2017年09月20日

『夢幻戦舞曲』

『星刻の竜騎士』の 瑞智士記 先生が贈る新作は、オリンピック目前となる東京の統治権を
賭けた大戦に日本代表として送り込まれる、人工吸血鬼にされた少年の運命を描く物語です。
(イラスト:むつみまさと 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1567


侵攻してきた大英帝国に不平等条約を結ばされた人外種。土地を追われた彼らに五輪開催国
で種族代表戦を勝ち抜いた一種族にその地の所有権を与える、と話が持ち掛けられ論争の後
「幻神大戦」の開催が決まる。蚊帳の外な日本政府は慌てて自前の人外種を用意するが──。

遺体を引き取り、15歳にして天才科学者の“黒羽”に人工吸血鬼とさせられた“大雅”の話
から始まり、出場者たちの紹介を進む話に絡めながら順次行っていく構成が実に自然で絶妙。
素性も様々で、繋がりの有無ですとか、隠し事があったり、と今後を想像するのも楽しい。

人外種の強さを計るかの如く開会式に合わせて仕向けられたアメリカ合衆国の軍隊がまさに
当て馬。その力を思う存分、振るってくれます。爽快です。単に戦うだけが大戦ではない
ようですし、“黒羽”や“大雅”にも思うところありそう。これは次巻の刊行が楽しみです。

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2017年09月19日

『ウォーター&ビスケットのテーマ1 コンビニを巡る戦争』

河野裕 先生と 河端ジュン一 先生が贈る新作は、8月をループする戦場の街にて臆病者の
少年と幼馴染の少女が与えられた異能力を活かし、生き残りを図る青春ファンタジーです。
(イラスト:椎名優 先生)

http://sneakerbunko.jp/bookdetails/?pcd=321705000094


失敗作と評されるTVアニメ『ウォーター&ビスケットの冒険』。その主人公“ウォーター”
が繰り返し告げる「生きろ」というメッセージを胸に生き抜くことを決めた少年“香屋”。
アニメを通じて繋がった“秋穂”と“トーマ”との幸せな日常は突然終わりを告げる──。

悪事を監視する都市伝説のような組織「世界平和創世部」を管理する“香屋”と“秋穂”が
「架見崎」という異世界に招待され、全土を支配すれば欲しいものを何でも一つ用意すると
する運営の言葉に乗ってその地をどう見定め二人で生き残る策を見い出していくのかが見所。

臆病者であるが故に時に繊細で、時に大胆な行動を見せる“香屋”。「架見崎」で各人が
得られるという異能力の選び具合も想像の埒外で、彼には何度も驚かされます。異能バトル
でもしっかり魅せてくれますし、人間関係の描写や戦略の読み合いも面白い。お薦めです。

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2017年09月18日

『キミは一人じゃないじゃん、と僕の中の一人が言った』

比嘉智康 先生が贈る久々の新作は、3人の人格を共有する少年が「多重人格ごっこ」なる
遊びを持ち掛けた少女と高校で再開するところから始まる純度100%の恋愛ストーリーです。
(イラスト:はっとりみつる 先生)

http://amzn.to/2xW5Vw4


“囚慈”“θ郎(しーたろう)”“キイロ”。“市川櫻介”の体には3人の人間が住んで
いる。小学校時代、人気者だった彼らはいじめられている“華の実”を救い、忘れられない
思い出を共有するが彼女は突然転校する。空虚な思いを胸に高校生活を始めるのだが──。

表層と観覧席の入れ替わり方やその表現など工夫されていて、キャラクターの差異が明確に
なっていることもあり多重人格であることに混乱することもなく自然に読めるのがまず凄い。
“市川櫻介”の中だけでもやりとりは見ていて面白く、反応する“華の実”の様子も楽しい。

“囚慈”たちと高校で再会した“華の実”が、なぜ「多重人格ごっこ」をもう一度やろうと
持ち掛けたのか。その理由が明らかとなっていくと共に訪れる彼女の変化を“囚慈”たちが
どう受け止めるのか。その描写は切なく、そして心温まる良質な恋愛モノでした。流石です。

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2017年09月15日

『魔術破りのリベンジ・マギア 2.偽りの花嫁と神々の偽槍』

子子子子子子子 先生が贈るハイエンド魔術バトルアクション。第2巻は“フラン”の弟が
政略結婚を押し進めることになり“春栄”も彼女と共にその相手の元へ直談判に向かいます。
(イラスト/伊吹のつ 先生)

https://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/744.html


“春栄”が支えてくれたからこそ変わろうとする意識が芽生えた“フラン”が結婚相手と
なる“ルドルフ”との直接対決に挑む。その強い意志を認めつつもどこか心配な“春栄”が
気負う彼女についていく所は良いツンデレ具合で微笑ましい。現実は甘くないワケですが。

弟の“フランツ”が“フラン”にキツめにあたる理由。決して「フィッツロイ」の家のため
ではない、という背景がメイド姉妹の“ラーラ”と“レーレ”の挿話からも垣間見ることが
できます。そしてそれをちゃんと分かっている“春栄”の言動が惚れ惚れする格好良さで。

“ルドルフ”が示す強さの秘密に迫る“春栄”に感化されノブレス・オブリージュを果たす
“フラン”たち、そして“狐狼丸”や“鴨女”の影ながらの活躍は今回も熱く見所ある場面。
その果てに、思いも寄らぬ相手から好意を受けることになった“春栄”の明日はどっちだ。

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2017年09月14日

『戦うパン屋と機械じかけの看板娘〈オートマタンウェイトレス〉 7』

SOW 先生が贈る街角パン屋繁盛記。第7巻は“ルート”らが営む「トッカーブロート」に
強盗犯が立てこもる騒動が過去の因縁と結びつき、彼を大いに悩ませる事態に波及します。
(イラスト/ザザ 先生)

https://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/741.html


“ソフィア”と“ダイアン”、あるいは“ヒルダ”と“リーリエ”の微笑ましいやりとり
から窺える「トッカーブロート」、そして“ルート”に忍び寄る悪意が顕在化するまでは
和やかなのです。強盗犯の“ミロスラフ”もあんな事態に巻き込まれるとは予想の範疇外。

それぞれの立場に置かれた者たちが持つ各々の「正義」。その理不尽さに決して暴力では
対抗せず受け止め続けた“ルート”の自虐に似た精神を“スヴェン”が泣きながら諫めた
あの場面は胸を打つものがあります。彼と因縁のある“マリー”の登場で状況は更に一変。

まさかの法廷劇にもつれ込む「正義」との戦い。再び“スヴェン”が最後まで食い下がる
いじらしさには敬意すら覚えるほど。何とか丸く収まったかと思いきや終章、後がたりと
続いていくあのどんでん返しが一体、何を意味するのか。次巻も注目したいと思います。

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2017年09月13日

『魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい? 3』

手島史詞 先生が贈る、不愛想魔王と箱入りエルフによるラブコメファンタジー。第3巻は
“ネフィ”に似た少女の襲撃、“ザガン”を招待する魔王の登場が新たな騒動に繋がります。
(イラスト/COMTA 先生)

https://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/743.html


「私は、お前だ──呪われネフェリア」黒い“ネフィ”こと“ネフテロス”の捨て台詞が
意味するところは魔王“ビフロンス”から告げられます。彼女を見て少しも“ネフィ”と
感じない“ザガン”が見せる深い愛は今巻も健在。しかも攻めの姿勢も魅せてくれます。

“シャスティル”らが持つ「聖剣」、“ザガン”たちが持つ“魔王の刻印”、更には過去
存在したとされる“魔族”。ここに“ネフィ”の抱える秘密が加わって一つの線を結ぶ。
それを語る“ビフロンス”の人を食うような言動が気に障ると思えばとんでもない余興が

“ネフテロス”に示した“ザガン”なりのお礼。“ビフロンス”に対してしっかり約束を
果たした今回の戦いの落としどころが実に爽快。“ネフィ”も彼の横に立つ身として一つ
成長を見せてくれました。“バルバロス”もいい味だしてるので頑張っていただきたい。

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2017年09月12日

『精霊幻想記 8.追憶の彼方』

北山結莉 先生が贈る異世界転生譚。第8巻は“リオ”の前世について期待と疑念を抱く
“美春”のもどかしさを他所に、勇者“沙月”と面会する機会が着々と整っていきます。
(イラスト/Riv 先生)

https://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/740.html
http://ncode.syosetu.com/n1094bz/
https://hobbyjapan.co.jp/comic/series/seireigensouki/


正体に気付いた“フローラ”の確信を何とか退けた“リオ”ですが、“美春”はどうか。
“ラティーファ”や“リーゼロッテ”、そして“アイシア”の言葉から少しずつその事実
を受け止める覚悟を培ってきた“美春”を“リオ”がどう扱うか、とても気になる所で。

“美春”に対して頑なな“リオ”が“セリア”などに打ち明けた“ルシウス”との確執。
“リーゼロッテ”もこの話を受けていろいろ支援してくれる点が今後の話を進める上でも
活きてきそうなので注目したい所です。何より“リオ”の秘密にも今回触れたことですし。

“セリア”が「精霊の民」たちとの喜ばしく微笑ましい邂逅を果たす一方で、“沙月”と
面会するその意味を“リオ”から諭される“亜紀”や“雅人”、そして“美春”の葛藤も
今巻の見所の一つ。3人が出した結論が“沙月”にどう届くのか、次巻も待ち遠しいです。

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2017年09月11日

『あんたなんかと付き合えるわけないじゃん!ムリ!ムリ!大好き!』

内堀優一 先生が贈る新作は、高校生の少年が美少女の幼馴染に告白し、撃沈するどころか
彼女を作ることを勧められるところから始まる両思い系どうしようもない青春ラブコメです。
(イラスト/希望つばめ 先生)

https://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/746.html


「小春! 好きだ!」「いや、無理ですから」“悟郎”に容赦ない結果を告げる“小春”。
「まあ千夏とは仲いいけど・・・・・・」「むぅ!」彼の女友達“千夏”に嫉妬する彼女ですが、
「俺は小春がいい訳なのだが」「〜〜〜!」そこで赤面するのは彼が好きなハズでは──?

ということで合間に挟まる絶妙な手書きデザインの日記からも矛盾が窺える“小春”の言動。
出歯亀根性を丸出しにする放送部の“千夏”や“悟郎”に思わしげな態度を見せる生徒会長
“真冬”とのやり取りなど、騒々しくも微笑ましい毎日を送る彼らを見ているのは楽しい。

そこへ帰国子女として再び“悟郎”の前に現れた“明菜”が辿り着いてしまった“小春”が
「悟郎とは付き合えない」と告げたその理由。読み返すと確かにそうだと分かり「やられた」
と思ったところで終わりの始まりを示す彼の意思はどこへ向かうのか、続きに興味津々です。

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2017年09月08日

『造られしイノチとキレイなセカイ 4』

緋月薙 先生が贈るスローライフ・ストーリー。第4巻は“カリウス”と“フィアナ”の
交際がスタートすると共にカップルが次々と誕生する騒動を呼び込む最終巻となります。
(イラスト/ふーみ 先生)

https://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/742.html
http://yomeru-hj.net/novel/kireinasekai/


“レミリア”たちの反応が予想通りで実に良い。酒の力を思わぬ形で借りることとなった
“カリアス”に思わずニヨニヨ。精霊たちの分かってる反応が微笑ましい。“リーゼ”の
むっつり具合と“イリス”の誤解を呼ぶ発言の数々も安定の面白さ。何にせよ喜ばしい話。

見守る“ハールート”にも思わぬ出会いがあったり、“エリル”も思春期真っ只中な場面
目白押しで幸せオーラがそこかしこに。そんな甘さいっぱいの雰囲気を、精霊殿の巫女長
“ランカ”の登場と、伝えられる「大地母神教・過激派」の襲撃予告が引き締めてきます。

“エリル”の才能も発揮される最後の大立ち回りが終章へと、造られしイノチがキレイな
セカイに触れる瞬間へと繋がるまとめ方が綺麗です。今作でも納得の大団円ぶりを存分に
堪能させてもらいました。無事の完結を心より祝うと共に、次回作もお待ちしております。

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2017年09月07日

『異世界薬局 5』

高山理図 先生が贈る薬局ファンタジー。第5巻は筆頭宮廷薬師、そして帝国医薬大学校の
教授となった“ファルマ”が後進の育成と共に難度の高い遺伝子治療の分野に着手します。
(イラスト:keepout 先生)

http://mfbooks.jp/5175/
http://ncode.syosetu.com/n8541cr/
http://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_MF00000031010000_68/


陛下から結婚、そして世継ぎをせっつかれた“ファルマ”が賢者モードを迎えてでも確認に
及んだ挿話など微笑ましさを感じさせながら、今巻の主題でもある「遺伝子」を想起させる
布石がちらほら出てきます。結婚に関しては脈がないワケではない話も散見されますけど。

見た目などで侮る生徒の“エメリッヒ”を“ファルマ”がただひたすら圧倒する大人げない
くだりから遺伝子治療の最先端に迫る話に至るとは思いも寄らず。足りないところは薬神の
能力を使ってでもやり遂げる、医学に携わる者としての矜持を見せつけられた思いがします。

壊れゆく世界を繋ぎとめる「鎹(かすがい)の歯車」を維持するために“ファルマ”の神力
を渇望する大神殿の思惑にそろそろ陛下の堪忍袋の緒が切れそうなのは食い止められるのか。
新大陸発見など見逃せないポイントが残っているだけに、話がどう転ぶか気になる所です。

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2017年09月06日

『自称Fランクのお兄さまがゲームで評価される学園の頂点に君臨するそうですよ?2』

三河ごーすと 先生が贈る学園ゲーム系頭脳バトル。第2巻は生徒会長が「生徒会選賭」の
実施を宣言することで“可憐”そして“紅蓮”も学園全体に及ぶゲームに巻き込まれます。
(イラスト:ねこめたる 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1573


“可憐”だけでなく、“桃花”や“楓”を交えたFランクとしての生活を謳歌する“紅蓮”。
しかし「ディストピアゲーム」──毎朝各生徒に設定される禁則事項を守る生活を余儀なく
される“透夜”からの意地の悪い計らいは無視できず、駆け引きの場に立たされるのは宿命。

生徒会の面々と顔合わせすることにもなる“紅蓮”の不遜な態度に目くじらを立てるのが
会計の“静火”。双子の姉“水葉”を隷徒として扱う異常性もさることながら、突如彼の
もとに現れて共同生活を送ることになる“水葉”の特異さも目を引く展開がポイントの一つ。

最後の大勝負で“可憐”が味わう僅かな喜びと圧倒的な絶望感。彼女自身が認める立ち位置
を再確認させてくれると共に、妹を完膚なきまでに叩き潰した意外な相手が“紅蓮”を遂に
戦場へと駆り出すことに成功しました。彼が生徒会の面々をどう圧倒するのか、注目です。

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2017年09月05日

『友人キャラは大変ですか?3』

伊達康 先生が贈る名助演ラブコメ。第3巻は“蒼ヶ崎”に持ち掛けられた縁談が剣道道場
の乗っ取りに関わると知り妨害に走る“一郎”を、予想外のサイドストーリーが襲います。
(イラスト:紅緒 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094516968


