2017年06月26日

『エロマンガ先生(9) 紗霧の新婚生活』

伏見つかさ 先生が贈る新たなる兄妹ラブコメディ。第9巻は想いを通わせた“マサムネ”と
“紗霧”に対して対抗意識を新たにする者たち、そして秘密を明かす者の機微を描きます。
(イラスト/かんざきひろ 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-892950-9/


冒頭のやりとりを見て「ようやくここまで来たか」と感慨深いものが。新婚さんみたいな
ことをしたいとか初々しくてこそばゆい。“エルフ”や“ムラマサ”との関係を清算する
と意気込んだはいいものの色々と返り討ちに遭う“紗霧”は前途多難な感じがしました。

小学生の“綾”を前に“草薙”が正座させられるあの場面。LINEのメッセージを誤射する
証拠画像のデザインとか、彼女の繊細な心の機微をライトノベルで表現したやりとりとか
遊び心満載で面白い試みでした。とりあえず彼が責任を取ってくれたので何よりでした。

二人の仲を認められない、という“京香”の複雑な思い。その裏にある感情は“マサムネ”
や“紗霧”も同様に抱いていたもの。彼女が態度で、彼が言葉にしてそれを示したことで
より絆が深まったと感じられる印象深い場面で、エピローグで胸のつかえも取れました。

posted by 秋野ソラ at 00:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル