乳避け女の噂を探る退魔師の仕事に携わることで、これまた想定外の真犯人と強力な怪異、
そして絶頂除霊の思いがけない可能性を見せてくる話運びがふざけているかのようで絶妙。
“晴久”の幼馴染“楓”が示す厳しさの裏も上手く魅せており侮れない面白さがあります。
2017年10月25日
『魔王の娘を嫁に田舎暮らしを始めたが、幸せになってはダメらしい。』
手島史詞 先生が贈る新作は魔族たちと人間たち、二大勢力に分かれたファンタジー世界で
魔王の娘と魔王軍の少年騎士が、一筋縄ではいかないスローライフを送る顛末を描きます。
(イラスト:玖条イチソ 先生)
【 http://www.sbcr.jp/products/4797393378.html 】
過保護に育てられた“アストリッド”は魔王の娘なのに魔族が苦手。それを克服させるため
人間の村で彼女と夫婦として過ごすよう命じられた“カズキ”は「間違いを犯せば極刑」と
断言する魔王に、自身が抱く淡い想いを秘めながら想い人との同居生活に臨むのだが──。
女神の遺産が眠るという湖を調査する、という名目で人間たちの村に移住した“カズキ”が
煩悩を抑えようとする葛藤、“アストリッド”が人見知りを治そうとする努力は微笑ましい
ものがあります。彼女も彼に対して満更でもない感情を抱いているのだから悩ましい所で。
ライバルとなる勇者の“アスマ”と“ミラ”も「もうくっついちゃえよ」と言わんばかりの
やりとりを見せてくるので“カズキ”が殴るのも納得。彼らとの出会いに込められた思惑、
女神の遺産に隠された秘密、“アストリッド”の思わぬ成長など、色々と気になる物語です。
魔王の娘と魔王軍の少年騎士が、一筋縄ではいかないスローライフを送る顛末を描きます。
(イラスト:玖条イチソ 先生)
【 http://www.sbcr.jp/products/4797393378.html 】
過保護に育てられた“アストリッド”は魔王の娘なのに魔族が苦手。それを克服させるため
人間の村で彼女と夫婦として過ごすよう命じられた“カズキ”は「間違いを犯せば極刑」と
断言する魔王に、自身が抱く淡い想いを秘めながら想い人との同居生活に臨むのだが──。
女神の遺産が眠るという湖を調査する、という名目で人間たちの村に移住した“カズキ”が
煩悩を抑えようとする葛藤、“アストリッド”が人見知りを治そうとする努力は微笑ましい
ものがあります。彼女も彼に対して満更でもない感情を抱いているのだから悩ましい所で。
ライバルとなる勇者の“アスマ”と“ミラ”も「もうくっついちゃえよ」と言わんばかりの
やりとりを見せてくるので“カズキ”が殴るのも納得。彼らとの出会いに込められた思惑、
女神の遺産に隠された秘密、“アストリッド”の思わぬ成長など、色々と気になる物語です。