細音啓 先生が贈る王道ファンタジー。第2巻は魔女と魔人が強大化する星脈噴出泉の出現
に帝国と皇庁が攻防戦を繰り広げる中、“アリス”と“イスカ”が運命に振り回されます。
(イラスト:猫鍋蒼 先生)
【 http://www.kadokawa.co.jp/product/321701000668 】
前巻では度重なる偶然による出会いを演出してきましたが今度はどこへ行ってもすれ違う
“アリス”と“イスカ”。その間にも帝国では“ネームレス”、皇庁ではゾア家の存在が
それぞれ国家として一枚岩ではないことを如実に示してきます。物語に深みが増します。
“イスカ”を意識する“アリス”の言動が可愛らしい。本気で、本心でぶつかれるのが彼
だけとあってフラストレーションがたまるが故に“ネームレス”で憂さ晴らしを図る彼女。
しかし彼女でも楽勝とはいかず、「使徒聖」のすごさを改めて目の当たりにさせられます。
“イスカ”はゾア家の切り札“キッシング”と対戦。厳しいミッションの中で繰り広げる
激戦の果てに差し込まれた横槍が油断と再会と思わぬ事態を招くことに。ジャックポット
の結果として無理を通すと決めた彼らに更なる無理難題が。これまた楽しみな展開です。
2017年07月31日
2017年07月28日
『即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。 3』
藤孝剛志 先生が贈るファンタジー作品。第3巻はクラスメイトとの合流を目指す“夜霧”
たちが思わぬ局面で世界の勢力均衡を崩し、知らぬ間に様々な殺意に晒されていきます。
(イラスト:成瀬ちさと 先生)
【 http://www.es-novel.jp/booktitle/32sokushicheat3.php 】
【 http://ncode.syosetu.com/n5691dd/ 】
【 http://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/160125/blogkey/1770545/ 】
「雑魚敵募集」企画に採用いただきました。まさか挿絵がついているとは予想外ですが。
こういった形で作品に関われた、という貴重な体験をさせていただき御礼申し上げます。
“ヤラ・レッター”がやられた瞬間とか、ウチも挿絵で見てみたいところではあります。
本編としては“夜霧”の能力に気付かない級友たちと、意味深長な発言をする“聖一”
たちを始めとする関係者との反応の格差が印象的で。“リュート”たちの漫才みたいな
やりとりを“シオン”が高みの見物であしらう、その余裕が崩れる瞬間が見てみたい。
今回、冒頭からダークホースとして登場する“綾香”。その出自から始まり発揮する力
に圧倒されるばかり。級友への復讐も厭わない強い意思は“夜霧”とどう向き合うのか。
巻末の番外編でも彼をとりまく環境も見えてきただけに続刊で見せてほしいところです。
たちが思わぬ局面で世界の勢力均衡を崩し、知らぬ間に様々な殺意に晒されていきます。
(イラスト:成瀬ちさと 先生)
【 http://www.es-novel.jp/booktitle/32sokushicheat3.php 】
【 http://ncode.syosetu.com/n5691dd/ 】
【 http://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/160125/blogkey/1770545/ 】
「雑魚敵募集」企画に採用いただきました。まさか挿絵がついているとは予想外ですが。
こういった形で作品に関われた、という貴重な体験をさせていただき御礼申し上げます。
“ヤラ・レッター”がやられた瞬間とか、ウチも挿絵で見てみたいところではあります。
本編としては“夜霧”の能力に気付かない級友たちと、意味深長な発言をする“聖一”
たちを始めとする関係者との反応の格差が印象的で。“リュート”たちの漫才みたいな
やりとりを“シオン”が高みの見物であしらう、その余裕が崩れる瞬間が見てみたい。
今回、冒頭からダークホースとして登場する“綾香”。その出自から始まり発揮する力
に圧倒されるばかり。級友への復讐も厭わない強い意思は“夜霧”とどう向き合うのか。
巻末の番外編でも彼をとりまく環境も見えてきただけに続刊で見せてほしいところです。
2017年07月27日
『ミス・アンダーソンの安穏なる日々 小さな魔族の騎士執事』
世津路章 先生の「小説家になろう」投稿作品が書籍化。魔族殺しの名で恐れられる人間の
女傭兵を倒すべく送り込まれた少年羊執事が呆気なく捕まった後の難儀な日々を描きます。
(イラスト/フカヒレ 先生)
【 http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-893215-8/ 】
【 http://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/413700/blogkey/1717571/ 】
「アンナ=L・アンダーソンを抹殺せよ」ご主人様に命令された“アーティ”は少年の姿
をしながらも耳に子羊の角をもつ魔族の騎士執事。“アンダーソン”の家に早速潜入した
彼はその惨状、汚部屋ならぬ汚宅ぶりを見て、執事として掃除心に火をつけてしまう──。
おねショタ成分が「これでもか!」と摂取できる本作。“アーティ”があまりにも弱くて
歯牙にもかけない“アンダーソン”が彼を人形のようにあしらう言動と、それを悔しがる
彼の様子が微笑ましいし、何より可愛らしい。フカヒレ 先生の挿絵がそれを後押しします。
話としては共同生活をすることになった“アーティ”が街に理解者を増やしつつ彼なりに
「“アンダーソン”を殺す」とはどういうことかを模索する展開が見所。加えて、世界を
揺るがす陰謀に人知れず対峙することになる二人の今後が気になる、オススメの作品です。
女傭兵を倒すべく送り込まれた少年羊執事が呆気なく捕まった後の難儀な日々を描きます。
(イラスト/フカヒレ 先生)
【 http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-893215-8/ 】
【 http://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/413700/blogkey/1717571/ 】
「アンナ=L・アンダーソンを抹殺せよ」ご主人様に命令された“アーティ”は少年の姿
をしながらも耳に子羊の角をもつ魔族の騎士執事。“アンダーソン”の家に早速潜入した
彼はその惨状、汚部屋ならぬ汚宅ぶりを見て、執事として掃除心に火をつけてしまう──。
おねショタ成分が「これでもか!」と摂取できる本作。“アーティ”があまりにも弱くて
歯牙にもかけない“アンダーソン”が彼を人形のようにあしらう言動と、それを悔しがる
彼の様子が微笑ましいし、何より可愛らしい。フカヒレ 先生の挿絵がそれを後押しします。
話としては共同生活をすることになった“アーティ”が街に理解者を増やしつつ彼なりに
「“アンダーソン”を殺す」とはどういうことかを模索する展開が見所。加えて、世界を
揺るがす陰謀に人知れず対峙することになる二人の今後が気になる、オススメの作品です。
2017年07月26日
『異世界コンサル株式会社』
ダイスケ 先生の「小説家になろう」投稿作『冒険者パーティーの経営を支援します!!』
が書籍化。冒険者と読者にビジネスハウツーを提供し出世していく壮年を描く異色作です。
(イラスト/弘司 先生)
【 http://www.gentosha.co.jp/book/b10964.html 】
【 http://ncode.syosetu.com/n0579dc/ 】
依頼中に負った膝の怪我がもとで冒険者仲間から戦力外通告を受けた転生者の“ケンジ”。
転生前に生業としていたコンサルタントのノウハウを活かし冒険者向けの経営相談を始めた
彼は金がたまらないと嘯く知り合いの“サラ”の悩みに応えるべく様々な指南を始める──。
歩くのが商売の冒険者。それを防ぐことが出来れば冒険者はもっと活躍できる、儲けられる
と「予防」に尽力する過程で個人や法人、規模に合わせて利益を出す責務に求められる知識
が自然と理解できる構成になっている点が秀逸。小説としてもビジネス書としても高水準。
利権を狙う者たちに、時に知識で、時に武力で対抗していく様子は現実世界とは少し趣を
変えたやり口でいかにもファンタジーらしく、面白い。個人事業主にも労働者の皆さまにも
有益な話が含まれており一読する価値はあるかと。“サラ”の想いが通じることを祈ります。
が書籍化。冒険者と読者にビジネスハウツーを提供し出世していく壮年を描く異色作です。
(イラスト/弘司 先生)
【 http://www.gentosha.co.jp/book/b10964.html 】
【 http://ncode.syosetu.com/n0579dc/ 】
依頼中に負った膝の怪我がもとで冒険者仲間から戦力外通告を受けた転生者の“ケンジ”。
転生前に生業としていたコンサルタントのノウハウを活かし冒険者向けの経営相談を始めた
彼は金がたまらないと嘯く知り合いの“サラ”の悩みに応えるべく様々な指南を始める──。
歩くのが商売の冒険者。それを防ぐことが出来れば冒険者はもっと活躍できる、儲けられる
と「予防」に尽力する過程で個人や法人、規模に合わせて利益を出す責務に求められる知識
が自然と理解できる構成になっている点が秀逸。小説としてもビジネス書としても高水準。
利権を狙う者たちに、時に知識で、時に武力で対抗していく様子は現実世界とは少し趣を
変えたやり口でいかにもファンタジーらしく、面白い。個人事業主にも労働者の皆さまにも
有益な話が含まれており一読する価値はあるかと。“サラ”の想いが通じることを祈ります。
2017年07月25日
『GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン ガールズトーク 縁と花』
川上稔 先生が贈る戦国学園ファンタジー。物語の隙間を埋めるガールズトークの第3巻は
アルマダ海戦後にIZUMOへ向かった武蔵を襲う、“メアリ”に纏わる騒動の顛末を描きます。
(イラスト/さとやす 先生(TENKY))
【 http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-893237-0/ 】
武蔵のIZUMO着港を差し止めて、極東を縛るための法律「武家諸法度」の歴史再現を図る
“ウルバヌス8世”にして“以心・崇伝”の襲名者が登場。性急に動こうとする情勢を
“正純”がどう食い止めるか。相手の真意に気付けるか、が話のポイントとなります。
鍵となるのが武蔵に合流したての“メアリ”。“点蔵”とのアツアツぶりが何度となく
炸裂する中、“マルガ”たちの創作活動に熱が入ったり、“トーリ”や“ホライゾン”
が奇行に走ったり、と武蔵内のバカ騒ぎが存分に堪能できるのは本当に楽しいもので。
「武家諸法度」の十三箇条をどう解釈するか。そこに込められた願いや思いを超えていく
“正純”の説明の説得力。そして“以心・崇伝”が隠していた事実。すべてを受け止めて
締めくくる“メアリ”の一言が破壊力抜群で“点蔵”しっかりしろと言わざるを得ません。
アルマダ海戦後にIZUMOへ向かった武蔵を襲う、“メアリ”に纏わる騒動の顛末を描きます。
(イラスト/さとやす 先生(TENKY))
【 http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-893237-0/ 】
武蔵のIZUMO着港を差し止めて、極東を縛るための法律「武家諸法度」の歴史再現を図る
“ウルバヌス8世”にして“以心・崇伝”の襲名者が登場。性急に動こうとする情勢を
“正純”がどう食い止めるか。相手の真意に気付けるか、が話のポイントとなります。
鍵となるのが武蔵に合流したての“メアリ”。“点蔵”とのアツアツぶりが何度となく
炸裂する中、“マルガ”たちの創作活動に熱が入ったり、“トーリ”や“ホライゾン”
が奇行に走ったり、と武蔵内のバカ騒ぎが存分に堪能できるのは本当に楽しいもので。
「武家諸法度」の十三箇条をどう解釈するか。そこに込められた願いや思いを超えていく
“正純”の説明の説得力。そして“以心・崇伝”が隠していた事実。すべてを受け止めて
締めくくる“メアリ”の一言が破壊力抜群で“点蔵”しっかりしろと言わざるを得ません。