みかみてれん 先生が「カクヨム」にて発表していた作品が書籍化。現代世界と異世界とを
行き来できる青年が、出会った少女の特殊な事情を知り彼女を、そして世界を救う物語です。
(イラスト:森倉円 先生)
【 http://sneakerbunko.jp/bookdetails/?pcd=321608000494 】
15歳で現世から異世界に転生し、魔法学校で14歳にして稀代の天才と称される“リルネ”。
彼女のステータスを視た“ジン”は3日後に迫る死の宣告に気付き、その運命を断ち切る
ために協力を申し出る。彼女にとっては願ってもない話なのだが、状況は実に非情で──。
“リルネ”が15歳になる時を迎えられるのか。固有スキルを持つ“スターシア”を仲間に
したり、と手を尽くしてもなお迫る脅威と猛威に蹂躙されていく絶望感がハンパじゃない。
鍵を握る「エンディングトリガー」がその運命をどう揺るがすか、それがまず見所の一つ。
精神的な成長を見せる“リルネ”。意外な一面を魅せる“スターシア”。二人の旅に従う
“ジン”が次に何を為すのか・・・という流れであの引き。アレがやりたかったんですか先生
と思わず苦笑い。森倉 先生の絵力も尋常じゃなく目が離せないシリーズを予感させます。
2016年12月16日
2016年12月15日
『造られしイノチとキレイなセカイ2』
緋月薙 先生が贈るスローライフ・ストーリー。第2巻は“アリア”たちを迎え、家族同然
の日々を過ごす“カリアス”と“フィアナ”に思いも寄らぬ新たな「家族」が登場します。
(イラスト/ふーみ 先生)
【 http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/697.html 】
お茶目な面を見せる“ハールート”と“レミリア”との会談に、何やら不穏な世界情勢を
垣間見つつ“カリアス”たちのダダ甘い親子関係を楽しませていただいております。彼も
男としての、というか男の子としての矜持を保とうとしているのが分かって何よりです。
そんな様子を見た“アリア”が幼いながらに下した決断。強くなること、そしてその覚悟
について身をもって示した“カリアス”と“フィアナ”のやりとりが、信頼関係の厚さを
より一層感じさせてくれました、何より格好良かった。けれど進展は緩やか(苦笑)。
“カリアス”たちの冒険に同行する“リリー”が今回美味しいところを度々持っていって
いるのが印象に残ります。幼体の竜“ウィル”を迎え入れて、ますます 緋月 先生らしい
作品として突き進んでいくこの物語。散見される謎がどう明らかになるのか楽しみです。
の日々を過ごす“カリアス”と“フィアナ”に思いも寄らぬ新たな「家族」が登場します。
(イラスト/ふーみ 先生)
【 http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/697.html 】
お茶目な面を見せる“ハールート”と“レミリア”との会談に、何やら不穏な世界情勢を
垣間見つつ“カリアス”たちのダダ甘い親子関係を楽しませていただいております。彼も
男としての、というか男の子としての矜持を保とうとしているのが分かって何よりです。
そんな様子を見た“アリア”が幼いながらに下した決断。強くなること、そしてその覚悟
について身をもって示した“カリアス”と“フィアナ”のやりとりが、信頼関係の厚さを
より一層感じさせてくれました、何より格好良かった。けれど進展は緩やか(苦笑)。
“カリアス”たちの冒険に同行する“リリー”が今回美味しいところを度々持っていって
いるのが印象に残ります。幼体の竜“ウィル”を迎え入れて、ますます 緋月 先生らしい
作品として突き進んでいくこの物語。散見される謎がどう明らかになるのか楽しみです。
2016年12月14日
『薬屋のひとりごと6』
花街育ちの少女が毒見役として宮廷内で難事件を解決していく様子を描く、日向夏 先生の
シリーズ第6巻。“壬氏”に求婚された“猫猫”が状況の変化と立場に揺れる様を描きます。
(イラスト:しのとうこ 先生)
【 http://herobunko.com/books/hero14/5568/ 】
のっけからBL展開っぽい口絵と展開で混乱させてくれる“壬氏”。しらばっくれる“猫猫”
も知っていての所業ということで苦笑い。というか今回は女性の秘密に触れる機会が多く
しかも堂々とやらかしてくれる潔さに目を惹きます。事態は深刻さを増してはおりますが。
その的となるのが“里樹”。今回「これでもか!」と言わんばかりに不幸な目に遭い続ける
彼女を見ているのが心苦しくなるくらいで。次々に起こる事件を“猫猫”が解決へと導く
から済むものの綱渡り状態の連続で肝が冷えます。陰に潜み暗躍する「彼女」の存在も。
密かに注目なのが“馬閃”の言動。最後は上手く拾ってくれました。あと“趙迂”の助言
などから“猫猫”の弱点を掴み、ドヤ顔を見せる“壬氏”の駆け引きが印象に残ります。
しの 先生の挿絵がこれまた絶妙。安直には結ばれない二人の今後の行方が気になります。
シリーズ第6巻。“壬氏”に求婚された“猫猫”が状況の変化と立場に揺れる様を描きます。
(イラスト:しのとうこ 先生)
【 http://herobunko.com/books/hero14/5568/ 】
のっけからBL展開っぽい口絵と展開で混乱させてくれる“壬氏”。しらばっくれる“猫猫”
も知っていての所業ということで苦笑い。というか今回は女性の秘密に触れる機会が多く
しかも堂々とやらかしてくれる潔さに目を惹きます。事態は深刻さを増してはおりますが。
その的となるのが“里樹”。今回「これでもか!」と言わんばかりに不幸な目に遭い続ける
彼女を見ているのが心苦しくなるくらいで。次々に起こる事件を“猫猫”が解決へと導く
から済むものの綱渡り状態の連続で肝が冷えます。陰に潜み暗躍する「彼女」の存在も。
密かに注目なのが“馬閃”の言動。最後は上手く拾ってくれました。あと“趙迂”の助言
などから“猫猫”の弱点を掴み、ドヤ顔を見せる“壬氏”の駆け引きが印象に残ります。
しの 先生の挿絵がこれまた絶妙。安直には結ばれない二人の今後の行方が気になります。
2016年12月13日
『くりかえす桜の下で君と』
周防ツカサ 先生が贈る新作は青春ファンタジー。ループする非日常に巻き込まれた少年が
同じ状況下にある誰かと恋人になることが脱出条件だと知り、選択を迫られる物語です。
(イラスト/Aチキ 先生)
【 http://mwbunko.com/978-4-04-892590-7/ 】
読書家の“望月”は同級生の“三瀬”に想いを寄せながらも声が掛けられず絶賛片思い中。
そんな彼に「自分の書いた小説を読んでほしい」とお願いする女の子。彼を魅了する物語
を書く彼女こそ繰り返す時間の中に長く取り残された、“桜庭”という謎多き少女で──。
「ループしているのは全部で20人」「ループしている者同士で恋愛をすると抜けられる」
「抜けた分の人数は新たに補充される」ループの発生理由も不明なまま、特殊な人間関係
に巻き込まれていく“望月”は“三瀬”がループに参加することをとりあえず願う訳です。
そこに“桜庭”という少女の存在が“望月”の心をどう左右するか。恋愛ってそんな単純
なものではない、と揺れ動く機微を描いて魅せてくれる話運びにホッとしたり、胸が締め
つけられるような思いをさせられました。願わくば二人に幸あらんことを願うばかりです。
同じ状況下にある誰かと恋人になることが脱出条件だと知り、選択を迫られる物語です。
(イラスト/Aチキ 先生)
【 http://mwbunko.com/978-4-04-892590-7/ 】
読書家の“望月”は同級生の“三瀬”に想いを寄せながらも声が掛けられず絶賛片思い中。
そんな彼に「自分の書いた小説を読んでほしい」とお願いする女の子。彼を魅了する物語
を書く彼女こそ繰り返す時間の中に長く取り残された、“桜庭”という謎多き少女で──。
「ループしているのは全部で20人」「ループしている者同士で恋愛をすると抜けられる」
「抜けた分の人数は新たに補充される」ループの発生理由も不明なまま、特殊な人間関係
に巻き込まれていく“望月”は“三瀬”がループに参加することをとりあえず願う訳です。
そこに“桜庭”という少女の存在が“望月”の心をどう左右するか。恋愛ってそんな単純
なものではない、と揺れ動く機微を描いて魅せてくれる話運びにホッとしたり、胸が締め
つけられるような思いをさせられました。願わくば二人に幸あらんことを願うばかりです。
2016年12月12日
『この恋と、その未来。 ―三年目 そして―』
森橋ビンゴ 先生が贈る青春恋愛小説。絶望視されながらも奇跡の刊行を遂げた第6巻は
“未来”のいない広島で“広美”との将来を考え始めた“四郎”の「その後」を描きます。
(イラスト:Nardack 先生)
【 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047343528/eb-novel-22 】
“広美”との関係を重ねる“四郎”。バレないから、と無断外泊を続けた彼がそれを理由
として停学をくらった時、周囲の皆が彼のことを考えてくれていたことが分かる。優しさ
を感じられる展開に救われます。進学しない、と宣言したところは不安いっぱいでしたが。
そんな関係を知ってか知らずか、姉たちの突然の訪問に焦る二人。その裏に隠された様々
な想い、願いに触れた瞬間、苦手だった女性関係、そして姉たちとのわだかまりも緩和
されたと感じられる独白が印象的でした。“広美”が驚いた、あの表情を描いた挿絵も。
広島に残ると決めた“四郎”の未来をこのまま描いていくのか、と思いきやの粋な計らい。
「本当に、お前に会えて良かった」この帯の言葉を読み手としても告げておきたいです。
ラノベから退くことを惜しみつつ、森橋 先生の今後ますますのご活躍を祈念する次第です。
“未来”のいない広島で“広美”との将来を考え始めた“四郎”の「その後」を描きます。
(イラスト:Nardack 先生)
【 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047343528/eb-novel-22 】
“広美”との関係を重ねる“四郎”。バレないから、と無断外泊を続けた彼がそれを理由
として停学をくらった時、周囲の皆が彼のことを考えてくれていたことが分かる。優しさ
を感じられる展開に救われます。進学しない、と宣言したところは不安いっぱいでしたが。
そんな関係を知ってか知らずか、姉たちの突然の訪問に焦る二人。その裏に隠された様々
な想い、願いに触れた瞬間、苦手だった女性関係、そして姉たちとのわだかまりも緩和
されたと感じられる独白が印象的でした。“広美”が驚いた、あの表情を描いた挿絵も。
広島に残ると決めた“四郎”の未来をこのまま描いていくのか、と思いきやの粋な計らい。
「本当に、お前に会えて良かった」この帯の言葉を読み手としても告げておきたいです。
ラノベから退くことを惜しみつつ、森橋 先生の今後ますますのご活躍を祈念する次第です。