2017年05月04日

『豚公爵に転生したから、今度は君に好きと言いたい2』

合田拍子 先生が贈る異世界転生ファンタジー。第2巻は王室から守護騎士選定試験の参加
要請を受けた“スロウ”が“アリシア”と共に向かう先でいわくつきの人物に出会います。
(イラスト:nauribon 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/product/321611000764


盗賊団の問題を解決するのが試験内容。それに前のめりな“アリシア”があぶなかっしい
から同行する、という決意を隠して同道する“スロウ”。そんな彼の思いも知らず、一人
言動に振り回される彼女の様子が若気の至り感だらけでもどかしいやら、いじらしいやら。

その試験に関わるイケメンの王室騎士“セピス”が、アニメの中でとてつもない裏切りを
見せると知っている“スロウ”の警戒感たるや。“セピス”の過去も含めて止められない
流れか、という状況をある人物との出会いが原作を変えるきっかけを生む形になります。

この契機がいい意味で予想外の方向に物語を動かしてくれたな、という印象。口絵への
繋がりも「そういうことか」と思い知らされます。王室と公爵家の因縁も少なからず関係
してくる物語がラストで一気に影響力をもたらしそうで、どう続くのか気になる所です。

posted by 秋野ソラ at 00:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年05月03日

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア8』

大森藤ノ 先生の大人気シリーズ「ダンまち」のスピンオフ作品。第8巻は“ベート”の
一匹狼ぶりに嫌悪感を抱く「ロキ・ファミリア」の面々が、その理由に驚かされます。
(イラスト:はいむらきよたか 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797392340.html


永遠の別離を迎えてしまった“リーネ”に対しても「雑魚」だの何だのと罵倒してくる
“ベート”に“ティオナ”たちが怒りをあらわにするのも分かる、というもの。ただし
“アイズ”に誤解されてヘコむあたり裏があるのは察しが付くが序盤ではまだ不明瞭。

“ロキ”たちから暫しの暇を与えられた“ベート”が、アマゾネス“レナ”から猛烈な
アプローチを受けてから少しは変わるか、と思えばまだ全容は明かされず。死神の眷属
を突き止めようとする“ティオナ”たちがイチャつく二人を見て怒るのも無理はなく。

今回も「不治の呪い」に苦しめられる絶体絶命の局面で遂に“ベート”の誤解が解ける
展開と、あとがきで言及された北村編集長によって救われた命の顛末に胸をなでおろす
思いでした。ここのところ殺伐とした雰囲気が続いていたので本当に有難かったです。

posted by 秋野ソラ at 00:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年05月02日

『レーゼンシア帝国繁栄紀 〜通りすがりの賢帝〜』

『うちの居候が世界を掌握している!』の 七条剛 先生が贈る新作は国家掌握ファンタジー。
苦学生がアルバイト先で皇帝になる!? さらに婚約者たちも押し掛け、てんてこ舞いです。
(イラスト:ゆきさん 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797391749.html


貧しい村育ちの“シュウ”は“老師”と呼ぶ爺さんに学問の大切さを教わり、託された夢を
果たすべく若くして上級学校で準教官となる。先生と呼ばれる身となったはずの彼が何故か
皇帝として身柄を確保される羽目に遭う。あの魔女のような少女と出会ったがために──。

アルバイトの募集要項に書かれた謎を解いたら皇帝になってしまった“シュウ”が、お飾り
ではない意外な機知を発揮する展開に惹かれました。“ファム”や“リレア”との世継ぎを
求められる立場に置かれてしまったことを、“シルフィ”が知る由もない話運びも面白い。

とは言え、やはり鍵を握るのは“ユーリス”。“シュウ”に身代わりをさせた理由は分かる
ものの、彼でないとダメな要因ですとか、まだまだ本心が見えてこないのが気になります。
ゆきさん 先生の挿絵も作風に合っている感じですし、新シリーズも楽しめそうな予感です。

posted by 秋野ソラ at 09:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年05月01日

『ヒーローお兄ちゃんとラスボス妹 抜剣!セイケンザー』

約1年ぶりに「GA文庫」から 逢空万太 先生が贈る新作は地域密着型ヒーローコメディ。
悪の大首領となった妹からなぜかヒーローとなる力を与えられた兄が戦いに臨む物語です。
(イラスト:児玉酉 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797390735.html


謎の西洋剣が台座ごと発掘された街で双子の兄妹“奏斗”と“湊”はそれを引き抜いて
しまう。やがて彼女を王と呼ぶ騎士団が現れ、おもむろに「世界征服がしたい」と宣言。
止めようとする彼に妹はあるガジェットを渡し、「使い方は分かるはず」と言うが──。

悪の組織を立ち上げたかと思えば兄にはそれと戦うように願う、矛盾した“湊”の言動。
その原動力が色々な意味で話の鍵になる部分を軸に、細かくちりばめられたネタや伏線の
数々を見て 逢空万太 先生らしい作品が帰ってきた、と手放しに喜べる読了感が実に良い。

なんでヒーローと敵が仲良くなっているのか、とか気にしてはいけません。この不条理に
あふれた人間関係こそ、この物語を楽しむ要素の一つなのです。男の子がかわいく描ける
児玉 先生との相性も絶妙ですし、続刊が楽しみなシリーズの登場を心より祝う次第です。

posted by 秋野ソラ at 08:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル