2017年07月21日

『ねじ巻き精霊戦記  天鏡のアルデラミンXII』

宇野朴人 先生が贈るファンタジー戦記。 第12巻は曲者揃いの三国会談に乗り込んできた
“アナライ”の科学を追究する熱意が教会の秘事、更に世界の謎を明らかにしていきます。
(イラスト/竜徹 先生 キャラクター原案/さんば挿 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-893232-5/


“ジャン”と“イクタ”が取っ組み合いの喧嘩を繰り広げる様子は予想通りとはいえ面白い。
ある事情により行動を共にする二人のやりとりも見所で、中でも“ジャン”が“イクタ”に
語った眠らずの原因と、“イクタ”が“ジャン”に突き付けた忠告がまず印象に残ります。

“アナライ”が教皇に、神に抗う中で彼が提唱した「超古代文明論」。そこから導かれる
精霊の秘密、ひいてはこの世界の謎を紐解いていく展開が一文字も見逃せない驚きの連続。
「ねじ巻き精霊」に込められた想いは読んで確かめていただきたい。胸が熱くなります。

天鏡のアルデラミン、その謎を問く過程で垣間見ることができた“ヤトリ”の面影が実に
切ない。科学者が見る夢。叶わぬものと横に置いておかれるのは何とかならないかと淡い
希望を抱きつつ、出された課題に対して帝国、キオカはどう決着をつけるのか注目です。

posted by 秋野ソラ at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル