2017年05月29日

『暴血覚醒《ブライト・ブラッド》』

中村ヒロ 先生の「第8回GA文庫大賞・奨励賞」受賞作。血を使う魔法を学ぶ学園で奴隷の
ような扱いを受ける弱き男子学生たちが反抗戦を仕掛けていく青春学園異能バトルです。
(イラスト:加藤いつわ 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797391787.html


元女子高である私立赤百合学園に入学し、あふれる期待と下心を胸に門をくぐる“弥彦”。
そこへ女子代表の美少女“藤堂”らが交流の一環として持ち掛けてきた「血戦」の賭けに
のって、負けた彼らが目にしたのは、奴隷として彼らを蔑む冷血少女の一面だった──。

ものの見事にハメられた“弥彦”たちの知れば知るほど力量の差があることに愕然とする
展開を転入生の少女“灯花”が崩してくれるか・・・と思えば彼女もある問題を抱えていて
頭を悩ませます。ここで血魔法がもつ特性と“弥彦”も知らない彼の秘密が鍵を握る訳で。

徹頭徹尾、悪役たる“藤堂”たちに反抗しきれるのか、手に汗握る熱い展開がまさに見所。
幼なじみの“睦紀”が報われてほしいな、とも思いますが話の流れとして致し方ないかと。
よく纏まっている上に余韻でも魅せてくれますし、お薦めできる新人賞作品だと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル