犬村小六 先生が贈る、恋と会戦の物語。第2巻は“ファニア”のもとを追われた“ルカ”
が旧友“ジェミニ”との再開を果たし、運命のいたずらに翻弄されていく顛末を描きます。
(イラスト:岩崎美奈子 先生)
【 http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094516579 】
“ミズキ”と名残惜しい別れをした“ルカ”が“アステル”の思わぬ特技で路銀をしのぐ
ことができた・・・と思いきや、それが元である貴族に目を付けられる、というついて無さ。
匿ってくれた街で目の当たりにする貴族と民衆の軋轢が、切なすぎる宿命を予感させます。
若旦那こと“ジェミニ”、彼こそ“ルカ”に知識を養う機会を与えた人物であり“ルカ”に
ある夢を与えられた未来の英雄の一人という運命のいたずらぶり。その逸話に心踊らされる
のと対称的に、“ファニア”の置かれる厳しい立場には心痛い思いを感じざるを得ません。
担ぎ上げられた“ルカ”と対峙せざるを得ない“ファニア”。心が通じる二人だからこそ
導き出せた結論、そして次代を見据えて決めた覚悟。もうこの展開には期待しかないです。
“アステル”が見せる想いの変化や残された時間も気になりますし次巻も待ち遠しい限り。
2017年01月31日
2017年01月30日
『弱キャラ友崎くん Lv.3』
屋久ユウキ 先生が贈る人生攻略ラブコメ。第3巻は夏休みを迎えても課題の提示に余念の
ない“日南”に食らいつく“友崎”に“菊池”との交際という大きな目標が課せられます。
(イラスト:フライ 先生)
【 http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094516555 】
“優鈴”と“中村”をカップルにするための合宿に誘い込む傍ら、“菊池”への連絡先を
提供したり、資金と経験値稼ぎに“水沢”のいるバイト先をそれとなく紹介したり、と
“友崎”の成長を促すことに隙が無い“日南”に、相変わらず敬意と驚きが隠せません。
課題を通じて更なる成長を見せる“友崎”に、“菊池”も予想以上の好印象を持っていた
ことでこれは彼女にできるのも時間の問題か、と思いきや彼女が感じたある違和感の正体
「本当にやりたかったこと」に気付き選んだ彼のルートがもったいなさを感じさせます。
合宿の中で見えた“水沢”の本気、見えなかった“日南”の本音。「人生」というゲーム
についていま一度、“友崎”なりの見解を示したことで彼女が「nanashi」と「NO NAME」
の関係を現実でも築く第一歩となった場面と見開きの挿絵が印象的で、次巻にも期待です。
ない“日南”に食らいつく“友崎”に“菊池”との交際という大きな目標が課せられます。
(イラスト:フライ 先生)
【 http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094516555 】
“優鈴”と“中村”をカップルにするための合宿に誘い込む傍ら、“菊池”への連絡先を
提供したり、資金と経験値稼ぎに“水沢”のいるバイト先をそれとなく紹介したり、と
“友崎”の成長を促すことに隙が無い“日南”に、相変わらず敬意と驚きが隠せません。
課題を通じて更なる成長を見せる“友崎”に、“菊池”も予想以上の好印象を持っていた
ことでこれは彼女にできるのも時間の問題か、と思いきや彼女が感じたある違和感の正体
「本当にやりたかったこと」に気付き選んだ彼のルートがもったいなさを感じさせます。
合宿の中で見えた“水沢”の本気、見えなかった“日南”の本音。「人生」というゲーム
についていま一度、“友崎”なりの見解を示したことで彼女が「nanashi」と「NO NAME」
の関係を現実でも築く第一歩となった場面と見開きの挿絵が印象的で、次巻にも期待です。
2017年01月27日
『信長の妹が俺の嫁 2 戦国時代に架ける心と明日』
発売前に重版するという異例の人気ぶりを見せる 井の中の井守 先生の歴史ファンタジー。
第2巻は富国強兵の策を巡らせる“長政”が“竹中半兵衛”獲得に向けて意欲を見せます。
(イラスト:山田の性活が第一 先生)
【 http://nox-novels.jp/bibliography/20161125-2/ 】
【 http://novel18.syosetu.com/n4165cv/ 】
前巻からのまとめ読み、ということで試験勉強以上に歴史を勉強した“長政”が召喚された
戦国時代で優位を・・・と思いきや史実とは異なる時間軸。手探りながら知識や経験を総動員
して、やがては覚悟と言動でもって大名としての器を示していくのが興味深く面白い物語。
そして話を一つ一つ進めていく間に開拓を広げる絶世の美女“市姫”との絡みがまた実に
羨ましい場面の数々。自分好みに躾けていくつもりが、いつの間にか依存症めいた状態に
まで陥る“長政”に「どんだけやらかしてんだ」と声を大にして突っ込んであげたい次第。
2巻では命を賭した“彦兵衛”の妹を救い情に厚い所を覗かせ、“半兵衛”が抱える悲壮さ
の理由を垣間見る場面が印象的。“半兵衛”の身も心も救えるのか、そして謀略に嵌まる
浅井家を守ることが出来るのか。あの方の登場と共に盛り上がりを見せる引きに注目です。
第2巻は富国強兵の策を巡らせる“長政”が“竹中半兵衛”獲得に向けて意欲を見せます。
(イラスト:山田の性活が第一 先生)
【 http://nox-novels.jp/bibliography/20161125-2/ 】
【 http://novel18.syosetu.com/n4165cv/ 】
前巻からのまとめ読み、ということで試験勉強以上に歴史を勉強した“長政”が召喚された
戦国時代で優位を・・・と思いきや史実とは異なる時間軸。手探りながら知識や経験を総動員
して、やがては覚悟と言動でもって大名としての器を示していくのが興味深く面白い物語。
そして話を一つ一つ進めていく間に開拓を広げる絶世の美女“市姫”との絡みがまた実に
羨ましい場面の数々。自分好みに躾けていくつもりが、いつの間にか依存症めいた状態に
まで陥る“長政”に「どんだけやらかしてんだ」と声を大にして突っ込んであげたい次第。
2巻では命を賭した“彦兵衛”の妹を救い情に厚い所を覗かせ、“半兵衛”が抱える悲壮さ
の理由を垣間見る場面が印象的。“半兵衛”の身も心も救えるのか、そして謀略に嵌まる
浅井家を守ることが出来るのか。あの方の登場と共に盛り上がりを見せる引きに注目です。
2017年01月26日
『タイムカプセル浪漫紀行』
松山剛 先生が「メディアワークス文庫」から贈る新作は、考古学者としての夢をあきらめ
かける青年に、死んだはずの幼馴染の少女が一筋の希望をもたらす感動ストーリーです。
(イラスト/ 肋兵器 先生)
【 http://mwbunko.com/978-4-04-892614-0/ 】
考古学者になる夢を後押ししてくれた“明日香”は幼い頃に他界し、目標として追い続けた
父は遺跡ねつ造事件の容疑を晴らす間もなく人生の幕を下ろし、生きる熱量すら失いかけた
“英一”の前にあの頃のままの少女が現れ、こう告げる。「久しぶりだね、英ちゃん」──。
あの日の約束、タイムカプセル探しをするために長らく離れていた地元の街に“明日香”と
帰ることになった“英一”が、親の件もあり引け目を感じていた親友たちにも受け入れられ
救われる思いを感じる中、彼らに違和感なく迎えられる彼女の存在に益々、謎が深まります。
探し物を続ける中で思い出していく記憶、そしてタイムカプセル探しに込められた想いに
気付かされたときの切なさたるや。肋兵器 先生のイラストも“明日香”の願いをしっかり
反映していて流石でした。再び夢を追う力を得た“英一”の未来をぜひ、見届けて下さい。
かける青年に、死んだはずの幼馴染の少女が一筋の希望をもたらす感動ストーリーです。
(イラスト/ 肋兵器 先生)
【 http://mwbunko.com/978-4-04-892614-0/ 】
考古学者になる夢を後押ししてくれた“明日香”は幼い頃に他界し、目標として追い続けた
父は遺跡ねつ造事件の容疑を晴らす間もなく人生の幕を下ろし、生きる熱量すら失いかけた
“英一”の前にあの頃のままの少女が現れ、こう告げる。「久しぶりだね、英ちゃん」──。
あの日の約束、タイムカプセル探しをするために長らく離れていた地元の街に“明日香”と
帰ることになった“英一”が、親の件もあり引け目を感じていた親友たちにも受け入れられ
救われる思いを感じる中、彼らに違和感なく迎えられる彼女の存在に益々、謎が深まります。
探し物を続ける中で思い出していく記憶、そしてタイムカプセル探しに込められた想いに
気付かされたときの切なさたるや。肋兵器 先生のイラストも“明日香”の願いをしっかり
反映していて流石でした。再び夢を追う力を得た“英一”の未来をぜひ、見届けて下さい。
2017年01月25日
『勇者のセガレ』
『はたらく魔王さま!』の作者 和ヶ原聡司 先生とイラストの 029 先生、2人コンビで
新たに贈る庶民派ファンタジー。父親が勇者だと突然知らされた息子の苦悩を描きます。
(イラスト/029 先生)
【 http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-892615-7/ 】
合唱が好きで入った高校の合唱部が部員不足を理由に休部。部長就任後に迎える厳しい現実
を前に気持ちを持て余す“康雄”は帰宅部として日々を過ごす。その彼にある日、父は覚悟
を決めた顔でこう告げた。「父さんな、異世界に行って、勇者になろうと思うんだ」──。
異世界からやってきた“ディアナ”が、再び救国の勇者“ヒデオ”を召喚したいと申し出て
から次々と明らかになる両親の秘密、そして現実世界でも「敵」となる存在に“康雄”や妹
“和香”も含め命を脅かされる事態に思わず怒りをぶつける息子としての立場に思わず同情。
やがて、警護してくれる“ディアナ”でも敵わない強敵が現れたその時、“康雄”はどんな
選択肢を選ぶのか。悩みぬいた結論が興味深い。“和香”の反応、というか“ディアナ”に
対する宣言が意外でした。勇者のセガレとして責務を全うできるのか、頑張りに注目です。
新たに贈る庶民派ファンタジー。父親が勇者だと突然知らされた息子の苦悩を描きます。
(イラスト/029 先生)
【 http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-892615-7/ 】
合唱が好きで入った高校の合唱部が部員不足を理由に休部。部長就任後に迎える厳しい現実
を前に気持ちを持て余す“康雄”は帰宅部として日々を過ごす。その彼にある日、父は覚悟
を決めた顔でこう告げた。「父さんな、異世界に行って、勇者になろうと思うんだ」──。
異世界からやってきた“ディアナ”が、再び救国の勇者“ヒデオ”を召喚したいと申し出て
から次々と明らかになる両親の秘密、そして現実世界でも「敵」となる存在に“康雄”や妹
“和香”も含め命を脅かされる事態に思わず怒りをぶつける息子としての立場に思わず同情。
やがて、警護してくれる“ディアナ”でも敵わない強敵が現れたその時、“康雄”はどんな
選択肢を選ぶのか。悩みぬいた結論が興味深い。“和香”の反応、というか“ディアナ”に
対する宣言が意外でした。勇者のセガレとして責務を全うできるのか、頑張りに注目です。