影から支える友人スタイルを貫き通そうとしては“龍牙”に巻き込まれ、“トウテツ”に
フラグを立てまくられ、と今巻も思い通りにはいかない“一郎”。“龍牙”の本性も次々
バレてまた更なるややこしい関係が築かれたりして、そんな様子が微笑ましくて、面白い。

“蒼ヶ崎”と同じ道場だった“田中”がモブかと思えば今回の彼女に纏わるエピソードに
しっかり食い込んでくるあたり、仕掛けも上々。“魅怨”とのライバル関係も活かしつつ
“蒼ヶ崎”と“朝雄”の進退を賭けた団体戦を、意外な展開を挟みながら進めるのも絶妙。

道場争いの陰に新たな魔神を予感させる結末ですとか、さりげなく“魅怨”が言及してきた
使途が増やせる可能性あたりが気になりつつ、エピローグでまた意味ありげな引きを示す
「彼女」の真意は何なのか。“一郎”を囲う女性陣の動向も含め、次巻も実に楽しみです。

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2017年09月04日

『蓮見律子の推理交響楽 比翼のバルカローレ』

杉井光 先生が贈る新作は、天才音楽家から作詞を依頼されることになった何の由来もない
大学留年生が名門音楽一家に纏わる事件に遭遇しその調査にも巻き込まれる顛末を描きます。
(イラスト:ろこる 先生)

http://taiga.kodansha.co.jp/author/h-sugii.html#link9784062940832


詩情が理解できない、と豪語する音楽家“律子”が映画の主題歌を作るにあたり目を付けた
アフィリエイトブロガーの“理久央”。大学の講座で出会った“美沙”、その弟で“律子”
に作曲の依頼をする“湊人”などとの関わりから何とか作詞の契機を得ようとするが──。

冒頭から先生らしい文章に安堵しつつ、やりたい放題な“律子”、ピアニストとしての夢を
諦めざるを得なかった“美沙”、姉との確執が深い“湊人”。翻弄される“理久央”の言動
を堪能しつつ、彼は作詞できるのか? などと言っていられない事件の発生から話は急展開。

状況証拠から犯人を断定する警察の動きに納得がいかない“律子”が辿り着いた99%の理由。
残り1%を埋める“理久央”の閃きに至るまでに散りばめられた、音楽の歴史と布石の数々。
ピアノに隠された真意に触れた瞬間は深く静かに心動かすものがありました。オススメです。

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2017年09月01日

『うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。 6』

CHIROLU 先生が贈るアットホームファンタジー。ドラマCD付き特装版、コミックス第2巻も
合わせて刊行となる第6巻はようやくただいまを言える結末を迎えつつ、前日譚も収録です。
(イラスト/景 先生 キャラクター原案/トリュフ 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjnovels/lineup/detail/96.html
http://hobbyjapan.co.jp/hjnovels/lineup/detail/95.html
http://ncode.syosetu.com/n5530cf/
http://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_MF00000025010000_68/


“デイル”を「残念勇者」と歯噛みする“フリソス”の複雑な胸中を推し量る描写の数々を
楽しみながら、彼と“ラティナ”のようやく元に戻った・・・というか進展した雰囲気が遂に
ここまで辿り着いたと言わんばかりで感慨深い。心配してくれる周囲の面々も一安心かと。

“フリソス”と“ラティナ”、二人の母となる姫巫女“モヴ”と彼女の魔法学教師を務める
“スマラグディ”との出会いから害意に晒され別離の道を余儀なくされる前日譚が切ない。
“モヴ”の天然ぶりとか微笑ましいのに。だからこそあの邂逅は胸にくるものがあります。

ほた。先生のコミックス2巻も拝読しています。“デイル”の長期不在で寂しい思いをする
“ラティナ”が店の手伝いをして日々成長していく過程が描かれています。思わずニヨニヨ。
巻末SSも彼女の可愛らしさが出ていて、彼が負け惜しみを言うのも致し方ないと思いました。

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