2017年10月31日

『ジャナ研の憂鬱な事件簿2』

酒井田寛太郎 先生が贈る日常系ミステリー。第2巻は“真冬”をジャーナリズム研究会の
一員に加えた“啓介”が過去に解決したはずの騒動への悔恨と隠れた真実に向き合います。
(イラスト:白身魚 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094517033


“良太郎”の所属する軽音部内で発生したある揉め事を経て入った女性ボーカル“由香子”。
彼女につきまとうストーカーへの対策に乗り出した“啓介”。“真冬”が読書会で選んだ
一冊の本に対する解釈が思わぬ鍵となる「耳なし芳一の夜」からジャナ研ぶりを魅せます。

続く「手紙」では“ユリ”の姉が持つ手紙に込められた意味を知る手助けをする“啓介”。
彼女は不倫を示すのでは、と疑うが解釈は人それぞれ。そこから自分に足りないところは
誰かに頼ることを意識する彼の精神的な成長が見受けられます。真相も中々に興味深い。

そして幕間も挟んで“啓介”が昔、断罪したある事件が実は過ちだったと突きつけられる
「キマイラの短い夢」。“真冬”と共に許されざる過去と向き合う“啓介”の潔さに加え
思わぬ真相と真犯人に迫る彼の分析能力に脱帽させられます。エピローグに救われました。

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2017年10月30日

『冴えない彼女の育てかた13』

丸戸史明 先生が贈るメインヒロイン育成コメディ。第13巻は“巡璃”が、そして“恵”が
「あなたの望む、メインヒロインに、なれたかな?」と問うた結果を受け止める最終巻です。
(イラスト:深崎暮人 先生)

http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321702000733


ヘタレながらも迫る“倫也”に対して焦らす“恵”。ここまで来て・・・と思わせつつ、あの
見開きイラストは見せつけてくれますね。フラットでいたい、としながらも徹底できない
彼女の思わせぶりな言動が悶えるほどに可愛らしく、思わずニヨニヨしたくなる所です。

サークル活動を経て成長する“美智留”と“出海”、そして気持ちに一つの区切りをつける
“英梨々”と“詩羽”の複雑な胸中の描写が何とも切なくて、もどかしくて、晴れやかで。
深崎 先生の挿絵がまたその印象的な一面を絶妙に切り出して、描き切ってくれています。

すっかり強欲になった“恵”を見ながら、これで完結なのだと思うと寂しさがひとしお。
エピローグでは因果応報な結果を招いた“倫也”ですが、これから先の話とか別の話とか
まだまだやりようはあるでしょうし、更なる展開を見せてほしいです。期待しております。

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2017年10月27日

『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました4』

ドラマCD付き限定特装版の刊行が決定した、森田季節 先生の異世界アットホームコメディ。
第4巻は子供になり、里帰りに同行し、謎の会議に招待され、と“アズサ”は大忙しです。
(イラスト:紅緒 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797392968.html
http://www.ganganonline.com/contents/slime/
http://ncode.syosetu.com/n4483dj/


“ファルファ”と“シャルシャ”に、どころか二人を引き取る気満々の“ベルゼブブ”にも
子供扱いされる“アズサ”がまた可愛い。“ペコラ”もナイス・アシスト。ブルードラゴン
の集落で“ライカ”が見せた珍しいワガママな気持ちが次へと報われることを期待したい所。

吟遊詩人の件はV系バンドにも思い入れのある先生ならではのお話。自分のやりたいことを
貫くのか、それとも妥協して折れるのか。“スキファノイア”の生き様は胸を打つというか
抉るものがあるかも。魔界で“ハルカラ”にもライバル登場で、こちらにも一波乱ありそう。

「高原の魔女」とはまた違った二つ名を得てしまった“アズサ”の商魂たくましさとともに
「世界精霊会議」で聖人のような精霊に出会った彼女が味わうひとときの堕落に思わず苦笑。
最近、母性を求める世の流れが来てますか!? ということで次巻はどんな話が飛び出すやら。

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2017年10月26日

『出会ってひと突きで絶頂除霊!』

『二度めの夏、二度と会えない君』の 赤城大空 先生が贈る新作は、秘孔を突き絶頂と昇天
を相手に与える呪いの力を授けられた少年の苦悩を描く、ちょっぴりエッチな退魔活劇です。
(イラスト:魔太郎 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094516548


都立退魔学園で成績最下位を突き進む“晴久”には秘密がある。ある日“美咲”の式神が
暴れている所を快楽眉孔を突いてイカせて鎮めてしまう。秘密を知られた彼は、彼女にも
意外すぎる秘密があることを打ち明けられ、チームを組むことを提案されるのだが──。

“美咲”の表紙絵が示す意味も分かり、同じくチームを組むことになる“葵”の退魔能力
もアレなことが分かって三者三葉の際どさで印象付けてきます。呪いの力を克服するため
出世を目指す彼女も案外ポンコツで可愛いけどホントに大丈夫か? とハラハラさせます。

乳避け女の噂を探る退魔師の仕事に携わることで、これまた想定外の真犯人と強力な怪異、
そして絶頂除霊の思いがけない可能性を見せてくる話運びがふざけているかのようで絶妙。
“晴久”の幼馴染“楓”が示す厳しさの裏も上手く魅せており侮れない面白さがあります。

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2017年10月25日

『魔王の娘を嫁に田舎暮らしを始めたが、幸せになってはダメらしい。』

手島史詞 先生が贈る新作は魔族たちと人間たち、二大勢力に分かれたファンタジー世界で
魔王の娘と魔王軍の少年騎士が、一筋縄ではいかないスローライフを送る顛末を描きます。
(イラスト:玖条イチソ 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797393378.html


過保護に育てられた“アストリッド”は魔王の娘なのに魔族が苦手。それを克服させるため
人間の村で彼女と夫婦として過ごすよう命じられた“カズキ”は「間違いを犯せば極刑」と
断言する魔王に、自身が抱く淡い想いを秘めながら想い人との同居生活に臨むのだが──。

女神の遺産が眠るという湖を調査する、という名目で人間たちの村に移住した“カズキ”が
煩悩を抑えようとする葛藤、“アストリッド”が人見知りを治そうとする努力は微笑ましい
ものがあります。彼女も彼に対して満更でもない感情を抱いているのだから悩ましい所で。

ライバルとなる勇者の“アスマ”と“ミラ”も「もうくっついちゃえよ」と言わんばかりの
やりとりを見せてくるので“カズキ”が殴るのも納得。彼らとの出会いに込められた思惑、
女神の遺産に隠された秘密、“アストリッド”の思わぬ成長など、色々と気になる物語です。

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2017年10月24日

『陰キャになりたい陽乃森さん Step1』

岬鷺宮 先生が贈る新作は、スクールカーストの上位に位置する陽キャ(陽気な性格の人々)
と下位に位置する陰キャ(陰気な性格の人々)の異文化交流と衝突を描く青春ラブコメです。
(イラスト/Bison倉鼠 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-893402-2/


批評系ブログを運営する“鹿家野”。イラストを描くのが好きで同人誌も頒布する“因幡”。
刺繍が好きな“透子”。3人が所属する地域文化研究部は「陰キャ部」と呼ばれる安住の地
のはずなのに、陽キャの象徴たる“陽乃森”が突然「陰キャになりたい」と迫ってきて──。

容姿端麗でモデルも務める“陽乃森”に「陰キャ」とは何か、を教えなくてはならなくなった
“鹿家野”たちの事情は読んでご確認いただくとして。少しもブレない彼女の生まれながらな
「陽キャ」ぶりに陽キャ部の面々が逆にあてられてしまうエピソードの数々に思わず苦笑い。

しかし、ある日を境に突如その目的を果たしてしまう“陽乃森”。以前と正反対の姿を見て
陰キャ部の面々が「これで良かったのか」と自問自答する中で“鹿家野”が見出す落とし所に、
恥ずかしい独白に、そして心臓が止まるかのような顛末にご注目。続きが気になる作品です。

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2017年10月23日

『幼馴染の山吹さん』

「第22回電撃大賞」から拾い上げでデビューする 道草よもぎ 先生が贈るのは青春ラブコメ。
疎遠となった幼馴染の美少女に掛けられた謎の「青春の呪い」に挑む少年の想いを描きます。
(イラスト/かにビーム 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-893396-4/


幾度の告白を断り続ける“灯里”は美少女で、恋愛感情に疎いことも自覚する“喜一郎”の
幼馴染。男子たちの逆恨みな感情を呪いとして受け止めさせられた彼女が解放される唯一の
方法が「青春ミッション」なる試練をこなすこと。それも、今まで疎遠だった彼と共に──。

“灯里”も辛抱たまらんと豪語する呪いの精霊“小春”を始めとして、かにビーム 先生が
描く女性陣の可愛いことこの上ない。理不尽な呪いを受けた“灯里”が“喜一郎”とともに
こそばゆい青春の1ページを、そして淡い気持ちを胸に綴っていく様子が何とも微笑ましい。

青春を謳歌し始めた“灯里”の呪いを解消する代償がまたえげつない。ここで“喜一郎”が
彼なりの男らしさを見せるところから、解消に至るまでの過程をフラッシュバックしていく
ラストへの怒涛の展開は圧巻。二人の青春の行方をぜひ見届けてほしい、お薦めの作品です。

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2017年10月20日

『異世界釣り暮らし』

三上康明 先生の「小説家になろう」投稿作が書籍化。魚を釣ることが大好きな青年が突如
魚が釣れる人が重宝される異世界に転移することで始まる無双劇を描くファンタジーです。
(イラスト:七原冬雪 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/bookDetail/index/978-4-08-704011-1
http://ncode.syosetu.com/n5698du/


フゥム村という聞きなれない村の名前を気にするよりも、そこで行われていた釣り大会へ
真っ先に乱入する“隼人”。他の参加者よりも大物のマアジを釣り上げる彼を見て村人は
大慌て。それは同じ体積の金塊と交換できるほどの価値を持つ「魔アジ」だと言われ──。

圧倒的な価値観の違いから次々に注目を集めていく“隼人”。忙しかった社会人生活から
解き放たれて好き放題に釣りを堪能する彼の生き様がすごく楽しそうで、実に羨ましい。
釣りをやったこともなく、また細かいことは知らなくてもその楽しさが伝わってきます。

釣った後に振る舞う漁師めしを題材にしたグルメものとしての要素も取り入れ、“カルア”
や“リィン”など女性陣の心もつかんでいく“隼人”のどこまでも自然体な言動にも注目。
異世界での生き方を確立した彼の今後が見てみたい。読みやすい文章も含めてお薦めです。

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2017年10月19日

『語り部は悪魔と本を編む』

シナリオライターとしても活動する 川添枯美 先生が贈る新作はラノベ作家の卵と担当編集
が思いがけず恋愛関係を結び、作家としてデビューするために戦い、葛藤する様を描きます。
(イラスト:himesuz 先生)

http://ebten.jp/eb-store/p/9784047348516/


真昼の喫茶店で素敵な彼女ができる妄想を繰り広げる“雄一”。編集長に認められる作品を
書くため執筆を続ける彼は妄想を具現化したような“絵美瑠”と出会い、同衾、そして彼女
として付き合う一大転機を迎える。あとは作家デビューが出来れば順風満帆なのだが──。

編集長の“神田”に書いた作品を送り続け、コメントも得られないまま3年半。もはや意地
しかない“雄一”を何度も何度も厳しい現実が襲います。それは“絵美瑠”を彼女にしても、
いや彼女にしたからこそ、信じていた編集長に声を荒げるほど彼は追い詰められていきます。

実は“絵美瑠”にも“神田”に頭が上がらない苦い過去と経験があり悔しい涙を流す局面を
迎えます。でもそれを乗り越えて“雄一”と本当のパートナーとして一歩も二歩も歩み寄る
話運びは熱量を感じます。二人に幸あれ! とは言え「爆発しろ」案件でしかありません。

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2017年10月18日

『新宿コネクティブ 2』

内堀優一 先生が贈る、人脈無双な新宿系エンタメミステリ。第2巻はランドセルを背負う
外国人の少女と出会った“慶介”が、新たに暗躍する悪意と陰謀に巻き込まれていきます。
(イラスト/ギンカ 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/750.html


すっかりアイドルらしくない言動を“慶介”たちに見せる“アリア”。彼女から週刊誌の
熱愛記事を書いた記者が持つデータを消去するよう依頼された“慶介”は早速コネを活用
して彼女の真意すら汲んで解決に導いていく、まずは小手調べのような話から始まります。

物語が動き出すのは地下鉄の引き込み線に現れるという幽霊騒動を耳にしてから。そこで
ランドセルを背負う“シャーリィ”という少女と夜中に出会い、しかも“慶介”と再会を
仄めかして、となると怪しさ炸裂。けど、中々に尻尾は見せないもどかしさが小憎らしい。

今巻は“慶介”がいることで新宿という街が安定を保っているか、が強調されています。
もう、どれだけ凄いのかと。広がった話の鍵を握る“シャーリィ”の過去を救い、未来も
守る彼の主人公ぶりには驚くしかなく。だからこそ、あの人物のその後が気になります。

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2017年10月17日

『チアーズ!』

『緋弾のアリア』の 赤松中学 先生と こぶいち 先生のコンビで贈る新作。体育学校に通う
少女がチアガールを見かけたことで「競技チア」優勝を夢見て活動を始める青春活劇です。
(イラスト:こぶいち 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1579


総合体育校として知られる横須賀の女子高「南高校」。新2年生“舞桜”はある理由から
進路を見失っていたが「チア部」に活路を見い出そうと入部を決意。しかし部には“直子”
しかおらず3人いなければ廃部の危機。そこでチア経験者の“千愛”に声を掛けるが──。

チアのことを憎んでいる“千愛”、部活動に非協力的なコーチ“沙織”。まさに内憂外患
という状況で潜在能力の高さとしたたかさを見せる“舞桜”のおかげで、少しずつ事態が
好転していく展開がいかにも青春、という感じで熱くさせられます。読みやすいのも良し。

もちろん、そう話は上手く進みません。“舞桜”がここまで頑張る理由、“千愛”がチア
を憎む理由、“直子”が一人頑張る理由、それらが結びついて「応援する心」につながる
話運びが見所。好敵手の“白亜”以上に、それでも苦言を呈する“沙織”が気になります。

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2017年10月16日

『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章 後編』

劇場版アニメが公開となった 武田綾乃 先生の青春エンタメ小説。新章後編は全国大会を
めざす“久美子”たちの演奏に、“みぞれ”と“希美”の関係が大きく関係していきます。

http://tkj.jp/book/?cd=72749101


“希美”が決めた道を行こうとする“みぞれ”。対して別の道を選ぼうとする“希美”。
『リズと青い鳥』、二人は果たしてどちらが「リズ」で「青い鳥」なのか、潜む危うさが
得も言われぬ緊張感を呼び、それに気づいた“麗奈”の言葉が悪い未来を予感させます。

“新山”の助言が呼び水となり、新体制の北宇治高校吹奏楽部もまた一つ成長する流れ。
関西大会で“久美子”たちが頑張った成果についてはぜひ読んでご確認いただくとして、
やはり“求”の存在をここで使わないワケにはいかないでしょう。まさに恐るべしです。

“みぞれ”たちの件だけでなく“優子”や“夢”の問題にも対応にあたった“久美子”の
影に日向にの苦労と活躍に目を見張る今巻。「黄前相談所」としての頑張りがエピローグ
に結び付くとは露知らず。“秀一”との新たな関係にも注目しつつ、続きを待ちたい所。

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2017年10月13日

『女神の勇者を倒すゲスな方法3 「ボク、悪い邪神じゃないよ」』

笹木さくま 先生が贈る異世界勇者攻略譚。第3巻はキリがない勇者の侵攻を食い止める為
女神教の大神殿に攻勢を仕掛ける“真一”たちが思いも寄らぬ展開と一大決戦を迎えます。
(イラスト:遠坂あさぎ 先生)

http://ebten.jp/eb-store/p/9784047347816/


女神教の屋台骨を崩すべく4人の枢機卿に目をつけた“真一”。“サンクティーヌ”から
手がかりを掴んだ彼が“セレス”と共にある人物に狙いを定めて、見抜いた絶好の秘策が
またゲスい。というか枢機卿の各人も違った意味でゲスの極みでどうしようもない感が。

今回も“真一”のゲスな一手で解決か、と思いきやプロローグで挟んだ場面が思わぬ形で
物語に割り込んでくる、しかも枢機卿たちも信じられない方法で一万人の勇者を量産する
という絶望的な局面を連れて。これには流石の彼が悩むのも無理はないというところで。

“セレス”が今巻、要所要所で“真一”を支えることになる振舞いの数々が実に好感触。
叱ったりけなしたりもするけど、ちゃんと好きな想いは隠さず伝えるあたりとかまさに。
最後は完結しちゃうのか、という流れを匂わせつつしっかり続くようなので楽しみです。

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2017年10月12日

-インフィニット・デンドログラム- 5.可能性を繋ぐ者達』

BOOK☆WALKER「新作ラノベ総選挙2017」で第一位を獲得した、海道左近 先生の大人気VRMMO
ファンタジー。第5巻はあの方の大活躍と共にフランクリン編、第一部の完結を迎えます。
(イラスト/タイキ 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/748.html
http://hobbyjapan.co.jp/comic/series/dendro/
http://ncode.syosetu.com/n5455cx/


“レイ”の逆転勝利に沸く王国中の雰囲気を更にどん底へ叩き落す“フランクリン”の秘策。
彼の頑張りを踏みにじる大教授の悪辣ぶりに腹立たしさを覚えつつ、この絶望あふれる場は
切り崩せないのか、というところで颯爽と現れたのが前巻の予告通り“シュウ”なワケです。

これがもう気持ちいいくらいに圧倒的な強さで、“フランクリン”の狡猾な思惑を何度も
上回っていく展開は実に爽快で、その姿、言動は格好良いとしか言いようがありません。
そして“レイ”も兄に任せっきりにはしない覚悟を見せつけてくれて、とても素敵でした。

“フランクリン”が繰り出すあの手この手を裏で潰して回る方々の陰ながらの活躍にもぜひ
目を向けていただきたい。そして今巻も残したページを使って日常編などを盛り込んできた
特殊な構成となりましたが、あの挿絵はもう何かある予感しかなくて続きが気になります。

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2017年10月11日

『オール・ジョブ・ザ・ワールド』

アニメ制作に携わる 百瀬祐一郎 先生が「ファンタジア文庫」からラノベ作家として贈る
作品は、転職が強さに繋がる世界で転職できない職業になった少年の数奇な運命を描きます。
(イラスト:ヤスダスズヒト 先生)

http://ncode.syosetu.com/n8741ce/


100%就職を実現した「ルードワールド」。人は職業のために生き、衝突し、成長していく。
国から職業を与えられる「受職の儀」を前に有望視される少年“ホールデン”は転職不可な
「遊び人」に選ばれてしまう。更に国王の娘“メグ”に対し「あること」をやらかして──。

言い寄られていた“ティア”にもすげなくされ、危ぶまれた就職も何とかなるのかと思えば
そんな甘い話はなく、妹のために必要な金も稼ぐことなく、遊び人として一生管を巻くしか
道はないのか“ホールデン”・・・という逆境をどう崩してくるのか。その道のりがまず見所。

やらかしてしまった“メグ”とも何とか環境改善が出来てきたか、という所で今度は彼女が
国を揺るがす事件に巻き込まれ、しかも意外な首謀者と対峙することになる“ホールデン”。
締まるようで締まらない彼の活躍が二度おいしい今巻。出足も上々なシリーズの登場です。

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2017年10月10日

『ワキヤくんの主役理論』

涼暮皐 先生の「カクヨム」投稿作が書籍化。青春を謳歌するため「主役理論」を実践する
少年が真逆の「脇役哲学」を掲げる少女と出会い意見と想いをぶつける学園ラブコメです。
(イラスト:すし* 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1576
https://kakuyomu.jp/works/1177354054882526026


「世界をひとつの物語だとするのなら俺はその主役として生きたい」と語る“未那”に対し
「世界をひとつの物語だとするのならわたしはその脇役として生きたいんだよ」と主張する
ワケありな同級生“叶”。相反する思想を持つ二人が出会う所から物語は動き始める──。

何かと縁のある“叶”を見てお友達からゆくゆくは彼女に、などと考えていた“未那”の
思いはことごとく覆される。でも互いの理論、哲学以外は相性がすこぶる良い。彼氏彼女
とならないのがおかしいくらいの奇妙な関係とやりとりの数々が読んでいてとても面白い。

それぞれが思い描く青春を実現するために一人暮らしを始めた“未那”と“叶”。どちらが
折れるのか否か、という点に加えて「そもそもなぜそんな理論、哲学を抱くようになったか」
という理由への言及も物語の鍵となるので注目して読んでほしい。お薦めのラブコメです。

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2017年10月09日

『妻を殺してもバレない確率』

「第五回ネット大賞グランプリ」を受賞した、桜川ヒロ 先生の「小説家になろう」投稿作
が書籍化。未来の様々な確率を知ることで紡がれる縁の数々をオムニバス形式で綴ります。
(イラスト:uki 先生)

http://tkj.jp/book/?cd=72775001
http://ncode.syosetu.com/n4094di/


社長令嬢の“由梨”の目に留まり、政略結婚することとなった“昌弘”。真面目一辺倒の
彼は「愛せなくてもいいなら」と承諾する。そんな彼の朝の日課は「未来予測システム」
を使って「妻を殺してもバレない確率」を確認するところから始まる。その真意とは──。

表題の短編から始まり、計7つの小編を収録する本作。「確率」を通して出会いや別れを
描くだけでなく、期待や不安など登場する人々が見せる機微の変化を表していたり、奇跡や
偶然の演出に使われていたり、と一つ一つの小編でその絶妙さを魅せてくれた感じがします。

「出会い」の部分も単純に恋愛要素だけではなく、思いがけない人物との遭遇、親心子心
といった変化をつけてきているのもオムニバスとして飽きさせない工夫が凝らしてあると
思いました。最初のフリを最終的にしっかり回収してきた所も素晴らしい。オススメです。

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2017年10月06日

『妹さえいればいい。8』

2017年10月よりTVアニメが放送開始となる 平坂読 先生の大人気青春ラブコメ。第8巻は
あの「お漏らし」騒動に言及しつつ、“千尋”の心境を揺るがしていく事態が発生します。
(イラスト:カントク 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094516975


自作に訪れた編集部の失態すら話のネタにする 平坂 先生の強かさには敬服するばかりで。
話に織り込むことを了承した編集部サイドも潔い、というか。再発防止には努めて下さい。
その象徴たる変化を示した“土岐”が“千尋”に対して遂にある疑念を持つ契機を得ます。

過去よりも今、ということで自作のアニメ化に尽力する“伊月”。“那由多”との関係も
順調で幸せいっぱい・・・という最中で彼女との力量の差を見せつけられる場面はまだまだ
彼をぬるい気分にはさせません。元ヤリチン王子の“春斗”に春が来るのも同様ですかね。

“土岐”にケツをガン見されたり、うっかり失言しそうになったり、思いがけない称号を
得ることになったり、アレなアイテムを間違って入手したりとしっかりうっかりな“千尋”
が例の件を曖昧にしたことがいつ爆弾として爆発するのか、気になって仕方がありません。

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2017年10月05日

『ゲーマーズ! DLC』

葵せきな 先生が贈るこじらせゲーマーたちのすれ違い青春ラブコメ短編集。ゲーム実況者
の大学生が相方となる人物を求めて“景太”と出会うことで更なるすれ違いが始まります。
(イラスト:仙人掌 先生)

http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321703000999


“霧谷歩”は何となく始めたゲーム実況動画の投稿を1年半続けてきた大学生。伸び悩む
人気へのテコ入れとして「ゲームは下手だけど反応は面白い」という理想の相方を求めて
いた矢先に該当する人物を近所で偶然見かける。その人物は“雨宮景太”と名乗った──。

“景太”が周囲の人間関係に不思議な感覚を抱く日常から始まる本作。“歩”と出会って
知らずにゲーム実況動画の相方として一緒にゲームをプレイすることになることで“花憐”
たちとはまた違った関係のズレを築く展開に苦笑。挿絵まで使ってトリックを仕込むとは。

“碧”からの助言を軽視した“歩”が、“亜玖璃”にあっさりと隠していたことがバレる
あたりから、そして「カウントダウン」が少しずつ進むところから湧き上がるワクワク感
といったらもうね。葵せきな 先生、素晴らしすぎます。こちらの続きも実に楽しみです。

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2017年10月04日

『やがて恋するヴィヴィ・レイン 4』

犬村小六 先生が贈る、恋と会戦の物語。第4巻は反体制勢力の下で本格的な活動を始めた
“ルカ”と、“ジェミニ”から求婚された“ファニア”の対称的な運命の行方を描きます。
(イラスト:岩崎美奈子 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094517019


“ルカ”に対する嫌がらせのためだけに“ジェミニ”と結婚することになる、その運命を
回避する術を持たない“ファニア”の悲痛な面持ちと心情。“ルカ”との約束を諦めよう
とする現実と、その約束にすがりたくなる僅かな理想に挟まれた彼女の様子が痛々しい。

一方、荒ぶる民衆を抑えながら反抗時期を見計る“ルカ”。私情を挟まない“ファニア”
からの嘘も見抜けずいじける彼を支える“アステル”の言葉。自身も持て余すやるせない
彼女の想いが一体どこに向かうのかも気になるところで。期限も迫っていることですし。

革命の歌に後押しされ、窮地を迎えつつも何とか“ファニア”の元に迫る“ルカ”たち。
“ヴィヴィ・レイン”に関する情報も入手し、幸せなひと時を味わえたかと思った矢先に
あの仕打ち。これはしんどい。運命の残酷さに打ちひしがれながら次巻の刊行を待ちます。

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