2017年09月15日

『魔術破りのリベンジ・マギア 2.偽りの花嫁と神々の偽槍』

子子子子子子子 先生が贈るハイエンド魔術バトルアクション。第2巻は“フラン”の弟が
政略結婚を押し進めることになり“春栄”も彼女と共にその相手の元へ直談判に向かいます。
(イラスト/伊吹のつ 先生)

https://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/744.html


“春栄”が支えてくれたからこそ変わろうとする意識が芽生えた“フラン”が結婚相手と
なる“ルドルフ”との直接対決に挑む。その強い意志を認めつつもどこか心配な“春栄”が
気負う彼女についていく所は良いツンデレ具合で微笑ましい。現実は甘くないワケですが。

弟の“フランツ”が“フラン”にキツめにあたる理由。決して「フィッツロイ」の家のため
ではない、という背景がメイド姉妹の“ラーラ”と“レーレ”の挿話からも垣間見ることが
できます。そしてそれをちゃんと分かっている“春栄”の言動が惚れ惚れする格好良さで。

“ルドルフ”が示す強さの秘密に迫る“春栄”に感化されノブレス・オブリージュを果たす
“フラン”たち、そして“狐狼丸”や“鴨女”の影ながらの活躍は今回も熱く見所ある場面。
その果てに、思いも寄らぬ相手から好意を受けることになった“春栄”の明日はどっちだ。

posted by 秋野ソラ at 00:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年09月14日

『戦うパン屋と機械じかけの看板娘〈オートマタンウェイトレス〉 7』

SOW 先生が贈る街角パン屋繁盛記。第7巻は“ルート”らが営む「トッカーブロート」に
強盗犯が立てこもる騒動が過去の因縁と結びつき、彼を大いに悩ませる事態に波及します。
(イラスト/ザザ 先生)

https://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/741.html


“ソフィア”と“ダイアン”、あるいは“ヒルダ”と“リーリエ”の微笑ましいやりとり
から窺える「トッカーブロート」、そして“ルート”に忍び寄る悪意が顕在化するまでは
和やかなのです。強盗犯の“ミロスラフ”もあんな事態に巻き込まれるとは予想の範疇外。

それぞれの立場に置かれた者たちが持つ各々の「正義」。その理不尽さに決して暴力では
対抗せず受け止め続けた“ルート”の自虐に似た精神を“スヴェン”が泣きながら諫めた
あの場面は胸を打つものがあります。彼と因縁のある“マリー”の登場で状況は更に一変。

まさかの法廷劇にもつれ込む「正義」との戦い。再び“スヴェン”が最後まで食い下がる
いじらしさには敬意すら覚えるほど。何とか丸く収まったかと思いきや終章、後がたりと
続いていくあのどんでん返しが一体、何を意味するのか。次巻も注目したいと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年09月13日

『魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい? 3』

手島史詞 先生が贈る、不愛想魔王と箱入りエルフによるラブコメファンタジー。第3巻は
“ネフィ”に似た少女の襲撃、“ザガン”を招待する魔王の登場が新たな騒動に繋がります。
(イラスト/COMTA 先生)

https://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/743.html


「私は、お前だ──呪われネフェリア」黒い“ネフィ”こと“ネフテロス”の捨て台詞が
意味するところは魔王“ビフロンス”から告げられます。彼女を見て少しも“ネフィ”と
感じない“ザガン”が見せる深い愛は今巻も健在。しかも攻めの姿勢も魅せてくれます。

“シャスティル”らが持つ「聖剣」、“ザガン”たちが持つ“魔王の刻印”、更には過去
存在したとされる“魔族”。ここに“ネフィ”の抱える秘密が加わって一つの線を結ぶ。
それを語る“ビフロンス”の人を食うような言動が気に障ると思えばとんでもない余興が

“ネフテロス”に示した“ザガン”なりのお礼。“ビフロンス”に対してしっかり約束を
果たした今回の戦いの落としどころが実に爽快。“ネフィ”も彼の横に立つ身として一つ
成長を見せてくれました。“バルバロス”もいい味だしてるので頑張っていただきたい。

posted by 秋野ソラ at 00:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年09月12日

『精霊幻想記 8.追憶の彼方』

北山結莉 先生が贈る異世界転生譚。第8巻は“リオ”の前世について期待と疑念を抱く
“美春”のもどかしさを他所に、勇者“沙月”と面会する機会が着々と整っていきます。
(イラスト/Riv 先生)

https://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/740.html
http://ncode.syosetu.com/n1094bz/
https://hobbyjapan.co.jp/comic/series/seireigensouki/


正体に気付いた“フローラ”の確信を何とか退けた“リオ”ですが、“美春”はどうか。
“ラティーファ”や“リーゼロッテ”、そして“アイシア”の言葉から少しずつその事実
を受け止める覚悟を培ってきた“美春”を“リオ”がどう扱うか、とても気になる所で。

“美春”に対して頑なな“リオ”が“セリア”などに打ち明けた“ルシウス”との確執。
“リーゼロッテ”もこの話を受けていろいろ支援してくれる点が今後の話を進める上でも
活きてきそうなので注目したい所です。何より“リオ”の秘密にも今回触れたことですし。

“セリア”が「精霊の民」たちとの喜ばしく微笑ましい邂逅を果たす一方で、“沙月”と
面会するその意味を“リオ”から諭される“亜紀”や“雅人”、そして“美春”の葛藤も
今巻の見所の一つ。3人が出した結論が“沙月”にどう届くのか、次巻も待ち遠しいです。

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2017年09月11日

『あんたなんかと付き合えるわけないじゃん!ムリ!ムリ!大好き!』

内堀優一 先生が贈る新作は、高校生の少年が美少女の幼馴染に告白し、撃沈するどころか
彼女を作ることを勧められるところから始まる両思い系どうしようもない青春ラブコメです。
(イラスト/希望つばめ 先生)

https://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/746.html


「小春! 好きだ!」「いや、無理ですから」“悟郎”に容赦ない結果を告げる“小春”。
「まあ千夏とは仲いいけど・・・・・・」「むぅ!」彼の女友達“千夏”に嫉妬する彼女ですが、
「俺は小春がいい訳なのだが」「〜〜〜!」そこで赤面するのは彼が好きなハズでは──?

ということで合間に挟まる絶妙な手書きデザインの日記からも矛盾が窺える“小春”の言動。
出歯亀根性を丸出しにする放送部の“千夏”や“悟郎”に思わしげな態度を見せる生徒会長
“真冬”とのやり取りなど、騒々しくも微笑ましい毎日を送る彼らを見ているのは楽しい。

そこへ帰国子女として再び“悟郎”の前に現れた“明菜”が辿り着いてしまった“小春”が
「悟郎とは付き合えない」と告げたその理由。読み返すと確かにそうだと分かり「やられた」
と思ったところで終わりの始まりを示す彼の意思はどこへ向かうのか、続きに興味津々です。

posted by 秋野ソラ at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル