湘南台駅近くにある「BOOKプラザ文華堂」にお邪魔してきました。ブックマネージャーの
藍原さんにお忙しい中にも関わらずスタッフルームでお話もさせていただいて貴重な体験
をしてきました。ちょっと思う所がありましたので、記事にまとめておきたいと思います。
【 http://book-bunkado.com/ 】
ラノベの棚で歯抜けが少ないな、と初見で感じました。シリーズが揃っているほうが手に
取りたいと思いますので好感触です。その分、棚に置ける作品も限られてくる訳ですが、
この辺りは取捨選択というか、究極の選択に至る部類の悩みなのでむずかしいところです。
ラノベの棚の横に四六判やB6判の、いわゆる「新文芸」の作品も幅広く押さえているので
ありがたい。「ホワイトブックス」まで確保しているのは郊外店として見ても珍しい部類
ではないでしょうか。藤沢まで行かなくてもある程度のものは手に入ると言えるでしょう。
非ラノベにあたる「メディアワークス文庫」などは一般文芸の棚に紛れ込んでしまう形に
なるため、こちらは「探すぞ」という事前の備えが必要になると思います。確保するなら
面陳されているうちに。アマラ先生の文庫落ちした「猫と竜」とか目立つほどありました。
その後、藤沢にある「ジュンク堂」と「有隣堂」にも足を運んだのですが、ライトノベル
と新文芸は別の階にあったり、フロアが全然違う所へ分かれてしまっていたり、と大型店
だからといって理解されているものではないのだな、という一面を垣間見てしまいました。
藍原さんも頭を悩ませていましたが、新興レーベルの本をライトノベルの棚の近くに置く
べきか否か。例えば「富士見L文庫」などはラノベの棚の近くに置いた方が読者の親和性が
強いのではないかと私は考えています。両方に書いている作家さんも確かにいる訳ですし。
もちろん異論、別論はあると思います。書店の面積が、とか棚数の誓約が、とか。そこは
むしろ書店員さんが普段来られる利用者のニーズを捉えて仕掛けていくべき点もあるはず
ですので。まさに腕の見せ所。愛のある棚が見られるとユーザとしても嬉しく思えます。
「BOOKプラザ文華堂」さんは本を並べるだけではなくて、拡販素材も所々使っていますし
作家さんからのサイン色紙のような素材も並べてアピールもされているので十分に力は
入れてくださっていると感じました。忙しくて手製POPが作れないのが悩みのようですが。
これは会話の中でも事例として挙げましたが、「Twitter」で推しの本とそのコメントを
募ってPOPにするというやり方もありますよ、と。今や月に100冊単位で刊行される作品を
すべて網羅するのは土台無理な話なので、協力できる場面があるならしていきたいもの。
小売りの最前線に立つ書店員さんも、ユーザとしての読み手も、そして本を提供し続ける
出版社側も、何か協力し合って共に利へつながるといいですね。そんな話もさせてもらい
ました。一介のラノベ読みが何を語っているんだ、という話ですけど。まぁそんな感じで。
あらためて時間を割いていただいた藍原さんに御礼を。将来の夢として語っていただいた
「いつか、BOOKプラザ文華堂でサイン会を開催してみたい」という願望が叶うことを祈念
しつつ、地域一番店となるべく頑張る藍原さんを遠方から応援して本文を締め括ります。