2016年10月12日

『山内くんの呪禁の夏。 夏の夕べに約束を』

二宮酒匂 先生が「小説家になろう」で発表していた青春オカルトファンタジーの書籍化。
第2巻は“紺”が直面する血の定めと窮地を前に“山内”くんが重大な選択を迫られます。
(イラスト/平山けいこ 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_detail.php?pcd=321605000279


“青丹”との術くらべに屈するようであれば彼を“紺”に娶せる。祝部の血を取り込むため
手段を選ばない十妙院家の惣領にて彼女の祖母“銀”の横暴さに“山内”くんも流石に血が
上るか、というところで突きつけてきた衝撃的な事実に混乱、意気消沈する姿が痛々しい。

術くらべの結末を迎える前に立ち直ってくれた“山内”くん。そこに至るに欠かせない父の
存在が大きくて涙を誘う、家族愛あふれる一幕は見所の一つです。その後の微笑ましい会話
に思わずニヨニヨ。“紺”可愛いよなぁ、もう。“山内”くんも女たらしの素養があります。

“山内”くんが見鬼の力をようやく手放せるかと思っていた隙を突くかのように、“紺”の
ある見落としが2人に最大最悪の窮地を招きます。まさかの真犯人にどう立ち向かうのか、
胸を熱くする展開と顔を火照らせる話の結び方にご注目。前巻との一気読みをお薦めします。

posted by 秋野ソラ at 00:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル