北山結莉 先生が贈る異世界転生譚。第7巻は互いに良好な関係を築きたい“リーゼロッテ”
と“リオ”を内から外から揺さぶる存在、そして彼の宿敵と遂に相見えることになります。
(イラスト/Riv 先生)
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“リオ”のことに気づいた“クロエ”と、気づいたと思われる“フローラ”との距離感が
絶妙なもどかしさ。それが話の展開にも絡んでくるので、また上手い。彼の真摯で真摯な
対応を見た“リーゼロッテ”や侍女たちからの好感度もうなぎ登りで羨ましい限りです。
その一方で、相変わらず“弘明”は口だけで“リーゼロッテ”の思惑も読めず、やきもき
させられますし、“ユグノー”公爵に至っては血縁の恵まれなさは同情せずにいられない。
しかも与えた猶予が思いも寄らぬ窮地を呼び込むことになる、まさに泣きっ面に蜂状態。
アマンドへの逗留が裏目に出たと見るか、怪我の功名と見るか。“リオ”の厳しい一面を
目にすることになる場面と、それを受け止めるそれぞれ立場の反応が今巻最大の見せ場。
“美春”側にもしっかりフォローが入っていて、それが物語にどう左右するか注目です。