2017年07月14日

『君に恋をするなんて、ありえないはずだった そして、卒業』

筏田かつら 先生が贈るすれ違いラブストーリー。“恵麻”の不用意な発言を耳にし、再び
距離を置く“靖貴”に恋心は芽生えるのか。不器用すぎる二人のその後の顛末を描きます。
(イラスト:U35 先生)

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“心菜”それ遅いわ・・・と言いたくなるくらいのタイミングで“靖貴”が豹変した理由を
察した“恵麻”。追い打ちのように、彼のことが好きだと告白する“中条”の登場で涙を
流す彼女の後悔と自責の念がひしひしと伝わってきて切ない。それもまた誤解なのですが。

“靖貴”の盗撮冤罪を颯爽と晴らす“木村”の思惑を感じ取りつつも素直になれない彼。
大学受験という人生の岐路で物理的にも分かつ道を選ぶ心情も理解できるが故にこのまま
終わる覚悟もしていたので、あの見開きに繋がる流れは印象的でしたし、救われました。

二人のその後を描く「春休み編」では遠回りした分、たくさん増えた寂しさや愛情を共に
抱えて再会する“靖貴”と“恵麻”の若気の至りが微笑ましく、また羨ましい。なんか、
という言葉に込められた意味の変遷が掴み取れて幸せな気持ちになれる素敵な結末でした。

posted by 秋野ソラ at 00:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル